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ホットな水道の情報(H19.7以降)



本文は、日本水道新聞の記事をもとに、同社の承諾を受けて、一部を掲載・引用しています。
同社の連絡先は、日本水道新聞(03-3264-6721)




  • 水道界の動き

  • 日水協理事会・横浜総会の記念講演を市民に開放(9/27日本水道新聞)
      日本水道協会は、11月7日から横浜市で開催する第76回総会終了後に開催する記念講演を一般に開放する。9月4日開かれた理事会で報告された。会場は総会と同じ同市西区みなとみらいのパシィフィコ横浜・国立大ホール。時間は午後2時〜5時までで、第1部で藤田・東大名誉教授、第2部で作家のC・W・ニコル氏が講演する。同協会最大の行事である総会が一大集客スポットであるみなとみらい地区で開催されるのをとらまえ、水道PRにも活用しようとの狙い。過去にも総会終了後に記念講演を開催したことはたびたびあるが、対象は出席会員のみ。一般に開放するのは初の試みとなる。
     同協会では、全国水道研究発表会と並ぶ最大の行事である総会を、参加者にとってより魅力的なものとするため、平成15年の第72回総会(岡山市)から4年連続で、時のテーマを取り上げながら総会終了後にシンポジウムを開催してきた。テーマは、第72回が「市町村合併と水道の広域化」、第73回(熊本市)が「水道事業の効率的経営」、第74回(札幌市)が「業務指標で水道事業を評価する」、そして昨年、第75回(秋田市)が「水道事業管理者は今何をなすべきか」。毎回、会場からも意見が続出する盛況で、参加者の好評を博し、総会の充実・活性化に一役買ってきた。
     一方、全国の水道関係者が毎回2500〜3000人規模で集結して開かれる総会は、予算、決算、会員提出問題を審議する同協会最高の意思決定の場であると同時に、やや不足がちであること指摘されている一般市民に対する水道PRの好機ではないか、との声も挙がっていたところ。その点、第76回総会の会場となる横浜市のみなとみらい地区は、全国トップクラスを誇る集客エリアであることから、一般市民らにも何らかの形で参加してもらえる企画はないか、協会本部と開催地の横浜市で検討を進めた。その結果、シンポジウムを一般市民に開放することも有力だが、参加者、一般市民双方に関心をもってもらえるようなテーマ設定が難しいことなどから記念講演を開催することにしたもの。
     総会終了後の記念講演は、これまでも識者や著名人を招いてたびたび開催されてきたが、参加は出席会員限定。一般市民に開放するのは今回が初めてだ。同協会では併催の水道展についても、水道関係者の見学に加え、一般市民らにも気軽に見学に訪れてもらえる工夫ができないか。今後、横浜市と日本水道工業団体連合会と協議したい、としている。横浜市では、市の広報や街頭ビラの配布などで記念講演の開催をPRする予定。結果次第では、開催地、会場の条件にもよるが、今後、シンポジウムとともに総会時の有力イベントの1つ、あるいは一般市民と水道を繋ぐイベントの1つにに育っていく可能性もある。なお、第2部のC・W・にニコル氏の講演は、日本ダクタイル鉄管協会設立60周 年を記念しての講演。テーマは、「人と自然の共生について」。
     また、同日の理事会で、第76回総会の会員提出問題が下記の16題となることが決定した。7支部から合計37題の提案があり、事務局で精査、整理した。今回は本部への提案が特に多く、EおよびL〜Nは本部に対する要望。この結果、会員提出問題の提出数としては過去最多となっている。本部への要望は、水道施設に対する地震保険制度の創設、「水道施設維持管理積算要領」(仮称)の作成、一般競争入札に関する不良不適格業者の排除、水道事業関係団体の国等に対する要望書提出の一本化−といずれも注目される内容。このところ毎回提出されている緊急動議とともに、「総会での本部に対する提案→迅速な具体化」の流れがすっかり定着している。この他理事会で、第59回全国水道研究発表会の開催地が仙台市、開催期日が平成20年5月28〜30日の3日間に決定したことを報告された。
    【第76回総会の会員提出問題】
     @水道事業に対する財政支援の拡充および補助要件の緩和 A水道施設の再構築事業に対する新たな財政支援体制の確立 B水道施設の災害対策等に対する行財政支援 C水道施設の安全強化のための施設整備に対する財政支援 D広域的な災害応援体制の確立 E水道施設に対する地震保険制度の創設 F起債融資条件等の改善および一般会計出資債に係る地方交付税措置の拡充 G公営企業借換債制度の拡充および要件緩和ならびに政府資金の借換制度の創設等 Hダム等の水源施設の開発促進 Iダム建設に関する事業費圧縮等の要請 J水道水源の水質保全対策の推進 K地下水等による専用水道の利用に係る法整備および対応 L「水道施設維持管理積算要領」(仮称)の作成 M一般競争入札に関する不良不適格業者の排除 N水道事業関係団体の国等に対する要望書提出の一本化 O水道料金のクレジット支払いに係る手数料

  • 日水協事務常設委・水道関係判例集改訂版12月末発刊へ(9/27日本水道新聞)
      日本水道協会は9月6日、事務常設調査委員会を開き、@水道関係判例集の改訂(審議経過)A事務常設調査委員長報告(案)について審議レた。報告事項は、@能登半島地震、新潟県中越沖地震A安全でおいしい水道水推進運動の活動状況。
     水道関係判例集の改訂については、判例時報や同協会法律アドバイザーの橋本弁護士作成の研修会テキスト等から収集した435事例の他、正会員への判例照会により27事業体から情報提供のあった36事例と合わせ471事例を収集。これを置き換えと新規合わせて88件に絞り込み判例原稿を作成。経営調査・営業業務・労務調査の3専門委員会で審議を進めた。その結果、既存判例370件のうち、11件が置き換え、新規判例は77件となり、合計判例数は447件となった。橋本弁護士の校閲を経て12月末発刊の予定。  安全でおいしい水道水推進運動については、専用HPを立ち上げ、@水道水の安全性に対するPRA各水道事業体の取組みの紹介B全国の水道記念館の紹介C各水道事業体で製造しているおいしい水道水ボトルウォーターの紹介D全国の水道キャラクターの紹介−を行っている他、PRポスターの作成、政府広報の活用、宝くじへのデザイン提供などを行っている。運動は平成21年3月まで。

  • 日水協国際委・2012年IWA世界会議の立候補へ(9/27日本水道新聞)
      日本水道協会は9月7日、第38回国際委員会を開いた。2012年IWA世界会議の立候補の件や水道国際貢献推進協議会の活動状況について事務局から報告を受け、意見を交換した。2012年IWA世界会議については、昨年末、IWA日本国内委員会として日本も立候補。8月下旬にIWA事務局にベスト&ファイナルを提出。開催地を東京都に絞り、その協力を得ながら積極的に誘致活動を展開している。
     ベスト&ファイナルには、冬柴・国土交通大臣や石原・東京都知事ら関係各方面のトップ陣の挨拶文を掲載。会議を水分野を中心とするわが国の関係者が一致団結してサポートしていることを全面的に打ち出すとともに、良質な国際会議の開催、IWAが同会議の目玉にしようとしている気候変動をテーマに取り上げる上で、日本開催がもっともふさわしいことをアピールしている。日本の他、シンガポール、韓国(釜山)、マレーシア(クアラルンプール)が立候補しており、10月1日アムステルダムで開かれる理事会で4カ国のプレゼンテーションが行われ、2カ国に絞り、4日に決選投票、開催国が決まる。委員会では、都が全面協力する、日本水道協会も積極的に支援する、など開催決定の際、成功に向け一致団結して取り組む方向にあることが確認された。
     10月末から開かれる第2回IWAIASPIREパース会議についても日本からの参加者や発表数などについて報告があった。同会議では、2011年の次回会議の開催地が決定されるが、日本は立候補しない。この他、同委の今後の活動についてフリートーキングを行った。

  • 簡水協・簡水予算確保、中越沖地震で要望(9/20日本水道新聞)
      全国簡易水道協議会は9月6日、8月末に各省概算要求が提出され予算編成作業がスタートしたことを受け、平成19年度第2回理事会・第1回事務局長会議政府予算対策緊急合同会議を開き、簡易水道関係国庫補助金362億円の確保などを求める平成20年度簡易水道関係政府予算対策、および新潟県中越沖地震等にかかる緊急要望の実施について審議、決定。終了後、財務、厚生労働、総務省など関係府省を訪れ、要望内容の実現を訴えた。
     平成20年度予算確保等に関する要望では、「地方の自立・活性化、防災・減災等による安全安心の確保をめざして」を標題に掲げ、災害に強い簡易水道の整備ですべての国民が安全な飲料水を等しく享受できるようにするのは国の基本的政策である、などと訴えた。一方、中越沖地震等に関する緊急要望については、応急給水、応急復旧等全国の支援に深く謝意を表するとともに、「復旧、復興には莫大な費用が見込まれる。しかも、新潟県中越地震からわずか3年での被災。その傷も癒えないうちの再度の財政支出となる。国による支援が必要」と緊急要望の背景を説明した。同協議会では年末まで、都道府県単位で地元選出国会議員や財務省に、市町村の実情が具体的によく見える形の資料を示しながら、波状的要望を展開する。
    <要望事項>
    【平成20年度簡易水道関係予算の確保等に関する要望】@簡易水道関係国庫補助金362億円の確保A簡易水道施設整備費の補助制度の充実(国庫補助率を1/2以上に引き上げ、簡易水道給水人口の拡大・財政措置の確立、補助採択基準の緩和、地震・風水害等災害対策事業に対する財政措置の拡充)B簡易水道関係事業債486億円の確保C簡易水道事業に対する地方財政措置の充実(長期資金の低利かつ安定的供給の維持および起債融資条件の改善、地方交付税の大幅増額)
    【新潟県中越沖地震等に係る緊急要望】@水道施設の災害復旧事業を激甚災害法の対象とするとともに、災害復旧事業の早期採択および予算額の確保を図られたいA甚大な被害をもたらした新潟県中越沖地震の被害の実情を踏まえ、新潟県中越地震並みの財政支援等の措置を講じられたいB地方交付税、地方債等による地方負担に対する財政措置を講じられたい

  • 日水協理事会・20年度予算概算要求の実現を要望(9/13日本水道新聞)
      日本水道協会は9月4日、理事会を開いた。11月7日から横浜市で開催する第76回総会に提案する平成18年度会計決算、20年度会計予算の内容、および会員提出問題を16題とすることについて審議、了承した。また、8月末に平成20年度予算概算要求が主務省から財務省に提出されたことを受け、災害対策強化への支援などに焦点を当てた上水道関係予算に対する要望内容・方法を決め、終了後直ちに陳情団を編成、自民党本部、財務省を訪れ、幹部に要望内容の実現を強く要望した。
     理事会には、山村・厚生労働省水道課長、井上・総務省公営企業経営企画室長も出席、平成20年度水通関係予算概算要求、水道事業に係る平成20年度地方債計画案の概要をそれぞれ説明。実現に向け、同協会の強力な支援活動の展開を求めた。山村課長は、公共事業費を巡る環境は依然非常に厳しいが、引き続き水道ビジョンで掲げた施策の着実な推進に向け、重点施策推進要望を含めた概算要求基準一杯の要求を行い、水道施設整備費については厚生労働省計上分として対前年度比120.6%となる930億円、他府省計上分を合わせて対前年度比120.1%となる1290億円を要求。新規では、@遠隔監視システム整備への補助の創設A緊急時用連絡管、緊急時バックアップ管の整備の促進B重要給水施設配水管の耐震化の促進、の国庫補助拡充3本と、非公共事業で、C危機回避計画策定指針等検討調査費D水道産業国際展開推進事業費−を要求したと説明。
     井上室長は、「水道事業債として4292億円、うち上水道事業分として3806億円を計上している。19年度と比較すると約2%の減となっているが、これは昨今の計画額と実績の秀離の是正などを加味したもの。平成20年度の国の予算編成の内容、月末予定の地方債要望調査を踏衰え地方公共団体の資金需要を満たすよう所要額を確保していきたい」と説明。合わせて、5月に成立した地方公営企業等金融機構法、6月に成立した地方公共団体の財政健全化に関する法律、公債費負担の軽減対策にも言及。地方6団体を中心に、地方公営企業等金融機構の設立準備が来年10月に向け着々と進められていること。今後は企業会計も含めた連結赤字比率や実質公債費比率を指標として財政の健全化、再生のスキームが適用されていくので、他の会計にも目を配りながら健全化の取組みを積極的に進めてもらいたいこと。公債費負担の軽減については近くヒアリングに入ることになっており、公営企業金融公庫資金については繰上償還のタイミングが来年3月と9月の2回なので的確に作業を進めたいこと−などを説明した。この他、第76回総会の記念講演、第59回全国水道研究発表会の開催地・開催期日、新潟県中越沖地震に係る対応等、JAB認定一時停止の解除、第5回日米地震対策ワークショップ、日本水道協会水道賠償責任保険等の改定−などが報告された。
    <要望事項>
    【補助】▽水道広域化施設整備の促進▽遠隔監視システム整備への財政支援▽基幹水道構造物の耐震化の促進▽緊急時用連絡管および緊急時バックアップ管の整備の促進▽重要給水施設配水管の耐震化の促進▽高度浄水施設等の整備の積極的な推進▽水質検査施設等整備事業の促進
    【起債】▽上水道事業債3806億円(うち一般会計出資債475億円)の実現▽公営企業借換債2000億円の実現▽貸付利率の見直し・償還期限の延長・公営企業金融公庫資金臨時特別利率枠の拡充

  • 公営企業金融公庫・20年度予算概算要求を発表(9/13日本水道新聞)
      公営企業金融公庫は、平成した。同公庫は平成20年10月1日に解散、「地方公営企業等金融機構」に移行するため、平成20年9月30日までの上半期分の要求。移行までの間、上下水道等社会資本整備の充実に不可欠な長期・低利の良質資金を安定供給する役割を果たすとともに、下半期以降、同公庫の機能、権利、義務を承継する地方公営企業等金融機構の円滑な業務開始に重点を置いた。貸付計画額は7802億円を要求。内訳は一般会計債2054億円、公営企業債3718億円、公営企業借換債2000億円。 貸付条件の改善では、臨時特別利率制度の貸付枠の確保と適正な特別利率の設定を要求。臨時特別利率制度の貸付枠は18、19年度に続く要求で300億円の確保を要求。内訳は地域社会基盤整備対策分が230億円、防災・安全対策分が22億円、環境・福祉対策分が48億円。特別利率の設定は現行と同じ特別利率が基準利率マイナス0.30%、臨時特別利率が基準利率マイナス0.35%を要求。国の公債費負担軽減対策の一環として、平成19年度に引き続き20年度も公営企業借換債枠として2000億円を要求するとともに、補償金なしの繰上償還を4000億円程度実施する。
     公営企業借換債の利率要件は5.0%以上。資本費要件は利率5.0%以上6.0%未満が「資本費が全国平均の1.2倍以上」、利率6.0%以上7.0%未満が「資本費が全国平均以上」。合併団体、実質公債費比率、財政力指数等も要件とする。繰上償還並みに要件を緩和するよう要求したもので、従来分(資本費負担が著しく高い上水道・工業用水道・地下鉄・下水道事業で利率5.5%以上、資本費が全国平均の1.5倍以上)、高金利分(従来分の対象とならない高金利の既往債を有する上水道・下水道事業で利率7.0%以上)の区別はない。繰上償還については利率5.0%以上が対象。金利段階に応じ、市町村合併、実質公債費比率、公営企業資本費等に基づき対象要件が設定されており、8月8日に実施要綱が総務省から通知されている。公庫資金については平成5年8月までに償り入れたものが対象で、財政力指数が1.0以上の地方公共団体の企業も公庫資金では対象となる。

  • 厚労省耐震化検討会・構造物の耐震性能を明確化(9/10日本水道新聞)
      厚生労働省は9月4日、第1回水道施設の耐震化に関する検討会を開き、水道施設(構造物)の耐震性に関する技術的基準およびその適用について審議した。同省では、この3月に管路の耐震化に関する検討会から出された報告書を基に、管路の満たすべき耐震性能を水道施設の技術的基準を定める省令でより明確に示すため、その改正に向けた準備を進めているが、管路だけではなく構造物も含めた形で改正を行い、水道システム全体の耐震化を促進しようとの趣旨。方向性について結論を得たことから検討会は今回で終了、報告書のとりまとめに入る。管路の耐震化に関する検討会の報告書とあわせ、10月下旬に開催予定の厚生科学審議会生活環境水道部会に諮る。
     管路の耐震化に関する検討会報告書では、管路の新設・布設替えを行う際に、その管路が満たすべき耐震性能を、地震動レベルと管路の重要度に応じて明確化したが、水道施設についても同様の考え方がとられ、その施設の重要度に応じ備えるべき耐震性能を整理、明確化した。水道施設の重要度については、▽取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設▽配水本管に直接接続する配水施設ならびに最大の容量を有する配水池等▽破損した場合に重大な二次災害を起こす可能性の高い施設を「重要な水道施設」、これら以外の施設を「それ以外の施設」と整理した。
     「重要な水道施設」は、レベル1地震動に対しては「原則として無被害」、レベル2地震動に対しては「個々に軽微な被害が生じても、その機能保持が可能」な耐震性能を備えていなければならない。「それ以外の施設」は、レベル1地震動に対しては「個々に軽微な被害が生じても、その機能保持が可能」、レベル2地震動に対しては「個々には構造的損傷があっても、システムとしての機能保持が可能。また、早期の復旧が可能」な耐震性能を備えていなければならない−とした。「重要な水道施設」については、システム全体に影響を及ぼす上流側の施設や給水区域内で最大の容量を持つ配水池等だけでなく、宅地に近接している配水池など破損した場合に住民の財産等に直接関わる可能性の高い施設や塩素等の危険物を取り扱う施設など「破損した場合に重大な二次災害を起こす可能性の高い施設」もこれに該当する。なお、破損した場合に重大な二次災害を起こす可能性の高い施設も「重要な水道施設」に該当するという考え方は管路についても適用する方向で一致した。
     基幹施設の耐震化率(上水道)は、平成17年度末で浄水場が11.4%、配水池が20.1%。検討会では、既存施設の耐震化が議論となり、まずは耐震診断を行い、耐震補強等計画的にその耐震化に取り組むこと。特に、破損した場合に重大な二次災害を起こす可能性の高い施設や、「重要な水道施設」の中でも、施設規模が大きく破損した場合に応急給水で対応できないほど影響範囲が大きくなる施設については、できるだけ早く耐震化を進めることが全国的な課題であるとの意見で一致。報告書に盛り込む方向となった。浄水場、配水池などの水道基幹構造物の耐震化は、東海地震等大地震発生の逼迫性が指摘される中、喫緊の課題となっていることから、平成19年度から国の補助制度が創設されており、平成20年度水道関係予算概算要求でも重点的な計上が行われている。

  • 厚労省、中国建設部・小規模水道で日中共同セミナー(9/10日本水道新聞)
      厚生労働省は、今年3月27日発生した能登半島地震の水道施設被害等調査報告書をまとめた。同地震では、管路、配水池の破損  9/10  厚生労働省と中国政府建設部主催による日中共同の小規模水道に関するセミナーが8月28日、北京市の北京国際会議センターで開かれた。中国は小規模水道建設に意欲的に取り組む姿勢で、日本の簡易水道に強い関心を寄せている。第2回中国都市と農村の水発展戦略国際フォーラムの分科会の1つとして企画された。農村部や大都市周辺の水供給に関する両国の経験、現状について情報、意見を交換。今後の協力の継続を約束した。
     日本から、宮崎・厚生労働省水道課水道計画指導室長らが訪中。セミナーでは中国村鎮水道整備の課題と対策について李・中国城鎮上水下水道協会会長が、日本の簡易水道整備の経験について前北海道公営企業管理者の小笠原氏が発表するなど、両国から3題ずつ発表が行われた。中国側の発表では、「農村部での小規模水道建設はこれからの課題であり、既設の水道も水質等課題が多い」「中国はこれから全国の小規模水道建設を積極的に進めようとしている」「日本の簡易水道の建設については建設コスト等に大きな関心があり、その状況次第では中国に取り入れたいと考えている」などの方向が紹介された。分科会の総括では、今回の貴重な発表と活発な意見交換を踏まえ、@中国建設部と厚生労働省の協力を継続するA本年中に中国の村鎮水道の現地調査を実施するB日本留学経験者らの情報交換の場を設けるC第1回アジア太平洋水サミットに積極的参加する−ことが了承された。
     翌29日には、仇・中国建設部副部長と面談した。仇副部長は、「中国は水汚染、水不足が課題であり、日本の経験が貴重である。日本の企業が製品を中国に持ってくる機会としたい。日中友好により、中国の水問題解決の機会を実現するため前進したい」と歓迎。宮崎室長は「これを機会に厚生労働省は積極的に中国との関係をつくっていきたい。特に、日本には水道の人材、技術があるのでアジア・中国の発展に貢献していきたい。小規模水道と浄化槽をセットにして中国で進め、日本の技術を使っていただきたい」と積極的な協力姿勢を示した。
     31日には、中国建設部幹部と意見交換を行った。中国側から、「大規模水道も改良等問題を抱えているが、今後は小規模水道の整備に力を入れたい。小規模水道建設の対象地域は汚水処理も課題で両方の整備が必要。対象地域はそれぞれ特性があり一律ではない。建設資金は、小規模水道対象地域は十分ではない。流域を選定しモデル事業を計画中である。選定流域で10カ所程度のモデル地域を考えたい」などの意見。日本側から、「中国に対するODAの円借款は2008年で終了する。小規模水道の建設、管理でどのような協力ができるのか今後検討し、話し合いたい。本年秋に小規模水道建設について日本側は調査団を派遣したい。小規模水道と浄化槽をセットで進めることも考えたい」などの意見が出された。

  • 厚労省・能登半島地震被害調査報告書をまとまる(9/6日本水道新聞)
      厚生労働省は、今年3月27日発生した能登半島地震の水道施設被害等調査報告書をまとめた。同地震では、管路、配水池の破損等によりピーク時、1万3000戸以上が断水した。宮島・金沢大院教授を団長に水道事業体、水道関係団体のメンバーら13名で構成する調査団が4月18日からの3日間、輪島市(旧門前町・旧輪島市)、志賀町、穴水町、七尾市の埋設管路の被害状況と、横造物および設備の被害状況について現地調査を実施。その後、分析を進め、被害と教訓、今後の課題と震災対策の基本的な考え方について提言をまとめている。同省では現在とりまとめ中の新潟県中越沖地震の水道施設被害等調査報告書の提言も含め、水道の災害対策の強化・推進に活かす考え。
     埋設管路の被害状況については、地震の規模が大きかった割には「阪神・淡路大震災に比べて少なかったと言える」ことを特徴に挙げている。旧門前町の被害率は0.32件/kmだったが、阪神・淡路大震災では芦屋市で1.61件/km、西宮市で0.72件/kmなどだった。理由として、最大震度が小さいことや、大規模な地盤変状が少なかったことも影響したものと分析。これに加え、震源地に最も近い旧門前町については、耐震性に問題のある石綿管を計画的に更新していたこと、高級鋳鉄管がないこと、地滑り地帯など地盤の悪いところには耐震型のダクタイル鉄管を使用していたこと−も効果があったと言及している。
     教訓としては、ダクタイル鋳鉄管の一般継手の被害の多くが地盤の悪いところで発生しており、K形継手の抜けも複数カ所で見られたこと。今回の調査では、地盤別の被害率データがないものの、輪島市門前町のK形ダクタイル鉄管の送水管についても、河川近傍、通路盛土の悪い地盤でほとんどの被害が見られること−から、「耐震継手型以外のダクタイル鋳鉄管を基幹管路として布設するにあたっては、地盤条件を十分考慮した上で布設することが重要である」こと。さらに阪神・淡路大震災に比べて管路被害は少ないが、穴水町で山間部に布設されていた導水管(口径250mm・鉄筋コンクリート管)が破損し、応急給水における水量不足が生じて代替水源の確保が困難を極めたことや、輪島市門前町の主要な送配水管破損により多くの戸数が断水したことを挙げ、「基幹管路の耐震化についてその重要性が再認識された。各種指針等を基本に、今後も、管路の地震対策を基本とし、管路更新を進めることが重要である」と早急な対応を促している。構造物・設備については、今回の被害の特徴の一つとして、2基の配水施設のステンレスパネルタンクが損傷したことを挙げ、過去の地震では、斜面崩落の影響により機能停止する被害事例はあったが、地震動により配水池本体が損傷し、機能停止した配水池の被害事例は少ない。能登地域には、A社2基、B社30基のパネルタンクが建設されており、本地震により損傷したのは各社1基ずつである−とした上で、「単純な施工上の問題なのか、地震動等の複合的な要因によるものなのかは、今後、十分な照査が必要である」としている。
     今後の教訓としては、緊急遮断弁を設置していた輪島市(旧輪島市)や穴水町の上野浄水場系統では応急給水を確保することができたが、緊急遮断弁が未設置の志賀町や七尾市の一部の配水池では応急給水の水が不足したとし、「緊急遮断弁の必要性が再認識された」としている。これらを踏まえた提言では、基幹病院までの配水ルートの耐震化を積極的に図るべきこと。ステンレスパネルタンクの破損については、同種、同規模のタンクが全国に数多く設置されている。同種の配水池の耐震性については、個々のメーカーの耐震性能に対する独自な手法によっている−との現状から、水道施設として耐震性に対する基本的指針の必要性について今後検討する必要があること。特に、小規模な簡易水道への支援について、そのあり方や具体的方法を、行政部門との関連の中で整理していかなければならないこと。容量の大きい配水池や拠点配水池には今後、緊急遮断弁の設置を検討すべきこと−などを挙げている。8月31日から同省HPに全文が掲載されている。

  • 厚労省・国庫補助制度の拡充で新規要求(9/3日本水道新聞)
      厚生労働省は平成20年度水道関係予算概算要求において、国庫補助制度の拡充で、@遠隔監視システム整備への補助の創設A緊急時用連絡管、緊急時バックアップ管の整備の促進B重要給水施設配水管の耐震化の促進、の3本。また、非公共事業費の水道ビジョン推進事業費で、@危機回避計画策定指針等検討調査費A水道産業国際展開推進事業費の2本、の計5本を新規に要求した。災害対策や水道の国際貢献など、水道ビジョンで掲げた施策の推進に引き続き邁進する。新規要求の概要は次の通り。
    【遠隔監視システム整備への補助の創設】
     同一行政区域内における水道事業の統合、市町村行政区域を越えた水道事業の一体的な管理による業務の効率化に資するため、遠隔監視システムの整備に対して補助を行う。「簡易水道事業と事業統合する上水道事業が整備する場合」「市町村行政区域を越え、簡易水道等と施設の共同運転や維持管理を行う上水道事業が整備する場合」が要件。簡易水道については、すでに遠隔監視システム整備に関する補助制度が設けられているが、今後、上水道と簡易水道の統合や同一行政区域内における水道事業の統合が進展することを睨んでの要求。
    【緊急時用連絡管、緊急時バックアップ管の整備の促進】
     災害等の緊急時に、断水被害の軽減・緩和に資するため、広域圏域の間、近隣の水道事業体等の間、または同一の水道事業体内(系列間の連絡管に限る)で水を融通する「緊急時用連絡管整備事業」の補助採択要件を緩和(管路延長の距離要件の撤廃)する。また、水道事業と水道用水供給事業との間、または同一の水道事業体内の既設管路(単線であるものに限る)を補完する緊急時バックアップ管(導水管および送水管)を補助対象に加える。緊急時連絡管整備事業の管路延長の距離要件は、近隣の水道事業体等の間が1500m以上、同一の水道事業体内が1000m以上となっている。撤廃してこれ以下も補助対象とすることで、緊急時連絡管の整備を促進する。また、同整備事業の項目に、単線の導水管および送水管を複線化するバックアップ管の整備を新たに加える。
    【重要給水施設配水管の耐震化の促進】
     災害時において、基幹病院等の給水優先度が高い施設に水道水を配水する配水管で、耐震機能を有するものを整備する「重要給水施設配水管整備事業」の補助要件を緩和する(給水人口要件の撤廃)。給水人口要件は5万人未満となっている。人工透析には大量の水が必要なため、7月の新潟県中越沖地震でも柏崎市の患者が長岡市の病院に移送される事例が発生している。
    【危機回避計画策定指針等検討調査費】
     水道の高普及に伴い、社会的影響が大きい断水等を極力回避、最小化することが必要となっている。このため、老朽化等による機能低下や水道施設に係る事故などに伴う長期断水等の危機を回避するための計画(危機回避計画)を各水道事業者が策定していくために必要な指針等について検討を行う。また、中越沖地震等を踏まえ、災害時の復旧体制のあり方についても検討を行う。
    【水道産業国際展開推進事業費】
     水道分野の国際貢献は、水道の今後の課題と取組みの方向をとりまとめた水道ビジョンの柱の一つとなっており、また、政府の方針として示されたアジアゲートウェイ構想および経済成長戦略大網においても、わが国の水道産業の国際展開が位置づけられている。アジアを始めとする世界の水道の発展にわが国の水道分野が積極的に貢献していくために、日本の経験を踏まえ、水道の普及・改良の啓発のための現地セミナーを開催するとともに、日本の水道産業が国際展開する場合の形態、国際展開に必要な内外の人材の育成のあり方等について調査・検討を行い、その取組みの推進に資する。

  • 厚労省・20年度予算の概算要求を公表(8/30日本水道新聞)
      厚生労働省は8月28日、「平成20年度水道関係予算概算要求」の内容を明らかにした。他府省計上分も含めた水道施設整備費は対前年度比120.1%の1289億9600万円を要求。内訳は上水道が927億6700万円(対前年度比122.4%)、簡易水道が362億2900万円(同114.6%)。このうち厚生労働省計上分は、上水道が620億円(同122.9%)、簡易水道が309億4400万円(同116.4%)を要求した。中越沖地震や広島県導水トンネル崩落事故等を踏まえ、ライフライン機能強化等事業費に対前年度比219.1%を計上するなど、国民の安全・安心に直結する水道の災害対策の推進に最重点をおいた。新規は国庫補助制度の拡充が3本、非公共事業が2本。このうち3本が災害対策関連だ。上水道についても遠隔監視システム整備の補助創設を求めるなど引き続き簡易水道等の統合を推進。水道ビジョンの柱の一つ、水道の国際貢献についても調査検討費を要求する。
     公共事業関係費を取り巻く情勢は依然、非常に厳しく、8月10日閣議決定された平成20年度予算概算要求の基本方針では、公共事業関係費の要望基礎額は、引き続き最大限の削減を行うとの方針のもと、対前年度比マイナス3%に設定された。要求は、この基礎額(対前年度比97%)にその20%を加算した額(116.4%)の範囲で行うことになっている。平成20年度は、この通常枠の他に「重点施策推進要望額」が特別枠(以下、重点枠)として別途設けられ、成長力の強化、地域活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全・安心等6月19日閣議決定された「経済財政改革の基本方針2007」に掲げられている事項に該当するもののうち、新規性や政策効果が高い事業については、この枠を活用、4.5%の範囲内で上積み要求できることになっている。
     今年度に大幅な補助制度の見直しがあった簡易水道については、引き続き統合を推進するため簡易水道再編推進事業に対前年度比118%、石綿セメント管更新やクリプトスポリジウム対策等を内容とし、近年非常に要望の多い生活基盤近代化事業に同じく148.3%を計上している。上水道については、災害対策のさらなる推進の観点からライフライン機能強化等事業費に対前年度比219.1%となる162億円を計上している。経済財政改革の基本方針2007で掲げられた「生活の安全・安心」に該当、政策効果が高いことから重点枠32億6600万円はこのライフライン機能等強化費の緊急時給水拠点確保等事業費にすべて計上。同事業費は対前年度比316.2%となっている。今年度から補助メニューとなった水道基幹構造物(浄水場、配水池)の耐震化もこの費目に含まれており、特に、配水池の耐震化を促進する方針だ。石綿セメント管更新事業等水道管路近代化推進事業費も同じく160.6%の重点配分。

  • 厚労省・「水道施設災害復旧費調査要領」改正を通知(8/27日本水道新聞)
      厚生労働省は、同省所管の「水道施設災害復旧費調査要領」の改正について、8月20日付で各都道府県水道行政主管部局に通知した。適用は「平成19年3月25日以降に発生した災害」となっており、能登半島地震以降の、今後実施される現地調査に適用される。  災害復旧費は「原形に復旧するものとして算出すること」が原則だが、今回の改正で、豪雨による土砂崩れや地形地盤の変動ならびに地震、火山活動によって生じた復旧であって、@伸縮性、可とう性または離脱防止機能を有する管の布設A池状構造物に付随する弁類が被災した場合に被害の拡散を防止するために、必要に応じて行う緊急遮断弁の設置B構造物の耐震性を確保すること−についても「原形に復旧するものとみなす」とされた。
     また、管路および池状構造物の復旧費算出の基準も改正された。管路については、被災管の布設替えもしくは部分的な補修による復旧では経済性、復旧性または構造上の観点から不適当であり、一定区間の管路全体を布設替えすることが必要であると認められる場合には、その最小区間の管路の布設替えを行うための経費を復旧費として算出すること。池状構造物については、全壊または半壊した場合は、新築に要する経費を復旧費として算出すること−が明記された。
     災害復旧費の基礎調査、対象事業費の算出は、財務省が定める「厚生労働省所管水道施設災害復旧費調査要領」に基づき、同省が財務局立会のもと現地調査を行い、実施している。8月13日付で、財務省から同要領が改正された旨の通知があった。実態により即した復旧費の算出に大きく近づく画期的改正となる。

  • 土木学会等関連5学会・中越沖地震災害調査報告会を開く(8/27日本水道新聞)
      7月16日発生した新潟県中越沖地震からほぼ1カ月。土木学会など関連5学会は8月22日、同地震の災害調査報告会を東京・駒場の東京大学生産技術研究所コンベンションホールで開いた。地震の特性、地震動の特性、地盤の被害、家屋建物の被害、ライフライン系・交通系の被害、柏崎刈羽原子力発電所の被害調査について、被災状況の現地調査の結果、原因究明の検討状況などが報告された。このうち、水道被害については、鍬田・神戸大院准教授が管路施設を中心に詳しい被害の状況を報告した。
     調査は、高田・神戸大院教授と(株)ライフライン工学研究所の上野浮一氏の協力のもとで実施された。鍬田准教授は、被害の最も大きかった柏崎市を中心に導水管や配水管等の被害の具体的状況と特徴、原因などを詳しく解説した。同市の管路延長は823.3kmで、内訳はダクタイル鋳鉄管(一部鋳鉄管含む)が63.4%、塩ビ管が30.8%、ポリエチレン管が3.7%、鋼管が2.1%。配水管等の被害件数は合計536件に達し、管種別内訳はダクタイル鋳鉄管が212件、鋼管56件、塩ビ菅が221件、ポリエチレンが2件。ダクタイル鋳鉄管は約7割が抜け出し、鋼管と塩ビ管は約6割が破損となっている。
     また、管路被害率は0.65件/kmだった。鍬田准教授は、「阪神・淡路大震災における神戸市の管路被害率が0.44件/kmであったということを考えると、神戸市よりひどい被害であった、柏崎市の管路被害率は非常に大きかったと言える」と分析する一方、「同市では経年鋳鉄管の更新事業が平成10年から進められており、ダクタイル耐震継手(NS形)が採用されている。現在の耐震管率は14.4%と全国平均と比較して遜色ない。えんま通りという被害の大きかった商店街でも管路更新により耐震管が布設されていたが、被害がなかった。石綿セメント管も残存していない」などと話し、管路の更新、耐震化の有効性を浮き彫りにした。さらに、給水管の被害についても言及。「283件と非常に少なかった。神戸市では配水管の10倍ぐらいの被害があった。ポリエチレン管の採用が被害を小さくした原因に挙げられる」などと話した。
     この他、被害状況としては、震度5以上の地域で断水が発生していること、送水管・幹線配水管など大口径管路に多く被害が見られたこと、砂地盤の液状化による管路被害が顕著であったことなどを挙げ、「液状化や主要道路のり面の崩壊、緩斜面・砂地盤における地盤変位を起こしたカ所、地質境界に被害が集中している」などと指摘した。地質境界に被害が集中したことについては、同市の地質、地形図と照らし合わせながら、硬い砂丘堆積物の地盤と、柔らかい平野などの堆積物の地盤の境界部分、非常に硬軟のある、地盤の境界部分に被害が集中しているなどとし、今後、詳しく検討していく必要があると語った。応急給水体制にも触れ、市町村合併した旧町・村の水道事業で応急給水車が整備されていない地域が多かったなどの課題を指摘する一方、「新潟県中越地震を経験した日水協新潟県支部の応援体制はよく機能していた」と高く評価した。

  • 総務省・補償金免除繰上償還の実施要綱を通知(8/23日本水道新聞)
      総務省は、公債費負担の軽減対策として、徹底した総人件費の削減等を内容とする財政健全化計画または公営企業経営健全化計画を策定し、行政改革、経営改革を行う地方公共団体、地方公営企業を対象に、平成19年度から3年間で5兆円規模の公的資金(旧資金運用部資金=3兆3000億円程度以内、旧簡易生命保険資金=5000億円程度以内、公営企業金融公庫資金=公営企業借換債と合わせ1兆2000億円程度)の補償金なしの繰上償還を特例措置として行うが、8月8日、その対象要件等を定めた実施要綱と公営企業経営健全化計面等の様式を通知した。
     要綱によると、繰上償還は年利5%以上で、旧資金運用部資金と旧簡易生命保険資金が平成4年5月までに、公営企業金融公庫資金が平成5年8月までに借り入れたものが対象。繰上償還を求める公営企業は、併せて様式が通知された「公営企業経営健全化計画」を策定、提出し、総務省、財務省共同のヒアリングを受けた上でその承認を受けなければならない。
    別表:公営企業の資本費(元利償還金比率)の水準(上水道、工業水道)
    資本費(元利償還金比率)基準1基準2
    上水道用水供給供給水量当りの利息+減価償却費等59円71円
    末端給水88円106円
    簡易水道供給水量当りの元利償還金140円168円
    工業用水道供給可能水量当りの利息+減価償却費9.4円11.2円

     公営企業については、金利段階(年利5%以上、6%以上、7%以上)に応じ市町村合併や資本費等の状況に応じて段階的に対象となる企業が設定された(ただし、旧資金運用部資金、旧簡易生命保険資金については、財政力指数が1.0以上の地方公共団体の企業は対象としない)。年利5%以上では、「資本費が別表の基準2の値以上の公営企業会計の公営企業債」「合併新法に基づく合併市町村および合併特例法または合併新法に基づく合併市町村の公営企業で、資本費が別表の基準1の値以上の公営企業会計の公営企業債」が対象。
     これが、年利6%以上では、「資本費が別表の基準1の値以上となる公営企業会計の公営企業債」「合併市町村の公営企業会計で、資本費は別表の基準1の値未満であるが、実質公債費比率が15%以上、経常収支比率が85%以上または財政力指数が0.5以下の団体の公営企業等」も対象になるといった形で、年利が高くなるにつれて対象範囲が広がり、年利7%以上では、企業債の元利償還が経営や財政を圧迫していると認められる公営企業については、できる限り多くの企業を対象に取り込む形だ。繰上償還の時期についても、たとえば旧資金運用部資金では、年利7%以上のものについては平成20年3月の定期償還日、6%以上7%未満が平成21年3月の定期償還日、年利5%以上6%未満は平成22年3月の定期償還日とするなど、金利の高いものから早めに償還できるようにしている。
     公営企業経営健全化計画では、@基本的事項(事業の概要、財政指標等、合併市町村等における公営企業の統合等の内容、計画の基本方針等、繰上償還希望額等、平成19年度末における年利5%以上の地方債現在高の状況)A財務状況の分析(財務上の特徴、経営課題)を始め、B今後の経営状況の見通し(収益的収支、資本的収支、他会計繰入金、経営指標等、収支見通し策定の前提条件)や、C経営健全化に関する施策(行革推進法を上回る職員数の純減や人件費の総額の削減、物件費の削減、指定管理者制度の活用等民間委託の稚進やPFIの活用等、コスト等に見合った適正な料金水準への引上げ、売却可能資産の処分等による歳入の確保、経営健全化や財政状況に関する情報公開の推進と行政評価の導入)、およびD繰上償還に伴う経営改革促進効果(主な課題と取組みおよび目標、年度別目標等)を数値目標とともに具体的に掲げることとなっており、実施の確実性等が判断される。経営状況の見通しや各目標等は過去5年の推移と今後5年を示す。なお、19年度償還分の提出期限は現在調整中。

  • 日水協常任理事会・新潟県中越沖地震で報告(8/20日本水道新聞)
      日本水道協会は8月2日、常任理事会を開いた。複利副会長(豊中市長)を議長に、平成18年度会計決算、平成20年度予算編成(案)について審議、了承した。また、新潟県中越沖地震に係る対応等、指定給水装置工事事業者制度の運用等に関する専門委員会の設置の2件が報告された。新潟県中越沖地震の対応等については、田口・工務部長が7月16日午前10時40分、同協会内に水道救援対策本部を設置して以降の対応の詳細を説明。田口部長は、地震直後から全国の水道事業体から応援の申し出があったことに改めて感謝の意を述べるとともに、31日までにはぼ全面復旧したことを報告。「被害の割には驚異的な早さで復旧が完了した。一方で教訓もあり、今後の対策に生かしたい」などと語った。
     浅利副会長も冒頭の挨拶で、応急給水、応急復旧における新潟県、中部地方、関東地方3支部の迅速・的確な対応を高く評価するとともに、今後も、災害時には一致団結して対処していくよう呼びかけた。宮原・新潟市水道事業管理者と井戸・名古屋市上下水道局経営本部長も報告に立った。宮原管理者は、3支部合わせて90の事業体から60隊、延ベ6300人の応援隊が1日も早い復旧に向け懸命の応急給水、応急復旧を展開した今回の応援に「水道界の団結の強さを実感した」と語り、日本水道協会と厚生労働省に感謝の意を表明した。井戸本部長も、三重県、能登半島、中越沖と中郡地方支部管内で地震被害が相次いでいることに、東海地震に対する危機感を改めて強めているとした上で、宮原管理者同様、「今回もさまざまな支援を受け、水道界の団結の強さを改めて実感している」とし、「約2週間の応急復旧完了における新潟市の力は大きかった」と振り返った。

  • 中越沖地震水道被害調査団・現地入りし管路被害の原因究明へ(8/9日本水道新聞)
      7月16日に発生した新潟県中越沖地震(M6.8)の水道被害等現地調査団が8月8日、震度6強を観測し、最大約3万9000戸に上る全戸が断水した柏崎市、刈羽村での現地調査を開始した。柏崎市入りした調査団一行は、同市ガス水道局、仮復旧に当たった新潟市水道局へのヒアリングを行った後、液状化によりレンタル仮設配管を行っている松波地区、水管橋継手から漏水があった開運橋などを視察。その後、逆洗管の破損や道路陥没などが起こった赤坂山浄水場でヒアリング後、地滑りにより破損した600mm導水管のほか、天端部に亀裂が入った水道専用ダムである川内ダムなども視察した。  同市での管路被害は536カ所に上り、うち212カ所がK、T形ダクタイル鉄管などが占める。平成10年度から全面採用しているNS形ダクタイル鉄管(総延長約140km)の被害は確認されていない。一方、配水池などの構造物の大きな被害は出ていない。管路被害は、同種管であっても、地域によって被害の有無にばらつきがある。同市は砂丘埋立て地区など軟弱地盤を多く抱えていることから、調査団からは、地盤の良し悪しによるものとの見方も出ている。  宮島団長は「大口径で重要な管路が被災したのが今回の地震被害の特徴ではないか。なぜ管路が被災したのか、液状化が発生した地盤状況を把握した上で、今後しっかり原因を究明していく必要がある」などと話している。9日には、刈羽村、柏崎市の西山地区、大湊地区での調査を行う。9月末を目標に、調査報告書をまとめたい考え。

  • 新潟県中越沖・柏崎市の断水解消(8/2日本水道新聞)
      新潟県中越沖を震源とするM6.8の地震により、柏崎市、刈羽村と長野県の一部で震度6強の強い揺れを観測し、水道施設にも大きな被害をもたらした。震源地に近い柏崎市では7月16日の発災とともに給水区域全域の4万260戸が断水した。同市では日水協中部支部や新潟県支部、関東支部の諸都市、自衛隊などの支援を受けて応急給水と復旧工事に全力を傾注。31日には復旧をほぼ完了し、2週間ぶりにした。
     柏崎市の水道被害は水道システムの上流にあたるダムからの導水管2系統や赤坂山浄水場構内の逆洗・表洗配管の2カ所が被災したため、全戸断水になった。同市はこれを2日間で修繕。浄水処理を再開し、配水池や本管に充水、漏水チェックを繰り返しながら下流に向けて配水可能地域を広げていったという。配水管の被害カ所は1日現在で576カ所、給水管は2600カ所ほどと見られる。同市配水管には離脱防止機構付ダクタイル鉄管、いわゆる耐震管のNS形、SU形が約120km使われていた。この被害はゼロだった。震度6強地域の長岡市、刈羽村でも耐震形ダクタイル鉄管は被害ゼロだったという。また、赤坂山浄水場の構内にある配水池6池(容量2万立方b)の半量を震災時に貯留するため、4基の緊急遮断弁(過流量、設定ガルで作動)が装備されていた。これが作動し約1万立方mを貯留。応急給水拠点として機能した。市内には旧砂丘地域やそれに連なる低地などで液状化に伴う地盤の浅層スベリ現象があり、施設の耐震化とともに地盤そのものの耐震化を考えていく必要があるとの教訓が示されている。
    <ダク耐震管の成果> 阪神・淡路大震災(平成7年1月)では都市直下を震度7の揺れが襲い、水道復旧に約10週間かかった。被災地域には約270kmの耐震形ダクタイル鉄管が使われていたが、被害はゼロだった。三陸はるか沖、鳥取県西部、芸予、十勝沖、中越、福岡県西方沖、能登半島など一連の大型地震の地域に合わせて約1377kmの耐震形ダクタイル鉄管が使われているが、被害はなく、優れた耐震性を発揮している。
    <老朽施設の更新を>土木学会の中越沖地震の災害緊急調査団速報会(7月20日、東京)でライフライン被害を担当した金沢大の宮島教授は、3カ月前の能登半島地震で穴水町の導水管(ヒューム管)が被災、それが全戸断水につながったと指摘。その教訓から、@水道施設の重要度を考え、老朽施設や弱い部分は早急に補強、更新していくことが必要だA災害復旧の国の補助制度は原形復旧が原則だが、施工時点と現在の時間差を考えれば、最新の技術を復旧に取り入れるべきだB柏崎市は人口約9万人だが、大都市で同様な地震が起きることを想定し、常に備えて小く必要がある−と語った。

  • 日水協料金制度特別調査委・逓増度の緩和の方向を打ち出す(7/30日本水道新聞)
      日本水道協会は7月24日、水道料金制度特別調査委員会の第2回会合を開いた。同委では、逓増型料金体系の見直しと、更新・再構築費用の確保に向けた理論強化などを軸に、平成9年10月以来約10年ぶりとなる「水道料金算定要領」見直しに向けた検討を進めている。この日の第2回会合では、@逓増度の緩和A地下水利用専用水道に対抗するための料金体系、を主に逓増型料金体系の見直しについて集中的に審議した。逓増度については緩和していく方向性を打ち出すこと、それに伴い最低単価について言及することが可能かどうか、検討を進める方向で一致した。
     逓増度緩和の審議では、検討材料として、水道料金表と水道統計をもとに作成した逓増型料金体系に関する全国規模のデータ(最高従量単価の分布、最低単価の分布、準備料金と水量料金の原価配賦方法等)と委員都市の水道料金算定方式に関する調査結果が事務局から説明された。これらをもとに審議の結果、逓増度の全国平均は1.6倍程度となっており、一部の事業体を除き問題となるレベルにはないこと。しかし、大都市では比較的逓増度の高い事業体が多く、給水人口ベースでの影響は大きいと考えられること。また、地下水利用専用水道の導入が拡大していることから、水道事業体側としても、逓増度を緩和し、大口需要者により多くの負担を求める料金体系を見直していくことが必要である−と判断。逓増度を緩和していく方向性を打ち出すことで一致した。ただし、現行算定要領の逓増料金制の設定基準に記載している限界費用の算定方法の変更までは行わない方針。また、これまで特段の記載がなされていなかった最低単価に関し、変動費や維持管理費など最低限賦課すべき経費について、今回新たに言及することが可能かどうか、検討を進めることになった。
     一方、地下水利用専用水道に対抗するための料金体系については、個別需給契約制度・逓増逓減併用型料金体系等の算定要渾への反映、およびバックアップ料金について審議した。参考として事務局から、個別需給給水契約制度(舞鶴市・岡山市)や逓増逓減併用型料金(前橋市・長岡京市・草津市)を先行導入している事業体に対する算定根拠等の調査結果、電気事業におけるバックアップ料金制度の概要が説明された。個別需給給水契約制度・逓増逓減併用型料金体系については、先行導入している事業体の事例を基にして全国の水道事業体の参考となるような理論付けを行うことが実質的に困難な状況にあるが、事例紹介だけに止めず、水道事業体が専用水道利用者向け料金の検討を行う際の指針等を示せないか、の検討に踏み込むことになった。具体的には、料金引き下げによる減収総額が、大口需要者がすべて地下水に転換した場合の減収見込み額を下回ることなどを最低限の条件として、コストを無視した無条件の料金引き下げを抑制する方向性を打ち出すことができるか、などを検討する方向だ。
     バックアップ料金の検討については、平常時は基本料金しか徴収できないことによる供給準備に必要な固定費の回収漏れをいかに料金化するか。具体的には、固定費をどのように準備料金と水量料金へ配分するかが問題であることから、現行算定要領の負荷率に基づく方法以外の配分方法を提示することが可能か、検討することになった。同委の検討期間は約1年間を予定している。逓増型料金体系の見直しと更新・再構築費用の確保に向けた資産維持費のあり方が検討の柱に据えられているが、この約10年間の水道料金を取り巻く環境の変化を踏まえ、委員から水道料金算定要領改定に向けた検討項目がいくつか提出されており、それらについても今後、検討を加える。

  • 貯水槽水道シンポ・震災時の役割再評価(7/30日本水道新聞)
      新潟県中越沖地震に伴い、水道の早期復旧や飲料水確保が社会的関心を呼んでいる折から、厚生労働省の科学研究成果の普及に係わるシンポジウムで、貯水槽水道が震災時の水確保に果たす役割が再評価され、平素からの適正な管理の重要性が改めて強調された。
     シンポジウムは7月25日、東京・新橋の航空会館で、水安全計画による貯水槽水道の管理水準の向上に関する研究委員会の主催、厚生労働省や日本水道協会、全国管工事業協同組合連合などの後援で開かれた。まず早川委員長が基調講演し、これまでの研究成果を基に貯水槽水道の現状と問題点を解説。引き続き早川委員長が進行役を務め「貯水槽の水は大丈夫か」をテーマに、厚生労働省水道課、横浜市、全国給水衛生協会、全国建築物飲料水管理協会、毎日新聞からのパネラーに発言を求めながら多角的に意見交換した。早川委員長は基調講演で「平成16年の中越地震で、漏水したのは受水槽で29%、高置水槽で16%にとどまり、大づかみで7割前後の貯水槽水道は健全で応急給水拠点に類似した役割を果たした。貯水槽水道の存在を前提とした危機管理体制整備が必要」と説明。また、会場との意見交換の中で「今回の中越沖地震で現場を回られた方がおられるので何かお話を」と求めた。
     会場からは、「柏崎で7カ所の受水槽を見て回った。うち、2カ所は水が脱けていたが残りは健全で有効に利用され、受水槽があって本当に良かったとの声が聞かれた。地震発生後1時間で受水槽が空になった病院があつた。地震で水道が止まっているのに、もしかしたら出るのではと蛇口を全開にして、そのまま避難してしまっている例が見られた」など、生々しい報告が聞かれた。シンポジウムは大筋、貯水槽水道の管理水準は徐々に向上しつつあるものの、未だ不十分で、研究委員会の成果を生かした管理マニュアルの普及などにより設置者の意識を高め、適正化を推進しようとの論調となった。厚生労働省による科学的研究成果の普及啓発を目的に、水道法50周年や水道週間の趣旨に協賛して開かれ、会場(120席)は全国からの参加者で満席。今後も研究が続くことや、予想以上に関心が高かったことから、同委は来年以降の開催方策を検討している。

  • 日水協中小規模懇・厚労省、資産維持費算定など立入検査で重点指導(7/30日本水道新聞)
      日本水道協会は7月12日、第58回中小規模水道問題協議会を開き、@簡易水道事業に対する国庫補助制度(雲南市提案)A資金運用(事務局提案)、について情報を交換した。会議に先立って、塚田・厚労省水道課長補佐は、「水道事業の現状と課題」と題し講演。同省の平成18年度の報告徴収によると、「料金設定の際、資産維持費を原価として算定していない割合が全国で26.5%」「将来の改築・更新に向けて内部留保金の保留、積立金の積立て等の自己資金の確保を計画的に行っていない割合が41.3%」に達していることなどから、平成19年度以降の立入検査で、これらを重点項目とする方針にあることを明らかにした。

  • 新潟県中越沖地震・復旧率、90.6%に(7/30日本水道新聞)
      7月16日午前発生した新潟県中越沖地震により、22日午後2時の時点で2万2810戸(総戸数4万260戸)に達していた柏崎市の断水戸数は、日本水道協会の新潟県支部、中部地方支部、関東地方支部の水道事業体が現地に応援に駆けつけ、懸命の作業が続けられた結果、27日午後9時までに3790戸となった。復旧率は、90.6%。3支部による応援は、26日に漏水調査に計53班、修繕に計67班が投入された。累計の漏水修理件数は525件に達している。31日までに全戸復旧を目指す。

  • 日水協調達方式検討会・3検討小委員会から中間報告(7/23日本水道新聞)
      日本水道協会は7月13日、「水道事業における調達方式のあり方に関する検討会」の第3回会合を開いた。「調達方式」「総合評価導入」「業務委託等」の3検討小委員会から中間報告書(案)の内容が報告され、それぞれの全体構成が明らかとなった。今後、最終の整理に入り、9月中のとりまとめを目指している。
     このうち総合評価導入検討小委員会の中間報告書(案)は、「水道事業における組合評価導入に関する手引き(案)」が柱。合わせて、総合評価導入に関する日本水道協会の役割についても骨子を整理している。手引き(案)は、@品確法や総合評価方式の制度の説明A総合評価方式の手順(簡易型および標準型・高度技術提案型)B様式築C想定集、などで構成される。総合評価方式を実施する場合、当該工事の技術的な余地によって「簡易型」「標準型」「高度提案型」のいずれかを選択することになるが、水道工事の場合、地方公共団体が施行することもあって、技術的な余地が小さい中小規模の工事が大半を占めるため、総合評価方式は「簡易型」が導入されるケースが最も多いと考えられるとして、簡易型を一般競争入札で実施する場合の手順を中心に解説している。標準型、高度提案型については水道工事に特徴的な事項を中心に説明を加えている。日本水道協会の役割については、総合評価導入おける水道事業者への支援、学識経験者のデータベース化など4本が挙げられている。学識経験者の線引きなどが課題となっている。
     調達方式検討小委員会の中間報告書(案)は、@水道事業が置かれている現状A水道事業における調達方式のあり方B地域要件等水道事業の特殊性Cその他、の4章で構成。調達方式における個別事案ごとにあり方や方法論等を挙げ、中小の水道事業者がそれぞれの実態に合わせて調達方式の改善を行う際の参考となるよう、発注の範囲、設計図書の作成、予定価格の決定、入札参加者の決定および入札方法、落札者の決定等手順を追って解説している。一般競争、指名競争、随意契約、総合評価、その他の入札方式について、効果(メリット)、課題(デメリット)、想定される対応例をわかりやすく一覧表にまとめるなどしている。低価格入札の抑制や暴力団等の排除なども解説。この他、官民のコラボレーションについても言及している。
     業務委託等検討小委員会では、「業務委託の手引き書」の作成を進めている。手引き書は、@総記A一部業務委託の手引き(手順)B第三者業務委託の手引き(手順)C技術提案書の審査・評価、で構成。一部業務委託について委託の検討、実施手順を従来型(仕様発注)と提案評価型(性能発注)を比較する形で解説。第三者業務委託についても委託の検討、実施の手順、契約図書について解説している。図表や契約書類を例示し、「読んですぐに実行に移せる形」に整理されている。

  • 新潟県中越沖地震・中部、関東から応援隊続々(7/23日本水道新聞)
      7月16日午前10時13分頃、新潟県中越沖(深さ約17km)を震源とするM6.8の地震が発生、新潟県長岡市と柏崎市、刈羽村、長野県飯網町で震度6強、新潟県上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱の揺れを観測し、甚大な被害を残している。地震による水道の断水被害は新潟、長野両県で5万8961戸に達し、22日午後2時現在、新潟県の柏崎市で2万2810戸、同じく刈羽村の1312戸の合わせて2万4122戸で断水が続いている。19日以降、応急復旧が本格化し、日本水道協会の新潟県支部、中部地方支部、さらには関東地方支部の水道事業体が続々と現地に応援に駆けつけ、懸命の作業が続けられている。主な復旧地域である柏崎市街地および液状化現象を示している地域の被害が想像以上に大きいという。18日の時点で、25日の全域断水解消の目標が掲げられている。また、応急給水車も直後から50台、100台と増え続け、柏崎市で233台(所有1・県内外の水道事業体32・自衛隊198・民間2、他に1立方mキャンパス水槽40槽)、刈羽村で7台(県内外の水道事業体2・自衛隊4・海上保安庁1、他に1立方mキャンパス水槽5槽)が出動している。
     ダムから主力浄水場に至る導水管3本のうち2本が被害を受けた柏崎市では、被害を受けた2本のうち1本の復旧に全力を挙げ、被災後ほぼ3日で浄水場からの送水を再開。上流郡の幹線から順次、水を張り、漏水の確認と修繕に入っており、19日午前10時までに2709戸を復旧。その後、下流・末端に向かって復旧作業を急いでいる。現地には、日水協を通じ結成された応援部隊が順次到着、また、新潟県や柏崎市から要請を受けた水道事業体が現地入りしている。現在、市内水道施設の復旧に向け懸命な給水活動が続いている。
    <名古屋市上下水道局>
     16日午前11時、日水協中部支部として同局に支援対策本部を設置、同日午後5時に本庁舎正面で出発式を行い、給水タンク車2台、作業車2台、緊急車両1台が柏崎市に出発した。派遣人数は8人。応援資機材は給水タンク車2台(3.8t、1.8t各1台)、ポリタンク5L1200個、2栓式仮設給水栓2基、ペットボトル水「名水」(375mL)480本。また、19日には新たに漏水調査活動要員を4人増員、22日からは漏水調査・応急復旧8人、工事業者12人を派遣している。19日現在、柏崎市内の病院・福祉施設などへ給水車2台により応急給水、市内水道管を通水しながら漏水調査を実施中。
    <横浜市水道局>
     18日午前2時15分、新潟県災害対策本部からの要請を受け、職員17人、給水車3台(4t車1台、2t車2台)などを派遣、給水活動を行うとともにペットボトル水「はまっ子どうし」(500mL)を6912本、緊急飲料水用の水缶(350mL)1608本など支援物資を輸送した。日水協関東地方支部としては、横浜市水道局、東京都水道局、さいたま市水道局、千葉県水道局、前橋市水道局、甲府市上下水道局・南アルプス市企業局など関東の全都県が被災地に職員を派遣、応援活動を展開している。同局では19日、第1弾として応援隊が西谷浄水場を出発、20日現在、第2次応急給水隊を派遣中(延ベ23人中局職員16人、水道工事事業者5人)。柏崎市内で養護老人ホームの受水槽へ給水、また小・中学校や公共施設で応急給水活動を行っている。
    <東京都水道局>
     21日現在、第5次にわたる応援派遣を実施している同局では、人員延ベ47人(うち局職員23人、都水道専業者協会・局請負工事連絡会24人)、緊急車や4tトラック車等23台を被災地に派遣、現地で水道施設の被災状況調査や応急復旧作業などを行っている。19日、淀橋給水所で行われた出発式では東岡・水道局長が職員を激励した。また、新潟県対策本部からの要請を受け、刈羽村にも、復旧応援隊を派遣している。すでに第1次隊が帰庁報告、23日に第6次隊(20人)を派遣している。
    <さいたま市水道局>
     19日午前11時、被災地に応援隊を派遣した。調査班5人(局職員)、復旧班6人(さいたま市管工事業協同組合)、作業車6台などを派遣。今後状況を見ながら順次対応するとしている。

  • 新潟県中越沖地震・柏崎市ほぼ全域で断水続く(7/19日本水道新聞)
      西日本を中心とする記録的な豪雨に続き、大型の台風4号が列島を縦断した直後の7月16日午前10時13分頃、M6.8の新潟県中越沖地震が発生。新潟県柏崎市、長岡市、刈羽村などで震度6強、上越市、出雲崎町などで震度6弱を観測する強い揺れに襲われた。この地震で、水道、ガス、電気、下水道などライフライン施設が軒並み大きな被害を受け、水道の断水は新潟・長野両県にまたがり一時約6万戸近くに及んだ。ダムから主力浄水場に至る導水管が被害を受けた柏崎市では、18日午前8時現在、3万9131戸が断水。この他、配水管等の被害により、上越市で2900戸、刈羽村で1400戸、長岡市で223戸、出雲崎町で98戸の4万3752戸で依然、断水が続いている。市内全域が断水に見舞われるなど被害の最も大きい柏崎市のガス水道局では局内に対策本部を設置、応急給水、応急復旧の対応に全力を注いでいる。
     柏崎市の水道は、6回にわたる拡張工事を通じて建設した川内・谷根・赤岩の3つの水道専用ダムを有しており、この水を赤坂山浄水場(日量7万6160立方m)へ450〜700mmの3系統の導水管で導水、急速ろ過後、自然流下で市内全域に給水している。今回の地震では、この3系統の導水管のうち2系統の導水管が被害を受け、十分な原水量が確保できなくなり、送水の停止を余儀なくされた。導水管は3系統すべてダクタイル鋳鉄管だが、詳しい被害の状況は、地震発生翌日の17日午前の時点では被害カ所を掘削中のため、まだ不明とのことであった。同市にはこの他、日量9000立方mの川内浄水場と同1140立方mの簡易水道があるが、実質的には市内への給水系統は赤坂山浄水場からの1系統のみとなっており、その送水が停止したことで市内のほぼ全域が断水となった。浄水場自体は、場内配管のごく一部に軽微な被害を受けただけで、浄水機能には一切、支障を来していない。
     「浄水場の能力アップを図らないことには前に進まない」。17日午前の時点では、同日中の復旧、翌18日からの送水再開を目指し、被害を受けた2本の導水管のうちの1本の復旧に全力を挙げていた。送水再開以降も、通水、漏水調査、修繕と時間のかかる作業が市内全域にわたり続くため、「市内の配水管等の被害状況の把握は送水再開後になる。断水解消の見通しも全く立っていない」(品田・同市ガス水道局長=17日午前)と厳しい状況が続く。
     管種別には、ダクタイル鋳鉄管、塩ビ管、鋼管等が主体で、ダクタイル鋳鉄管については平成10年からNS形を採用、また、近年はポリエチレン管の採用も進んでおり、石綿セメント管についてはほぼ解消しているが、宅内の給水管も含め、地震の規模からして相当の被害が予想されており、送水再開後は、管路施設に被害の少ないことを祈るような作業が続くことになる。中部地方支部を中心とした水道事業体への応急復旧の支援要請も必至の情勢だ。柏崎小学校など市内70カ所に設けられた避難所を拠点に給水車による応急給水が続けられており、給水車が来るやポリタンク等を手に給水に訪れる市民の列ができ、途切れることがない状態。17日午前の時点で水道事業体27台(日水協中部地方支部、新潟県支部)、自衛隊23台の合計50台が赤坂山浄水場の配水池から各避難所にピストン輸送を行っていた。病院、福祉施設には優先給水が行われている。
     同市ガス水道局では、水道事業、ガス事業に加え、この4月の機構改革で下水道事業も加わり、1局で3事業を展開しているが、3事業全ての施設が今回の地震で大きな被害を受けている。職員105人のうち技術職は76人で、通常は水道、ガス、下水道の3事業に振り分けている。対策本部では電話が鳴り止まず、各種の対応に奔走している。高田局長の陣頭指揮のもと、当分の間、フル稼働が続くことになりそうだ。ガスについては、東京ガスを中心に18日に100人、19日に700人の応援部隊が駆けつけるという。また、調査に着手した下水道(普及率64.6%)では継手部を中心に相当の被害が出ている模様。水道通水後、被害が徐々に判明してくることになる。なお、日本水道協会は地震発生直後の16日午前10時40分対策本部を設置。情報収集に乗り出している。応急給水は名古屋市を支部長とする中部地方支部と新潟県支部で対応。厚生労働省も柏崎市ガス水道局と新潟県庁に担当官を派遣している。25日の給水復旧をめざしている。

  • 日水協工務常設委・広島県送水施設事故の教訓、報告書に(7/12日本水道新聞)
      日本水道協会は7月9日、工務常設調査委員会を開いた。広範囲に影響を及ぼす施設事故に関する課題検討会の報告書(案)の内容を事務局が説明、その全容が明らかになった。また、処分基準の整理などを目指した「指定給水装置工事事業者制度の運用等に関する専門委員会」の設置が了承された。  議題検討会は、昨年8月25日発生した広島県送水施設(トンネル)崩落事故をケーススタディとして、危機管理体制の実態把握と問題点の抽出を行い、全国的視野から「課題と提言」をまとめる目的で設置、昨年11月27日に初会合を開催。現地調査等を間に挟み3月5日の最終会合で骨子を決めて以降、とりまとめ作業を進めていた。前段で施設や維持管理体制の現状、事故の概要を詳述。問題点の抽出・整理を行った上で、施設の整備や維持管理対策について「当面の対応(ハード、ソフト両面)」と「中長期的な対応」に分け、提言にまとめている。
     このうち、ハード面の当面の対応では、@事故の想定・影響の把握A施設の現状の把握B維持管理計画や更新計画の策定Cバックアップ施設の確保−を対策の柱に挙げている。@では、事故の影響が広範囲に及ぶ施設や管路については、水道施設全体としての安定給水に対する信頼性等について、「安心」「安定」に関するPIを用いて現状を把握、評価した上で事故の想定を行い、予想される断減水の影響範囲、断水世帯」日数等を把握しておくことが重要。また、想定される事故に対して、可能なバックアップ方法や確保できるバックアップ量等の算定を行うとともに、具体的な対応策をマニュアル化しておくことが望ましい、などとしている。
     Aでは、点検の頻度を高めたり内容を充実させるなど、施設の状況について老朽度、劣化状況、耐震性能等を把握すべきこと。維持管理や更新の方針を定めるための基礎資料となる施設の機能診断を「水道施設機能診断の手引き」(水道技術研究センター)などを参考に行うべきこと。個別の施設については、施設の物理的特性の劣化、能力の低下、耐震性の不足など技術的視点から更新の必要性を判断するとともに、更新後の効果や更新の必要性を客観的に示すことができる「水道施設更新指針」(同協会)を用いて評価すべきことなどを提言。
     Bでは、特に保全管理の方法を整理しておくなど維持管理計画を策定すべきとして、「水道維持管理指針2006」(同協会)の検討手順を例示するとともに、更新計画の策定については「水道施設更新指針」を用いて緊急度、重要度の順位付けを行い、策定すべきとしている。
     一方、中長期的な対応では、更新投資の効率化、費用対効果の最大化、施設の長寿命化などを図るために「アセットマネジメントの導入」の検討も効果的であること。バックアップ施設の新たな整備には膨大な投資と長期にわたる整備期間が必要なので、管路の複線化、多系統化、予備能力の確保は、「更新事業と合わせて」検討を行い実施することが効率的であること1などを提言。また、「事業体間の連絡管や連携等は、広域的な考え方を取り入れることにより、単独の事業体のみで考えると困難な課題が、比較的容易に解決できる問題もあることを示唆している」などと述べながら「広域的な対応」の有効性を指摘。「中長期的な対応においても、広域的な考え方は有効であると考えられる。例えば、今後の更新は、人口減少に伴う水需要に応じた適正規模での再構築が求められるが、広域的な視点で施設配置を見直すことで、より合理的・効率的に更新事業を進めることも可能となる」としている。今後の課題では、国・都道府県の財政を含むさまざまな支援、渇水対策等を含む用途を越えた農水・工水の活用の可能性など省庁間の連携・協調に期待している。報告書は委員の意見を開いた後印刷。日水協HPで公表される。
     指定給水装置工事事業者制度の運用等に関する専門委員会は会長都市、および地方支部長都市8委員で構成。現行の指定給水装置工事事業者制度の現状把握のため、厚生労働省の受託事業として平成17年度と18年度に実施した関係者からのアンケートおよびヒアリング調査等で明らかとなった課題に対し、「現行制度の下でどのような手段を講じれば、実質的な形でお客さまサービスの向上を図ることができるか」という観点から、当面の対応策として整理された、@指定給水装置工事事業者に対する研修制度の充実A情報公開・サービスリストB処分基準の整理C水道事業者からの広報活動の徹底D研修テキストの作成−について検討を行う。

  • 日水協・専門委で施設事故の事例集の作成へ(7/12日本水道新聞)
      日本水道協会は「水道施設の事故事例集」(仮称)の作成に向け、専門委員会を立ち上げ、7月5日、初会合を開き、作成方針、スケジュールなどを審議、決定した。水道事業の安全の推進と水道技術者の技術力やノウハウの継承に役立てるため、過去に起こった水道事業体における事故・対応事例の整理・分析を行い、水道事業体で働く職員が業務に活用できる手引書を作成する。目標は年度内。初会合では、事務局からどのようなスタイルで「事故事例から学ぶ一冊」に仕上げていくか、基本的な方針が示され、了承された。
     それによると、事故の発生した過程をフローでわかりやすく「原因」→「職員の行動」→「結果」の3つに分類。最後に「教訓」を記述し、1枚の事例シートにまとめる。水源から給水に至るすべてを対象に、事故がどの過程(原水、浄水、配水、給水)の、どのような事象(管路事故、水質事故、設備事故、工事事故等)の、どのような業務(計画・調査、設計・積算、施工、維持管理)に関わるものなのか、という形でわかりやすく分類・整理する。事業体名、地名等の固有名詞は使用しない。
     特に、中小事業体での活用を念頭においている。ベースとなる事故事例については、水道技術管理者協議会を通じて資料の提供を依頼。110事業体から311事例が寄せられている。これに、専門委員会都市の事故事例や平成14〜18年度の厚生労働省調査による事故事例(75事例)を加えたものを事務局で整理の上、提示した。9月に予定される次回委員会までに、これらを各委員が精査し、社会的影響の大きさや中小事業体での活用を念頭に、300事例に殴り込んでいく。水道システム全体を対象とした事故事例集の発刊は初となる。技術の継承が大きな課題となる中、経験から学び、「若手の水道技術者に、2度と同じような事故を起こして欲しくない」という思いが込めらた一冊になりそうだ。

  • 日水協・水道統計内容を大幅に刷新、PIの算定を支援(7/12日本水道新聞)
      中小規模の水道事業体における業務指標(PI)の活用推進が期待されているが、日本水道協会では、その支援に向け、平成17年度版水道統計(施設・業務編、および水質編CD-ROM)の内容を大幅に刷新している。同統計は、国および地方公共団体における水道行政運営の基礎資料中の基礎資料として長年にわたり活用されてきたが、平成17年度版から、PIに焦点を合わせ大幅に調査項目を追加、内容を充実させた。これにより、これまで同統計から導き也せるPlは約40項目であったが、90項目を拾い出すことが可能になっている。 添付のCD−ROMには、「水道統計の項目から導き出せるPI」を参考として掲載。水道統計のどの項目を使用して算出するかを「水道統計との対応」として使用するコード、項目名を掲載している。PIによっては、水道統計調査項目の定義とPI項目の定義が完全には一致していないものもあり、あくまで参考ではあるが、中小規模の水道事業体にとって有効な支援ツールとなっており、今後の算定・公表を加速させる存在となりそうだ。なお、追加調査項目の内容は、すべて添付のCD-ROMに掲載されている。追加項目の主なものは次の通り。
     ▽規模別の年齢別職員数▽技術者の平均勤務年数▽規模別の第三者委託導入状況▽経年化設備率の分布(規模別・都道府県別)▽耐震継手を有する管路延長および法定耐用年数(40年)を超えた管路延長(規模別・都道府県別)▽鉛製給水管の残存延長(同・同)▽法定耐用年数を超えた浄水能力(同・同)▽耐震対策が施されている浄水施設能力(同・同)▽耐震対策が施されているポンプ場施設能力(同・同)▽耐震対策が施されている配水池容量(同・同)▽各事故発生件数(同・同)▽年間断水・濁水時間の規模別分布▽規模別の再生可能エネルギー設備の電力使用量▽再生エネルギーの実施状況▽規模別の燃料使用量(総使用料・平均使用料)▽規模別のCO2排出総量▽バックアップ可能水量▽都道府県別の電力二酸化炭素排出量▽規模別の災害時確保水量

  • 日水協・九州総会(那覇市)皮切りに地方支部総会開幕(7/9日本水道新聞)
      日本水道協会7地方支部総会のトップを切り、第76回九州地方支部総会が7月5日、那覇市内のホテルで開かれた。来賓、正賛助会員ら約380人が出席する中、支部の決算・予算など5議題を審議、承認した。会員提出問題は、財政支援を求める4題を軸に全7題。11月に横浜市で開かれる全国総会への上程を満場一致で決めた。政府が進める行財政改革のもと、昨年以上の歳出削減が求められる厳しい状況の中、関係機関に対する熱い要望活動の火蓋が、常夏の沖縄で切って落とされた。次期開催地は熊本市。
     席上、山村・厚労省水道課長が「最近の水道行政の動向」についてミニ講演を行い、その中で、人口5万人以上の水道事業体における地域水道ビジョンの策定準備状況に関する調査結果を明らかにした。それによると、平成19年度、20年度に策定を予定している水道事業体がそれぞれ150事業ずつあり、計画通りに進めば、平成20年度末までには約400事業が策定を終了(7月1日現在の策定数は113)。依然、100事業が残るものの、カ所数で5万人以上500事業のうち約8割をカバーすると見込まれることが分かった。一方、5万人以下の水道事業は今回の調査対象になっていないが、給水人口のシェアとして全国の20%を占めるこの規模の事業体での策定が進まなければ、給水人口カバー率は8割ラインを越さないことになってしまう。
     山村課長は、「地域水道ビジョンは、現在の水道事業者が今後とも責任を持って持続的に事業を経営していけるかの『試金石』。ぜひ、策定を進められるようお願いする」と呼びかけ、その際、「日水協地方支部あるいは県支部として、取組みの遅れている中小規模水道を対象とした、地域水道ビジョンの策定推進に関する懇談会のようなものを実施されることも考えていただいたらどうか。日水協の支部活動は、緊急時の応援給水などそれぞれの事業体単位では解決の難しい問題に対して共同して取り組み、効果を発揮してきた伝統がある。こういった新しい課題に対しても取り組んでいただいたらどうかと考える」と提案した。

  • 厚労省・登録水質検査機関の優良機関名を公表(7/5日本水道新聞)
      厚生労働省は平成12年度から、水質検査に係る技術水準の把握と向上を目的に、水道水質検査の精度管理に関する調査を実施しているが、18年度から、過去3カ年にわたり同調査に参加している登録検査機関について、過去の調査結果におけるZスコアー(検査結果のバラツキを見るための指標)を基準に4段階に階層化し、結果が優良であった検査機関名を公表することにした。告示検査法どおりの検査が行われていない、標準作業書が整備されていないなど検査体制の見直し、再構築が求められる機関がある一方で、精度管理に非常に真撃に取り組んでいる検査機関も多い。同省では、これら優良な検査機関名を公表することで検査技術の向上に向けた取組みをより一層促進することが重要と判断した。6月29日から同省HPに掲載されている。
     需要者が直接飲用する水道水の安全性を確認する水質検査。その信頼性保証体制のより一層の充実を図るためには、組織全体での標準作業書の整備・運用、チェック体制の構築、教育訓練による意識の向上と知識の蓄積に加え、外部および内部精度管理による検査技術の向上・技能評価が欠かせない。外部精度管理調査で結果が悪かった場合、その原因を追及し、適切な是正措置を講じることが検査精度の向上につながる。同省ではこうした観点から、平成12年度から継続して水質検査精度管理調査を実施している。18年度調査は、すべての登録検査機関203機関、および調査への参画が可能な水道事業体148機関、衛生研究所等44機関の合わせて395機関を対象に実施した。対象項目は、水質基準50項目のうち5物質で、濃度・調整した試料を送付し、検査結果を回収。そのバラツキを評価するとともに、他機関と大きく異なる結果を示した機関には、その原因と改善策の提示を求め、優良な機関と合わせ実地調査も行った。登録検査機関の階層化は、今回の調査に参加した203機関のうち、過去3カ年にわたり同調査に参加している173機関を対象に、過去3カ年の精度管理調査(12項目)の結果に基づき、S〜Cの4段階で実施した。
     Sが、過去3カ年の精度管理調査で全項目(物質)のZスコアーの評価が「満足」だった機関、Aが同じく「不満足」および欠測がなかった機関、Bが「不満足」または欠測があり、是正措置を講じた機関、Cが過去3カ年に水道法20条に基づく改善命令を受けた機関となっている。その結果、Sが61機関(35%)、Aが27機関(16%)で、SまたはAに分類される機関が全体の約半数を占めた。Bは35機関(49%)で、Cは今回、該当ゼロだった。名称が公表されたのはこのうちSとAの合わせて88機関。過去3カ年の調査結果に基づく階層化は今後も実施し、公表する予定で、今回SまたはAに分類された機関はもちろん、Bに分類された機関でも、相応の是正措置を講じることで十分な精度を確保し、AやSにランクづけされることが可能であり、今後より一層、技術水準の向上に努めることが期待されている。
     18年度調査で、他の機関と大きく異なる結果を出した機関では、「告示公定法どおりに検査が行われていない」「検査機器の日常点検や定期的なメンテナンスが不十分である」「根本的原因に係る検討が不足しているため改善がなされない」といった傾向が見られたのを始め、実地調査では「標準作業書が整備されていない」「検査室内が汚れていたり雑然としている」「ごく少数の点で作成しているなど検量線の作成が不適切である」といった事例も報告されている。  同省では、精度管理のためには、こうした調査結果のみならず、精度管理のための取組み(GLP等)も重要であるとしている。また、「精度管理調査の結果は、公的機関の方が必ずしも優れている状況になく、精度管理において改善を要する水道事業体に対しては、立入検査等の際に、より良い方向に進められるよう必要な指導を行っていく」としている。

  • 厚労省・7月1日時点の地域水道ビジョンの策定状況を公表(7/5日本水道新聞)
      厚生労働省は7月1日時点の地域水道ビジョンの策定状況をまとめた。前回とりまとめ時点で、水道事業と水道用水供給事業を併せて、作成の手引きに示した要件に該当する地域水道ビジョンは98プランだったが、その後、昨年度末までに策定された地域水道ビジョンが順次提出され、15プラン増の113プランとなった。内訳は水道事業が14増、水道用水供給事業が1増。
     地域水道ビジョンが策定されている上水道事業の平成17年度末現在の給水人口は5664万5001人となり、全国の上水道事業の合計の48%。同様に、水道用水供給事業における1日最大給水量の合計は894万8059立方m/日となり、全国の水道用水供給事業の合計の62%となった。前回とりまとめ時点より上水道事業の給水人口が4%、456万6531人、水道用水供給事業の1日最大給水量の合計が10%、153万4814立方m/日、それぞれ増加した。
     今回新たに名を連ねた都市は、上水道事業で岩手県の八幡平市と矢巾町、会津若松市、前橋市、鴻巣市、神奈川県湯河原町、新潟市、富山市、岡谷市、堺市、奈良市、岡山県里庄町、高松市、水道用水供給事業で神奈川県内広域水道企業団。地域水道ビジョン策定の目標年度は平成20年度。

  • 厚労省・18年度立入検査の結果を公表(7/5日本水道新聞)
      厚生労働省は、大臣認可の水道事業者および水道用水供給事業者を対象に実施した18年度の立入検査結果報告を同省HPに掲載した。18年度は、全508事業者のうち62事業者に対して実施。延ベ118件の文書指導および735件の口頭指導を行った。文書指導では、水道技術管理者の責務規程違反が多く、水質検査や住民への情報提供の不備も多く見受けられた。口頭指導では、危機管理に関する不備が多く見受けられた。

  • 水源関係

  • 東京都水道局・小河内ダム竣工50周年で歴史展(9/24日本水道新聞)
      東京都水道局の東京都水道歴史館は10月23日から11月5日まで、「水道歴史展−小河内ダムー」を開く。同館1階のシアター室で、昭和32年の竣工から50周年を迎える小河内ダムの歴史を振り返る。また、11月3日から3日間、文化財ウイークの一環で、都指定有形文化財の「上水記」を特別公開する。

  • 東京都水道局・上下流でフェア(9/13日本水道新聞)
      東京都は9月13日から3日間、新宿駅西口広場で、利根川水系上下流交流事業の一環として、「水のふるさと ぐんまフェア in新宿」を開催した。今年で2回目。東京都と群馬県による上下流交流事業は平成10年から開始、両都県の親子を対象にした間伐や植林体験、ダム見学など相互理解を深める活動を行ってきた。同フェアでは、交流事業の紹介のほか、都の河川事業や水道事業を紹介、水源地からは片品村、みなかみ町が物産展を開いた。

  • 国交省土地水資源局・地球環境変動や世界的水資源問題で調査(9/6日本水道新聞)
      国土交通省土地・水資源局関係の平成20年度予算概算要求のうち、「安全・安心な水資源確保を図る総合的水資源政策の推進」に関する要求額は、対前年度比1.08倍となる513億4900万円。内訳は安定的な水利用の確保に向けた施策の推進に513億4900万円(うち水資源機構分512億6600万円)、水資源政策の新たな対応が2億2000万円、健全な水循環系の構築に向けた施策の推進が7600万円、水源地域の保全・活性化の推進が8700万円。このうち、水資源政策の新たな対応は対前年度比1.19倍の要求。地球環境変動が水資源に与える影響評価調査経費、水需給の安定性の確保のための検討に要する経費、世界的水資源問題を踏まえたわが国の対応方策検討調査経費について拡充要求している。

  • 国交省・18年全国一級河川水質現況を公表(9/6日本水道新聞)
      国土交通省は、平成18年全国一級河川の水質現況を公表した。BOD(またはCOD)値が環境基準を満足している地点の割合は87%で、過去最高だった平成15〜17年の88%と同程度。水質事故の発生件数は増加傾向にあるが、上水道の取水停止を伴う大規模事故の発生件数は横這い−などとなっている。近年、住民等から寄せられる事故情報が増加し、水質事故の発生件数は年々増加しており、平成18年には1,507件(平成17年1,226件)と1500件を超えているが、このうち上水道の取水停止を伴う重大な事故の発生件数は38件(平成17年29件)。

  • 内閣府・「森林と生活に関する世論調査」結果を公表(9/6日本水道新聞)
      内閣府は「森林と生活に関する世論調査」の結果を公表した。有効回収数は1827人(調査対象=全国20歳以上3000人)。5月未〜6月初めに調査員が個別面接聴取。@森林への親しみA森林の役割と森林づくりB森林の利用C木材の利用D地球環境問題と森林について政府が取り組むべき方針E森林・林業行政に対する要望−を聞いた。このうち、Aでは森林に期待する働きや森林整備のあり方、地域における森林整備の費用負担などについて聞いている。森林に期待する働きは、「二酸化炭素を吸収することにより、地球温暖化防止に貢献する働き」が54.2%で最も高く、以下、「山崩れや洪水などの災害を防止する働き」が48.5%、「水資源を蓄える働き」43.8%、「空気をきれいにしたり、騒音を和らげる働き」38.8%の順(3つまでの複数回答、上位4項目)。
     森林整備の費用負担では、「近年、森林整備をしたり、保全を図る目的で、都道府県ごとに独自に課税してその費用に充てたり、川の上流域と下流域にある市町村等の地方公共団体が連携して森林の整備を進めるなどの動きが見られる」として、誰が負担すべきかを聞いている。最も多かったのは、「都道府県ごとに住民などに幅広く課税して負担する」で46.2%。「川の上流域の費用は、同じ川の下流域にある市町村等の地方公共団体が一部負担する」が21.6%、「水道の使用量など利用の程度に応じて、利用している者が負担する」が12.4%、「地域ごとに費用を負担する必要はない」が11.9%などとなっている。

  • 環境省・地下水総合管理の新たな制度を検討(9/3日本水道新聞)
      環境省の平成20年度予算概算要求のうち、水環境保全対策に必要な経費は対前年度比130%の17億1000万円。新規要求は、「地球温暖化による公共用水域の水質への影響調査」「硝酸性窒素対策等地下水管理的確化調査」「新たな地下水の総合的管理制度検討調査」など8本。  地球温暖化による公共用水域の水質への影響調査では、地球温暖化により公共用水域の水質の悪化が引き起こされることが指摘されていることから、将来予測や実施可能な適応策の検討を行う。新たな地下水の総合的管理制度検討調査では、地下水障害を生じさせない適正な地下水利用のあり方、新たな地下水の総合管理に関する制度の枠組みと具体的な骨子のとりまとめ、関連のケーススタディなどを行い、新たな制度の可能性を検討する。調査期間は22年度までの3カ年を予定。

  • 国土審利根川・荒川部会・フルプラン変更へ審議進む(8/23日本水道新聞)
      国士交通省は8月9日、第5回国土審議会水資源開発分科会利根川・荒川部会を開いた。現行第4次の利根川水系および荒川水系の水資源開発基本計画(フルプラン)は、すでに目標年次である平成12年度を経過。昭和63年2月の策定以降、水資源を取り巻く諸情勢が大きく変化している。このため同省では、6月18日に約4年ぶりに第4回部会を開催。目標年度の目途を平成27年度とし、フルプランの全部変更に向けた調査審議に入っている。この日の部会では、需要想定を中心に審議を進めた。都市用水(水道用水・工業用水)の需要に関し、国の試算値に加え、6都県による需要想定値等が事務局から説明された。
     フルプランには、@水の用途別の需要の見通しおよび供給の目標A供給の目標を達成するため必要な施設の建設に関する基本的な事項Bその他水資源の総合的な開発および利用の合理化に関する重要事項−の3つが記載されることになっているが、フルプラン変更で最も基本となるのが将来の水需要の想定だ。今回の全部変更では、都市用水の需要の見通しは、水資源部の需要試算値を踏まえ、関係都県が実施した需要想定の結果等を加味して設定する方針が掲げられている。
     事務局の説明によると、水道用水の水資源部による需要試算値は、6都県計で166.77立方m/秒、都県による需要想定値等の合計は173.99立方m/秒となっている。工業用水は同じく、水資源部による試算値が35.68立方m/秒、都県による需要想定値等が31.99立方m/秒。都市用水合計では、水資源部による試算値が6都県合計で202.45立方m/秒、都県による想定値等が同じく205.98立方m/日となっている。ただし、都県による需要想定値等については、まだ回答が提出されていない群馬県、埼玉県が参考作業値、東京都は参考値となっており、今後、各都県の回答を待って調整、固めていく。審議の結果、将来の水需要の見通しは地域の実情を踏まえて設定されることが望ましいことから、都県の想定値等を採用することになった。この他、その他水資源の総合的な開発および利用の合理化に関する重要事項についても審議した。
     今後の渇水調整について、「社会経済情勢等の変化から水需要量を上回る水源量を確保することとなる利水者については、水資源開発量に応じて利水安全度の向上が図れるような渇水調整を行うこどとする」など、各利水者の開発水量や確保容量等を反映した渇水調整への転換、具体的には、「水源確保のためにより多くの投資を行った者に対し、公平性の観点から、従来どおりの需要ベースの取水制限ではなく水源確保量に応じた取水制限とする」などの新たな概念が記載される方向だ。

  • 水資源シンポ・気候変動と水資源をテーマに(8/9日本水道新聞)
      第7回水資源に関するシンポジウムが8月3・4日の2日間、関係学会と関係省庁等で構成される実行委員会と日本学術会議の共催により、東京・西新宿の都庁第1本庁舎5階大会議場で開催された。1日からの水の週間行事の一環。テーマは「どうなる水と暮らし?−気候変動、安全・安心と水資源−」。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が今年公表した第4次評価報告書は、全大陸とほとんどの海洋が、「今まさに」温暖化の影響を受けているとし、気候変動による水資源への多岐にわたる影響を指摘している。シンポジウムには2日間にわたり約600人が出席。第一線の研究者による気候変動と水資源に関わる最前線の研究成果、知見に耳を傾け、今後を展望した。
     開会に当たり、青山・同シンポジウム委員会委員長(水資源機構理事長)、日本学術会議を代表し大垣・東大院教授、棚橋・国交省水資源部長が挨拶に立った。青山委員長は、日本は年間総水資源使用量約870億立方mの他に、食糧輸入によって年間約640億立方mに相当する水を海外に頼っている。日本の社会や経済は世界の水資源を間接的に利用していることで成り立っているので、世界の水問題は即、わが国の食糧や水の問題に影響するなどとして、「世界の水問題は日本にも大きな影響を与える」ことを強調。こうした中、IPCCが地球温暖化に伴う気候変動として、大雨の頻度と強度が増す傾向にある。また、洪水など水関係の災害がますます深刻化する一方で、砂漠化や水不足など水問題が一層厳しくなると警鐘を鳴らしていることに触れ、「わが国の渇水や水質に関するリスクも増大している」と危機感を示し、最前線の研究成果に期待した。
     大垣教授は、「水の課題はIPCC第4次評価報告書などに示される全地球的な気侯変動の影響を直接大きく受けるものだ。今まさにわが国と世界へ、水資源に関する学術分野、ならびに行政分野が『水資源に関する安心』を提供することが求められている」と関係学会・省庁一丸の取組みを呼びかけるとともに、こうした中で日本学術会議がこの6月、「水・食糧と持続可能な社会」に関する課題別委員会を設置したことを紹介した。同会議では、重要かつ緊急な課題で、すべての学術分野にわたって研究する必要がある場合、課題別委員会を設置することになっている。6月に設置された委員会では、世界が直面している水と食糧の課題に対し、幅広い学術分野にわたる最新の知見を盛り込み、総合的な検討を進める。大垣教授は、「今回のシンポジウムの成果も盛り込みたい」と期待を寄せた。棚橋部長は、IPCCの第4次評価報告書で指摘された通り、地球温暖化が加速的に進行している上、わが国においても、近年では降水量の変動幅が大変大きくなってきており、大きな洪水や渇水というような気候変動に起因するさまざまな事象が起きていると状況に言及した上で、「気候変動などの新たな不安定要因が加わる中で、水利用の安定性を確保するために、これまでの量的な充足を優先する方策から、いかに限られた水資源を有効に利用していくかが最大の課題になっている」ことを強調した。
     この後、「気候変動予測研究の最前線」と題し鬼頭・気象庁気象研究所気候研究部長が、「21世紀における世界の水需給と日本」と題し、沖東大教授がそれぞれ基調講演。引き続き、2日間にわたり、9題に及ぶ最前線の研究をテーマとした講演、安田・国際日本文化研究センター教授による特別講演、パネルディスカッション、第1回アジア太平洋水サミットの紹介などが行われた。

  • 国交省・総合的水資源管理を研究会であり方検討(8/6日本水道新聞)
      「気候変動等によるリスクを踏まえた総合的な水資源管理のあり方研究会」の第1回会合が7月18日開かれた。国土交通省土地・水資源局水資源部長の私的研究会。近年、地球温暖化に伴う気侯変動により、降水特性等が変化し、水資源への影響が懸念されている。わが国全体としては水需要は横ばいもしくは減少の傾向となり、また、水資源開発施設の整備が進んだことも相まって、水需要と供給の帝離が縮小しつつある。その一方、水利用の安定性を確保するためは、これまでの水資源開発による量的な充足を優先する方策から、限られた水資源を有効に活用する総合的な水資源管理へと政策の重点を転換していく必要性が叫ばれている。
     このため同研究会では、水資源に対する新たな不安定要因が加わるなかで水利用の安定性を確保するため「需要側と供給側の両方から水資源管理をどのように進めていくべきか」について総合的な水資源管理のあり方を検討する。委員は水資源、水文学、水環境、行政法学などに関する学識経験者らで構成。研究会冒頭、棚橋・同省水資源部長は、地家温暖化が進むにつれて気侯変動が激しくなり、渇水や洪水が起きやすくなることをはじめ、水質、水量、制度面などの諸課題を挙げ、今後、基礎的な検討を行う必要がある−などと話し、「水の需要と供給の両面にしっかりと対応できるシステムを構築し、具体的な政策に結びつけていきたい」と結ぶんだ。
     また、座長を務める虫明・福島大教授は「気候変動の水資源に対する新たな不安定要因が加わる中、水資源行政を見直すには非常にいい機会。政策重点の転換が大きなテーマ」と話し、専門の立場から優れた研究成果を持ち寄ってほしい、と委員に期待した。この日の第1回研究会では、水資源政策を「水資源開発」から「総合的な水資源管理」に転換するにあたって、取り組むべき課題とその方向性について審議した。研究会での検討内容は@水資源に関わるリスクの現状整理A気候変動に関する知見、気候変動等による水資源へのリスクの評価B今後の総合的な水資源管理のあり方の検討C提言のとりまとめ。今後、4回程度会合を開き、12月頃にはとりまとめを行う予定。

  • 国交省・19年版「日本の水資源」を公表(8/2日本水道新聞)
      国土交通省は7月31日、平成19年版「日本の水資源」を公表した。水需要が横這い、減少傾向となり、水資源開発施設の整備が進んで水需給の乖離が縮小しつつある中で、気候変動等の新たなリスク要因が加わり、渇水リスクが高まりつつある状況を各種のデータで詳しく解説した上で、今後は、これまでの水資源開発による量的な充足を優先する方策から、供給側、需要側双方で限られた水資源を有効に利用する「総合的なマネジメント」へ政策の重点を転換していくべきであるなどと提言している。
     供給側については、既存施設を価値あるストックとして最大限活用し、利用容量の増大や効果的な運用により、機能向上と効率的な供給を可能にする取組みを今後の方向として示し、その具体的事例として沖縄本島北部5ダムのダム群連携、木曽川水系4ダムの統合運用を紹介している。需要側については、社会的効用が最大となるような需要量の管理、より弾力的な需要マネジメントの実施が必要であるとして、利水者の負担と受益の明確化に論及。
     「これまでの渇水調整では、多くの地域で、取水制限率の割り当てが、水源の確保量ではなく、実際の取水実績を勘案して水利用分配が行われてきた」経緯について、「先行的にダム計画に参画してきた利水者の中には、一部の開発水量が平常時に需要が発生しないため未利用な状態であり、この水量が結果的に水源の手当てが追いつかない利水者に融通されることになるが、当該未利用水量を開発した利水者にとっては、負担に対する受益が十分得られておらず、エンドユーザーヘの説明責任の問題や不公平感に繋がっている。負担に応じた受益がない場合には、利水者が、節水や水源を確保するインセンティプが働きにくい」との問題点の存在を指摘。このため、「利水者の負担と受益を情報開示により明確化し、地域の事情を踏まえながら、負担に応じた利益が侍られる環境へと整えていくことが必要である」などと今後の方向を指し示した上で、負担に応じた受益が得られる仕組みの例として、「各利水者のダム貯水容量を貯金通帳に見立てて各自が自らの利水容量内で利用する運用」や、「渇水時に負担に見合った取水制限にするルール」などの仕組みについて、地域の実情を踏まえながら導入していくことが考えられると提言している。
     さらに、渇水時に「水バンク」を通じ、水行政機関が利水者から水利権を買い取り、危機的水不足が発生している利水者に売る米国の水利権取引きの事例を紹介しながら、需要マネジメントの一つの考え方として、@利水者間の水利用配分の流動性を高め、弾力的な対応が可能となるように、水を公共財としての性格を踏まえつつ、水バンクを通じ、金銭的に市場取引きすることや、A公平な立場の第三者が水資源開発施設の容量を確保し、緊急時に財政力などで弱い利水者の求めに応じて水を供給する水バンクなどの新たな経済原理を導入した制度の可能性−について、わが国の事情を踏まえ検討する必要があると提言している。なお、同省は7月18日、「気候変動等によるリスクを踏まえた総合的な水資源管理のあり方研究会」の初会合を開いている。既存ストックの最大限の活用、利水者間の水の融通性を高めるために一定の条件下では水を経済財として取り扱う等今後の水資源管理のあり方について基礎的検討を行う。
    「日本の水資源」主なミニデータは下記のとおり。
    〇水利用の現況
    ・平成16年におけるわが国の水使用量(取水量ベース)は約835億立方m/年
    ・生活用水が約162億立方m/年、工業用水が約121億立方m/年、農業用水が約552億立方m/年
    ・生活用水の使用量は約142億立方m/年(有効水量ベース)で対前年比0.6%増
    ・1人1日平均使用量は314工L/人・日で対前年比0.4%増(有効水量ベース)
    ・その他、消流雪用水で約13億立方m/年、養魚用水で約52億立方m/年(平成17年度)
    ○水資源開発の現状
    ・ダム等の水資源開発施設による都市用水の開発水量は約178億立方m/年。水道用水が約119億立方m/年、工業用水が約59億立方m/年(平成19年3月末)
    ・平成18年度に全国で20施設が完成し、開発水量は、都市用水が約5700万立方m/年(水道用水約4900万立方m/年、工業用水約800万立方m/年)、農業用水が約8億5500万立方m/年
    ○その他
    ・地下水使用量は約104億立方m/年、都市用水については約25%が依存(平成16年)
    ・下水処理水は約141億立方m/年が発生、約1.9億立方m/年の水量が処理場外で再利用(平成16年度)
    ・海水淡水化施設から水道用水として約0.2億立方m/年を供給(平成17年度)
    ・平成17年度に年間2cm以上沈下した地域は全国で7地域、面積は4平方km
    ・雑用水利用は全国でおよそ3050カ所、1日当たり約40万立方m(平成17年度)
    ・平成18年6月末における指定ダム等の数は94ダムおよび1湖沼水位調整施設の95施設

  • 水の週間・オープニング記念式典開催(8/2日本水道新聞)
      31回目を迎えた「水の週間」のオープニングを飾る記念式典が7月27日、東京・北の丸公園内の科学技術館・サイエンスホールに主催者代表や水源地域の関係者らが出席、開催された。科学技術館では、30日までウォーターフェア'07東京も開催され、午後1時に、主催者代表によるオープニングのテープカットが行われた。

  • 西空知広域水道(企)・10年ぶりの渇水で農業水利の支援調整(7/23日本水道新聞)
      全国的な膜処理導入の先駆けとなった北海道の西空知広域水道企業団が10年ぶりの厳しい渇水に見舞われ、取水確保、配水圧調整、需用者からの苦情対応など、現場の緊急対応に忙殺されている。暖冬で積雪量が平年の6割にとどまり、春も暖かくて雪解けが早く、その後も少雨が続いて暫定取水先の石狩川水系徳富(とっぷ)川の流量が激減。6月26日に取水停止に陥った。頼みの徳富ダムは建設が遅れ、姿を現しているものの完成は3年先。国や北海道が仲立ちして農業水利の支援調整でしのいでいる。
     国(北海道開発局、農水および河川担当者)、道(治水)、新十津川土地改良区(農業水利権者)、西空知広域水道企業団の4者は今月20日、北海道札幌土木現業所で渇水調整会議を開き、農業専用の新十津川ダムからの注水で農業取水に対応する一方、河川法第53条(異常渇水時の水利調整)による土地改良区の支援調整で水道取水を継続することを決めた。同企業団は創設以来の水源井がエキノコックスやクリプトによって汚染される可能性に直面したため、膜処理を導入して浄水場を新設し、9年に徳富ダムの完成を前提に安定水利権0.069立方m/秒を取得。浄水場完成翌年の11年から、徳富川の暫定水利権0.059立方m/秒による運転を続けている。
     徳富川は春先からの少雨で流況低下が続き、6月26日、ついに暫定水利の前提制限流量3立方m/秒を下回り、水道取水が停止。原水調整池や配水池等の貯留水で2日間しのいだが、先々の見通しが立たないため土地改良区との水融通により取水を再開した。極力、住民不安を抑えた節水広報に努め、浄水場出口の仕切弁を締め込み、25%節水を実施中。スタッフにも限りがあり、高台の住民からの苦情対応など業務量が跳ね上がって、未曾有の事態に苦悩している。原水調整池等貯留水は緊急時を考え給水量12時間分で設計していたが、何とか24時間保たせた。今月4日、流域の水利用協議会で土地改良区との水融通が承認されたが、流況は低下する一方。よほどの雨でもなければ月末28日には観測以来最少流量を記録した9年の0.8立方m/秒をも下回ると予測され、各方面への給水応援要請を視野に入れ始めている。

  • 国交省河川局渇水対策本部・取水制限を解除(7/19日本水道新聞)
      台風4号による降雨でダム貯水率が回復したことから、国土交通省河川局渇水対策本部は7月17日、解散した。同日現在、吉野川水系銅山川(富郷・柳瀬・新宮ダム)の貯水率は100%で14日に取水制限を解除、同水系吉野川(早明浦ダム)の貯水率は100%で14日に取水制限を解除している。また、今治市の台ダムは上水25%の取水制限を継続、丸亀市の1上水1簡易水道が33.3%の減圧給水を実施している。

  • 札幌市水道局・「豊平川水道水源水質保全事業」の全貌を明らか(7/5日本水道新聞)
      札幌市水道局は、良質な原水を安定的に確保する「豊平川水道水源水質保全事業」の全貌を明らかにした。通常時の水質保全対策と災害対策を両立する方法としてバイパスシステムを考案、山岳トンネルで約10kmのバイパスを通す。完成すれば都市活動を支えるライフラインとして、いかなる状況下でも水道水源の水質を守る体制が実現することになる。事業期間は19〜24年度で、総事業費は約187億円。今年度は環境・土質調査、各施設の設計等を行い、早ければ20年度から工事に着手する予定。同局では「将来にわたり安全で安心できる水道水を安定的に供給する」ことが可能となるとしている。
     同市では、約98%の水源を豊平川に依存している。その上流に位置する豊平峡・定山渓の両ダムは、どちらも支笏洞爺国立公園や国有林野にあることから、全国的にも恵まれた水質保全環境にあるといえる。しかし、これらの水源は、同局基幹浄水場の白川、藻宕浄水場取水地点まで約20kmと距離が長く、定山渓温泉街の川底から湧き出る自然湧水や下水処理水など汚染リスクが水道原水に流入することもあるため、原水水質の良好性が損なわれることが懸念されていた。また、同河川で大規模な水質汚染事故が発生した場合、浄水場で長時間にわたり浄水処理が停止することもあり得るため、市民生活や都市機能に甚大な影響が生じる危険性をはらんでいた。
     同事業は、これらの水質汚染リスクを将来にわたって回避するとともに、水源事故の危険性に対して、抜本的な災害時対応を図るもの。具体的には、豊平川の上流に位置する定山渓温泉街の下流に取水堰を設置。そこで堰き止めた河川水と下水処理水を白川浄水場の取水口下流までバイパスすることで水質汚染リスクを排除する。また、豊平川や白井川で大規模な水質汚染事故や災害が発生した場合には、導水渠の切替を実施、これにより上流の正常な河川水を白川浄水場に直接導水することができ、断水を極力抑えて給水できる。 同局では、これまで水質情報管理システムによる水源水質自動監視や水源パトロールなどを実施、水質汚染事故を早期に発見し、浄水処理への影響を未然に防止してきた。ただ、水質事故発生時には適切な対応を行っていたが、対症療法的な対策では今後、現在の浄水システムでは対応できなくなる可能性を危惧していた。同局では長期構想(16年4月)で掲げた目標の一つに、「安全で良質な水の確保」を設定、その具体策として水源の確保に取り組んでいる。現在、当別ダムを水源とする石狩西部広域水道企業団に北海道、小樽市、石狩市、当別町とともに参画、豊平川に集中する水源の分散化を図っている。そうした水源確保とあわせて、豊平川水道水源水質保全事業を実施することで安定供給体制が強化されることになった。

  • 西日本の渇水情報(7/5日本水道新聞)
      吉野川水系吉野川(早明浦ダム)は7月1日から、徳島用水21.1%、香川用水50%の第3次取水制限を、同水系銅山川(富郷・柳瀬・新宮ダム)は7月4日から、上水15%、工水50%、農水15%の第5次取水制限を開始した。4日現在の貯水率は、早明浦ダムは24.6%、富郷・柳瀬・新宮ダムは18.1%。また、重信川水系石手川(石手川ダム)も1日から、上水30%、既得農水33.3%、特定かんがい35%の第4次取水制限を開始した。4日現在の貯水率は67.3%。給水制限では、香川県宇多津町が6月29日、30%から40%に減圧給水を強化。同日現在、香川県下の9市町で給水制限を実施している。

  • 今治市水道部・2ダムの取水制限開始(7/2日本水道新聞)
      今治市水道部は、6月28日から台ダムの取水制限(上水25%)、29日から玉川ダムの取水制限(上水20%、工水60%)を開始した。29日現在の台ダムの貯水率は39.9%、玉川ダムは65.1%となっている。

  • 甲府市上下水道局・水源保全で各種イベントを実施(7/2日本水道新聞)
      甲府市上下水道局は6月2日、市有林で水源林植樹の集いを開き、水源の森づくりや第1回北部水源林フォトコンテスト表彰式を開いた。市民ら約460人が参加、ミズナラ、クリなど約450本の植樹を行った。同コンテストは北部水源林地域での撮影活動などを通じ、水源や森林の関心を高めることが目的。現在、第2回実施に向け作品を募集している。詳細は次の通り。
    【募集テーマ】▽四季の写真部門:市北部水源林の自然・文化・人物など四季を通じて各季節を表現▽1枚写真部門:市北部水源林の自然・文化・人物などを表現【応募締切】20年4月25日(金)当日消印有効、詳しくは hHPで。
     その他、「甲府市水道事業21世紀水源保全計画」(17〜21年度)の一環として、同局では市民との協働による水源保全を目指し、さまざまなイベントを実施する。19年度には
    ▽森と潮に親しむ集い【内容】ダム地下探検、ダム遊覧など【日時】7月29日【場所】山梨県荒川ダム
    ▽水道水源地クリーン作戦【内容】林道沿線の水源林清掃【日時】8月25日、11月27日【場所】甲府市黒平町地内
    ▽水源フォーラム【日時】10月20日【場所】甲府市内
    ▽水源観察会【内容】水源林観察と地域の歴史文化などの学習【日時】11月17日【場所】山梨県荒川ダム周辺の水源林1を実施する予定。

  • 浄水関係

  • 水道機工・第3世代PSIが誕生(9/27日本水道新聞)
      水道機工は、ポリシリカ鉄凝集剤(PSI)の組成を見直し、有効成分濃度と保存安定性をさらに向上させることに成功した。有効成分濃度を2倍(8%)にした高濃度PSIの供給が可能になったほか、現在の標準品と同じ有効成分濃度(4%)における保存性は1年程度と大幅にアップした。今回の高濃度化により、既設の凝集剤設備をPSI向けに流用できることとなり、さらなる普及が期待される。
     今回の組成改良により誕生した「第3世代PSI」は、コアサイト供給(薬品会社からの供給)については、「PSI-LM(ローモルPSI)」と「PSI-HM(ハイモルPSI)」の2種類に原則として統合される。PSI-LMは従来のPSI-O25に、PSI-HMは従来のPSI-100に該当する。現在の標準品のPSI-025と同じ有効成分濃度(4%)の場合、20℃の恒温下において1年程度の保存安定性を実現した。また今回、有効成分濃度を8%と2倍にしたPSIが実用レベルで供給可能になった。このため、アルミニウム系凝集剤とはぼ同等の注入率で、同等以上の処理が行えることになる。さらに、既存の凝集剤設備をそのまま流用できるため、導入もより容易になる。鉄塩と重合シリカの配合を調整してモル比(処理性能)が異なるPSIを製造することによる水処理ソリユーションの提供は、当面オンサイト供給(使用者の敷地内でのPSIの製造)に限るとしている。

  • e-WaterU・水質評価、臭気評価の各委員会を開く(9/20日本水道新聞)
      「安全でおいしい水を目指した高度な浄水処理技術の確立に関する研究(e-WaterUプロジェクト)」の水質評価委員会は9月7日、 委員会を開いた。同委では、全国34事業体から提供を受けた水質データを分析。原水水質を分類するとともに、水源水質をわかりやすく評価できる指標の提言に向けた検討を行っているほか、原水水質と浄水フローの関係を整理し、原水の情報を入力すると、その水質に対して全国で行われている処理フローが出力される、といった仕組みの構築を目指して検討を行っている。また、事業体ヒアリングデータを基に、水質異常の内容とその対応事例などを盛り込んだ浄水場運転事例の体系化を目指している。7日の委員会では、「統計解析」「浄水フローと原水水質の関係整理」「事業ヒアリング」の各ワーキンググループによる、データの解析・分類などの途中経過が報告された。
     また、臭気評価委員会も9月14日、委員会を開いた。議事では、8月16、17日に寒川取水事務所設置の実験装置で実施された個別臭気成分希釈液測定では、5月に実施した8種類の臭気原因物質にさらに、1,3,5-トリメチルベンゼンと1,2,4-トリメチルベンゼンを加えた10成分で、前回と同じ濃度設定で実施したことを報告。その結果、追加した2成分に関するクロマトグラム上のピークは、公知のデータと同様顕著なものとなることが確認され、何らかの指標として使用できる可能性が見出された。

  • 水道機工・水戸市楮川浄水場でハイブリッド処理を実験(9/20日本水道新聞)
      水戸市水道部の楮川浄水場(処理水量=8万3590立方m/日)で、水道機工が現在実施しているPACとPSIの2種の凝集剤を併用したハイブリッド処理実験の様子を東北大院の伊藤准教授が8月30日、視察した。同浄水場は那珂川から導水して貯水している楮川ダム水を原水とし、凝集沈澱・急速ろ過で浄水処理している。原水水質は年間を通して比較的安定しているものの、藻類の影響によりろ過継続時間が極端に短くなる時期があることや、年間を通して汚泥の含水率が高いなどの問題を抱えている。
     そこで、同部では汚泥の濃縮効果および含水率の低減が期待できるPSI(ポリシリカ鉄凝集剤)とPAC(ポリ塩化アルミニウム)を組み合わせたハイブリッド処理方式による汚泥の処理改善の検討を始めた。こうした中、PSIを開発した水道機工が同浄水場で今年7月から実証実験を開始した。PAC単独とハイブリッドの2系統で、PSIの注入率は固定している。水質変動時にはPACの注入率を変えて運転している。処理水質は2系統とも良好な結果を得ているという。
     実験を視察した伊藤准教授は農業が専門。PSI発生土の農業利用を研究しており、実験で処理した発生土(浄水汚泥)の濃縮性、脱水性を確認するため、視察したもの。水田土壌からは温室効果ガスとなるメタンが大量に発生しているが、鉄を多く含む水田土壌からはメタンがあまり出ないということが知られている。そこで、伊藤准教授は鉄を含むPSIの発生土を水田土壌の改良資材として有効利用し、メタンの発生を抑制するとともに、鉄が稲の根を守るという働きにも着目し、研究を続けている。
     視察ではPACとPSIを注入する薬品混和池での撹拌の様子、フロック形成池、沈澱池を見たのち、8月下旬に引き抜いた2系統の汚泥を見比べた。2系統の汚泥を同量(2立方m)採取して1週間貯留したところ、PSIとPACを混ぜたハイブリッド処理の汚泥は、PAC単独処理の汚泥の2/3程度のボリュームとなった。実験はこのあと、模擬天日乾燥床8個に2系統の汚泥を敷き、4週間にわたって1週間ごとのデータをとることになっている。同部では、「発生土が減量できれば、現在、セメント材として発生土を場外へ運搬している莫大な費用も大幅に削減できる」と実験の成果に期待を寄せている。

  • 北見市断水事故原因調査委・報告書要旨(9/13日本水道新聞)
      北見市全域で6月22日から長期間にわたり発生した断水事故に関して、技術的な視点から原因を解明、今後に向けての改善策・課題を検討してきた「北見市水道水の断水に関する原因技術調査委員会」は8月3日、1回目の断水についての報告書をとりまとめ、翌4日に神田市長に提出した。その内容の要旨は、
    <高濃度の原水濁度>
     6月22日、広郷浄水場の取水口がある常呂川の濁度が上昇、20時30分、浄水場で1万5133度という高濁度が計測された。濁質の主成分は無機物で、常呂川右岸の丘陵地を構成する凝灰質シルト岩、火砕流堆積物、それらの風化物に由来する微粒子が含まれている。報告書では、気象庁のレーダ・アメダス合成画像など雨域の経時変化から、スーパーセル型と呼ばれる局所的な積乱雲によって生じた豪雨が高濃度濁質の原因としている。今回のような居所的な豪雨では「雨粒が大きく、地表面に衝突すると、雨滴が有する運動エネルギーのために水と一緒に周囲の土粒子が飛散する」。1時間当たり50mm以上の豪雨がほぼ直撃したオシマ川を中心に、取水口上流の常呂川右岸側の支流域で土壌が浸食され、本川に濁水が流入。さらに、常呂川第一頭首工の堰上げ貯水部に堆積していた底泥を巻き上げ、撹拌混合したことも高濁度の長時間化に関与した可能性は否定できないとしている。また、支川からの流入流量が本川の7倍程度と、本川の濃度希釈能力が乏しかったことも高濁度の維持につながったものとみている。
     報告書では、支流からの濁水流下防止は総合的な小河川整備の中で検討されたければならないとしながら、緊急対策を要する事頂として、オシマ川右岸側の斜面崩壊や上流域左支流の河床浸食に対する士留め対応、支流に形成された中州の凌漠、道路側溝内に残籍している可能性がある土砂の排土、を指摘している。
    <供給停止までの経過>
     22日13時25分、土地改良区巡視員からの連絡を受け、浄水場から頭首工のゲートを操作、市職員と委託会社職員を頭首工に派遣した。15時35分、流量が安定したため、ゲート操作を終了、浄水場へ戻った。その時、頭首工の監視員らは河川の濁りに気づいており、1000〜2000度の濁度があると推測していた。17時15分、委託会社の昼夜交代が行われ、取水口付近の原水の濁りも引き継ぎ報告された。その際、日勤者も夜勤者の補助として業務を継続、4名体制となっている。当時は浄水場へ流入する水の濁度は1000度程度と予想、到達時間は18時30分から19時頃と考えていた。18時過ぎから浄水場の流入原水濁度が上昇、凝集剤注入率を順次上げるとともに、原水流量を減少させている。
     18時30分、河川上流域の濁水を把握するため、1名が調査に出かけ、2名はジャーテストや水質検査に専念、監視操作を担当する職員1名で事態の急変に対応した。18時50分、浄水場の原水濁度が2000度の上限を超え、19時10分には4694度を記録。20時過ぎ、場内の処理状況を確認、高い濁度と処理の不良を理由に、取水停止が必要と考えた職員は委託会社の熟練職員に相談、20時36分に市職員に対し電話をかけた。水質汚染事故対応マニュアル(19年5月)では、委託会社職員が取水停止を判断する際、濁度に関しての対応は明記されてなかった。その間、18時30分には原水濁度1万5133度と最高値を記録している。
     連絡を受けた市職員は、流量を下げて処理を継続すること、沈澱池の排泥を行うよう指示した。21時には浄水場へ到着、沈澱水の濁度は5度の上限値を超え、茶色く濁っていることを目視確認。同40分には運転操作に熱練した別の職員も到着、沈澱状態が悪いこと、活性炭吸着池が白っぽくなっていること、砂ろ過他のろ層表面に白い濁りが広がりそうなことを確認、22時30分、取水を停止し、沈澱他の排泥作業を開始した。23時、沈砂地から浄水場への導水管2本の排泥作業を開始、翌23日1時17分に作業が終了し、浄水場の水位が低下していたことから、取水を再開した。同25分の原水濁度は3290度、同40分には1225度まで低下している。
     その後、沈澱他の排泥作業を実施しながら、浄水処理は継続された。しかし、沈澱水の濁度には改善が見られず、上限値5度を示したまま、高度処理水、ろ過水の濁度も上昇を続けた。3時以降、ろ過水濁度は0.1度を超えたが、一部職員は気づいたものの、職員全員には伝わらず、その状態を継続している。5時5分、浄水処理の改善が見込めないことから、取水を停止、場長が公営企業管理者、企業局長、次長に連絡、7時30分、水道技術管理者が供給停止を決定した。8時30分から市民への広報を開始した。
     復旧作業は、ろ過池、活性炭吸着池を中心に実施。ろ過池6池のうち、1号池のみを先行して洗浄、順次、他の池を洗浄する形で進められた。繰り返し洗浄は24日朝まで行われ、同日8時、南側配水池から水張りを開始、10時から市内送水が再開された。 <断水発生原因>
     報告書では断水の主な発生原因を自然災害と膾炙するのは間違いとしている。「今回、高濁水の流入があることについては予め認識していたため、導水流量を絞るなどの対応をしていたものの、異常に高い濁度が急速に発生したため、また給水停止についてはできる限り避けなければならないとの判断から、それを取水し導水したものである。その結果、やがて処理に破綻(最初に沈澱処理が破綻し、高い濁度の不十分な沈澱処理水が活性炭充填池および砂ろ過池を通過した)を来してしまい、取水停止→処理停止→配水及び送水停止→配水池が空になって断水に至ったものである。
     原水がいかなる高濁となっていてもそれを水道水質基準以下のレベルまで処理できるとする対応は、受け入れることができるものではない。今回のような場合、適当なところで取水を停止して処理不能な高濁水が通過するのを待つべきであった。高濁水の流過時間が長い場合には、断水が起こった可能性を否定できない。しかしながら、そのような場合には、たとえ断水になっても、その時間は今回に比較して短く、相当早い時期に給水再開できたものと考える。
     断水が長時間化した原因のうち、技術関連の部分について述べると、次のようである。浄水処理が徹底的に破綻してしまった第1回の断水の場合、十分に処理が進まなかった沈澱池流出水が活性炭充填槽、更にはそこを通過して砂ろ過池にまでに至っている。すなわち、活性炭充填池、急速ろ過池、及び浄水池までをも汚染させてしまったのである。したがって、それらを洗浄して浄水処理できるように復活させることなどのために、給水開始までの時間が異常に長引いたものである」。

  • 国際オゾン・紫外線協会の合同国際会議、米ロスで開催(9/13日本水道新聞)
      8月27〜29日に米国ロサンゼルスで開催された国際オゾン協会と国際紫外線協会の合同国際会議「IOA/IUVA World Congress 2007」において、特定非営利活動法人日本オゾン協会の津野会長(京大院教授)が国際オゾン協会の第19代会長に選出された。任期は来年1月からの2年間。平成17年に仏・ストラスブールで開催された国際オゾン協会国際会議において、津野会長は次期会長に内定しており、今回の会議で正式に会長に就任したもの。会議の経緯等は、9月10日に日本水道会館で日本オゾン協会が開催し、国際会議の出席者らが参加した報告会において、明らかにされた。
     それによると、会議には全体で約750人が参加し、日本からは、津野会長をはじめ産官学の関係者約30人が出席。また、同時に行われた展示会には39社が出展し、うち日本側からは現地法人2社が出展している。また、31セッションで約290編の論文発表があり、日本からは、21編を発表。内訳は、オゾン単独が17編、オゾンとUVが2編、UV単独が2編となっている。国際会議の前の8月25日には、国際オゾン協会が「空気処理と食品農業」に関するタスクフォースを開催。8月26日には、「オゾンの基礎と応用」「アメリカ環境保護庁(USEPA)UV消毒のガイドラインの実行」をテーマにワークショップが開かれた。なお、次回、21年の国際会議は東京で開催されることが決まり、また次期(22〜23年)会長にフランスのシルビィ・ペイク氏が内定した。
     10日の報告会で挨拶した津野会長は、「今回の国際会議への参加により、世界におけるオゾンの現状や今後の動向等の情報が得られた」と話し、日本オゾン協会が主催したサンディエゴのヘリックス浄水場の見学について、「米国の設計思想を知るとともに、日本が進んでいるという現状もわかった」と報告。さらに、翌年から会長に就任するにあたっては、「今後もオゾンが環境面、それから健康で安全な水道水に寄与するということが理解され、良い方向に進むよう、努めていきたい」と決意を話した。

  • 福岡地区水道(企)・使用済みRO膜の有効利用を公募(9/13日本水道新聞)
      福岡地区水道企業団は、海の中道奈多海水淡水化センターの膜交換に伴い発生した、使用済みRO膜を有効利用する提案を、公募型指名競争入札する。9月19日まで、参加希望を受け付けている。リサイクルされる膜は、高圧RO膜(型式・中空糸型、膜材質・三酢酸セルロース膜、外形寸法:1392.5L×Φ280、重量・約70kg)50本と、低圧RO膜(スパイラル型、ポリアミド膜、1016LXΦ200.5、約16kg)200本。引き渡しは同センターで行う。参加者は申請書とともに、取引実績も含め有効利用策を提案する。詳しくは同企業団HPで。

  • e-WaterU環境評価委・LCAマニュアル佳境に(9/10日本水道新聞)
      「安全でおいしい水を目指した高度な浄水処理技術の確立に関する研究(e-WaterUプロジェクト)」の環境評価委員会は9月6日、第12回委員会を開いた。議事では、「浄水施設を対象としたLCA実施マニュアル(仮題)」について、各委員が査読した結果を報告し、審議。委員からは「LCAをある程度理解している人向けの内容であり、よくまとまっている」等の感想が出された。また、草稿がまとまった第3章3節「今後への活用の可能性 〜CO2排出量の削減に向けた方策」についても検討が行われた。次回の委員会は、10月下旬開催予定。
     同マニュアルは、ケーススタディとして日量2万立方m規模の浄水設備について、「凝集+沈澱+ろ過」「膜ろ過(有機膜および無機膜)」「高度処理(オゾン処理、活性炭吸着)」と3種類の処理システムをモデルに、建設・運用・廃棄の各段階におけるCO2排出量やエネルギー消費量を算出し、またLCAを浄水設備に適用する際の手法も表すもの。マニュアルを活用することで、環境影響を考慮して処理システムを選択できる等の利点がある。

  • 佐世保市水道局・セラミック膜実証実験で浄水場統合を検討(8/24日本水道新聞)
      佐世保市水道局は、北部系の山の田、大野浄水場の統合を目的に、浄水方式の選定などを行う検討委員会を設置し、今年2月以降検討を重ねている。8月下旬に第4回会合が開かれる予定で、今年度内に答申をまとめる方針。山の田浄水場(緩速ろ過、3万3500立方m/日)の竣工は明治41年、大野浄水場(急速ろ過、3万5000立方m/日)は昭和18年建設。いずれも旧海軍から同局が引き継いだ施設だが、近年、老朽化が顕著になっていた。同局では、機能向上、施設更新に併せ、新浄水場に統合する方針を固めている。委員会では、業者から浄水プロセス提案を募集。各提案内容を評価した後、セラミック膜(加圧膜と浸漬膜)による浄水プロセスを確実した2社(日本ガイシ、クボタ)による実証実験を決定。4月から実験を行っている。第3回会合では、6月までの実験結果の審議などを行った。

  • 技研セ・UV装置の基準作成へ(8/20日本水道新聞)
      水道技術研究センターの紫外線処理装置技術審査基準等検討委員会は8月7日、初会合を開いた。4月に施行された改正厚生労働省令により、クリプト対策として紫外線処理が位置づけられた。同センターは今後、事業体が紫外線処理設備の導入を検討する際、省令で示されている「紫外線処理設備が備える要件」の具体的な判断基準の作成に向け、紫外線処理に関する知見の集積や、メーカー各社の紫外線処埋設備の技術的な評価が必要と判断。これらの取組みを通して性能や品質などの適正化を図ることで一定水準以上の紫外線処理設備が事業体に提供され、今後の円滑で適切な紫外線処理設備の導入・普及に寄与するため検討委員会を設置した。
     同委では、厚生労働省令で示されている要件を満たすよう、紫外線処理装置(紫外線照射槽・監視制御盤)の性能、構造、機能等を取り決め、技術審査基準を定めるほか、紫外線処理装置のプロセスや装置設計上の留意点、運転管理基準等を整理。最終成果として、@低圧紫外線処理装置技術審査基準A中庄紫外線処理装置技術審査基準B運転管理マニュアルーを作成する。7日の委員会では、冒頭大垣委員長が挨拶に立ち「紫外線処理設備の技術審査基準は、急いで作成しなければならないものだが、すでに紫外線処理技術は世界で広く普及し、数々のガイドラインがある。従って見劣りするものを作るわけにはいかず、急ぎつつも良いものを作りたい」と決意を語った。
     議事では、低圧紫外線処理装置の技術審査基準の素案が報告され、照射性能の判定方法や、装置の性能や品質の評価・計算方法について、それぞれの立場からさまざまな意見が出され、活発な議論が展開された。今後は次回委員会で今回の意見を盛り込んだ修正案を審議し、9月中旬をめどにパブリックコメントを募集、11〜12月頃に低圧紫外線処理装置の技術審査基準等を公表したのち、中圧紫外線処理装置の技術審査基準の検討や運転管理マニュアルの策定を行っていく。

  • 東京都水道局・大学委託研究報告会を開く(8/9日本水道新聞)
      東京都水道局は7月31日、都庁第二庁舎で、大学委託研究報告会を開いた。報告案件は、東京大学「膜分離型スラリー状粉末活性炭処理に関する調査」、北海道大学「浄水処理の高度化に関する調査」の2件。尾崎・技監をはじめ幹部職員が出席、18年度の研究成果を巡り意見交換した。この研究は、オゾン+生物活性炭といった現行の高度浄水処理の先を見据え、オゾン処理に伴う副生成物対策やクリプト対策、濁質除去の徹底、カルキ臭原因物質の除去・低減など、将来の課題を解決する最先端の浄水処理を調査研究するもの。
     東大の研究は、大垣・同大学院教授、滝沢・教授が担当。北大の研究は、@凝集・MFを前処理としたNF膜のろ過性−凝集剤由来のNF膜ファウリングに関する検討Aナノろ過(NF)濃縮水の処理・処分・有効利用に関する研究−凝集および活性炭による処理性BNFにおける微量化学物質の除去性に関する研究C浄水処理における促進酸化処理の導入に関する文献調査D徴粉化活性炭によるクロラミンの除去Eナノろ過施設の性能予測と施設計画に関する研究の6項目で、松井・北大院教授、福士・八戸工大教授、伊藤・京大院教授、伊藤・国立保健医療科学院水道工学室長が担当した。
     東大関連は、高濃度の粉末活性炭とMF(セラミック)膜を組み合わせることで、高効率の除濁と溶存有機物の除去も狙った研究。小型パイロット実験に加え、同局の研修・開発センターに大型パイロット装置を設置、処理性や運転管理性など、より実用化を目指した調査を実施している。北大関連では、NF膜のファウリングと前段処理に用いる凝集剤(PAC、塩化第二鉄)との関係や、粒径約1μmの徴粉化活性炭によるジクロラミン・トリクロラミンの分解除去性、促進酸化を中心にした臭素酸イオンの制御技術など文献調査、実証試験の簡略化を目指したナノろ過装置の設計手法、などを報告した。

  • 京大環境衛生工学研・シンポで多彩なセッション(8/6本水道新聞)
      京都大学環境衛生工学研究会は7月19、20日、同大桂キャンパスで第29回シンポジウムを開いた。上下水道や廃棄物、土壌汚染などのセッションのほか、パネルディスカッション形式の特別セッションや自由討論のテーブルセッション、チュートリアルセッションなどを繰り広げた。さらには外国人の講演による国際セッション、環境工学系の実験室などを見学する桂キャンパスツアーこ、多様を展開した。また、同研究会の総会も19日にあった。
     20日には、伊藤禎彦同大教授を座長とするe-WaterUプロジェクトのセッションがあり、水道技術研究センターの藤原理事長が、最終年度を迎え研究も佳境に入っている同プロジェクトの概要を説明した。同プロジェクトの5つの研究委員会での経過や研究成果が披露され、「水質に応じた最適浄水シスチテムの構築に関する研究(浄水システム委員会)」では、水道技術研究センターの五十嵐氏が、さまざまな処理システムのデータ解析結果を紹介した。「浄水処理システムにおける水質変換および浄化機能の解析・評価に関する研究(水質評価委員会・機能評価委員会)」では、オルガノの横田氏が、クラスター解析手法による水道原水水質の分類や浄水フロー別の整理結果について述べた。「浄水施設を対象としたライフサイクルアセスメント(LCA)に関する研究(環境評価委員会)」では、ケーススタディーにおける凝集沈澱砂ろ過、活性炭吸着他の試算結果などを荏原製作所の新飯田氏が発表した。武蔵工大の長岡教授が発表した「水道水源における臭気原因物質の検出および除去に関する研究(臭気評価委員会)」は、相模川水系の寒川取水場で現在継続中の実験について解説。水質予測モデルによるシミュレーションについても示した。

  • e-WaterU・寒川取水場合同実験を報告(8/6本水道新聞)
      e-WaterU「安全でおいしい水を目指した高度な浄水処理技術の確立に関する研究」の臭気評価委員会の委員会が7月20日、京都大学桂キャンパスで開かれた。今回の委員会は、同日開催された京都大学環境衛生工学研究会のシンポジウムに合わせて開かれた。議事では、相模川の寒川取水場で継続中の臭気原因物質実験の進捗状況について、@個別臭気成分希釈液測定結果A原水汚染発生時報告B石油製品ガスクロマトグラフ例−の報告があった。また、最終報告書の取りまとめについて話し合い、目次案の構成や執筆分担などを確認した。臭気分類について塩素臭とカルキ臭の違いなど定義を明確にすべきとの意見が出され、報告書に盛り込むか検討する。

  • 三井物産・メキシコで浄水供給事業に参画(8/6本水道新聞)
      三井物産はこのほど、同社の米国法人の米国三井物産を通して、メキシコ・ケレタロ州水道局との間で、20年間の浄水供給事業(総事業費=約2億6200万ドル)、下水処理事業(同=約3600万ドル)に関する事業権を獲得した。浄水供給事業では、取水ダム、導水トンネル(4.8km)、導水パイプライン(84km)、浄水処理設備(1.5立方m/秒)、貯水場等の施設の建設、取水、浄水処理、同州水道局への浄水供給を行い、年間約5000万立方mの浄水を供給する。出資比率は同社26%。
     同州は、メキシコ中央部の高地に位置し、地形の特性による慢性的な水不足に加えて、首都圏の衛星都市として人口が増加。それに伴い水需要も増加しており、浄水システムの整備・近代化、下水処理能力の増強が急務となっていた。同社は、中期経営計画の中でも水インフラ事業を重点取組み分野の一つと位置づけており、今回の受注もその一環。今後も、世界各国で安全な水資源の供給に積極的に破り組んでいくとしている。

  • 神戸大学・日本初の膜工学研究拠点に(8/2日本水道新聞)
      神戸大学は7月20日、膜工学に関する先端技術と人材育成両面での産学連携の推進を目的とした「先端膜工学研究推進機構」の設立総会、記念講演会を六甲キャンパス内で開いた。産官学の来賓、関係者ら約130人が出席し、日本初となる膜工学研究拠点のスタートを祝った。記念講演会では、中尾膜学会会長(東大院教授)は、「学会における膜工学の研究動向」をテーマに、上下水道、ガス分野などでの膜技術の研究動向などについて説明した。頼・台湾中原大膜工学センター長は「膜研究促進にセンターは何ができるか?」と題し、各国の膜工学センターの連携強化の必要性などを説いた。久保田・旭化成ケミカルズ部長は、膜の実用化研究に関する大学レベルの参加などを求めた。
     同大は今年4月、膜工学の研究と教育を目的に「先端膜工学センター」(センター長=松山教授)を設立している。機構の役割は、▽センターヘの資金支援▽研究成果の普及▽会員企業とセンターとの連携促進▽センターの研究と教育への産業ニーズの反映−としている。主な事業は、@会員を参加対象とする膜工学に関する勉強会、講演会の開催Aニュースレターなどによる会員への最新技術情報の提供Bセンターの教育、学術研究に対する助成Cセンター職員との共同研究などのコーディネーティング−になっている。

  • 紫波町・ 浄配水場を第三者委託、新設ろ過施設をDBOで(7/19日本水道新聞)
      紫波町水道事業所は、既設浄配水場の運営業務を第三者委託するのに合わせ、新設のろ過施設の整備をDBO方式で実施する。7月13日の水道フォーラムで巻藤所長が事例報告を行った。同町の水道は、7つの自己水源と岩手中部広域水道企業団から受水する上水道、5つの水源を有する簡易水道などがあり、40を超える浄配水場等を管理している。
     17年度から施設の運転・保守点検・維持管理・ユーティリティ、一部施設の修繕など包括的に民間委託してきたが、19年度から第三者委託を実施することになった。さらに、既設の運転維持管理業務の委託と一括して、原水に大腸菌が検出され、ろ過施設の整備が必要な赤沢水源ろ過施設(500立方m/日)を、設計・施工・運営まで一体的に委託するDBO方式で実施する。運営業務委託は22年3月末までの3カ年、ろ過施設整備は12月20日までの10カ月間。事業者選定は、一定数の業者の中から技術・業務提案を求め選定する指名型技術提案方式。事業者選定委を設置し、提案内容と価格を定量化、総合評価で決定している。 同委には盛岡市水道部、北上市水道部、岩手中部広域水道企業団の水道技術管理者が委員として加わっている。受託事業者は明電舎。効率的な施設管理として、将来のコスト縮減を見据えた遠方監視装置の導入、高信頑性と高保守性を兼ね備えた膜ろ過システム、濁度上昇時も運転可能な装置、性能仕様を上回る水質管理値の設定、など技術力と具体的な提案が高く評価されている。
     巻藤所長は第三者委託とGBO導入の背景として、膜ろ過の専門的な技術者がいないこと、9人の職員のうち技術者は2人と、運転管理の技術者を確保する必要があること、建設コストやライフサイクルコストを削減することを挙げている。コスト削減では、第三者委託による効果はわずかだが、DBOで大きな成果を得たという。従来方式との比較では、1億8860万円と約39%減の低減効果があるとしている。また、運転管理する業者にDBOで施設整備を任せたのも特徴の一つに挙げている。小規模事業体の事業規模では、第三者委託だけでは応じる業者が実際に少なく、民間の技術力・ノウハウを活用するには発注方法で工夫する必要があった。施設の維持管理や水質管理体制の強化、膜ろ過といった新技術の導入など、同様の課題を抱える小規模事業体の参考になる事例だ。同町では、すでに下水道の包括委託を実施しており、今後、料金業務の委託化を検討、25年度頃に統合包括委託に移行することを視野に入れている。
     今回の取組みについて、巻藤所長は「小規模事業体として可能な限りの新たな経営手法を取り入れた。さらなるコスト削減は限界がある。総合評価方式は事務室が多く非常にエネルギーがいる。また、職員の技術、モチベーションの低下が懸念される」と、導入する際の課題を整理した。

  • e-WaterU・総合研究委、プロジェクト委を開く(7/19日本水道新聞)
      e-WaterUプロジェクトの総合研究委員会と、プロジェクト委員会は7月4日、東京・虎ノ門の航空会館でそれぞれ第6回委員会を開いた。両委は、5つの研究委員会の上部委員会で、研究内容・計画の調整などを行うもの。4日の委員会では、5つの研究委員会の代表者が、研究の進捗状況や最終成果の内容等を提言、活発な意見交換が行われた。
     総合研究委の冒頭、大垣委員長が挨拶に立ち、「成果の取りまとめについて2つのことをお願いしたい。まず、このプロジェクトの成果を実際に役立つように取りまとめてもらいたいということ。次に、5つの研究委員会の結果は連関しているので、相互に連携を取り、統合した形でまとめてもらいたいということ」と述べ、最終成果の普及に期待を寄せた。
     浄水システム委員会では、12月末をめどに現在行っている事業体から収集した水質データの解析を完了させ、それらを綾瀬合同実験や文献等のデータで補完、他研究委員会等のデータによりコストや設置スペース等の検討を加え、最終成果を取りまとめていく。  水質評価委員会は、「浄水フローと原水水質の関係」「水質評価指標の提言」「原水水質の分類」「浄水場運転事例の体系化」の4項目を中心に、今までに得られたデータを取りまとめていく。機能評価委員会は、詳細データ(年間の時間データ)を用いた濁質の処理性とその要因や、主要水質項目の中間プロセスデータの解析、臭気に関するデータの分析を実施するほか、ヒアリングデータを用いて、プロセスの維持管理・運転管理性などの検討を行う。
     環境評価委員会では、現在ケーススタディとして、「凝集沈澱砂ろ過」「オゾン」「粒状活性炭」「膜ろ過(有機膜)」の各フローのLCA算出を行っている。今後は、ケーススタディの精査や原単位等の追加調査、LCA手法を導入する際の「マニュアル」の構成・項目の再検討を9月末をめどに完了し、同マニュアルの執筆に入る。臭気評価委員会では、寒川合同実験によるデータ収集や、水質予測モデルを用いたシミュレーションにより、水質汚染の進行状況等の検討を行ってきた。最終成果には、3年間の成果を盛り込み、水道水の臭気問題の現状とその対策技術についてまとめていく。

  • 福知山市ガス水道部・府内最大規模の膜ろ過導入(7/12日本水道新聞)
      福知山市ガス水道部が平成16年度から建設を進めていた下荒河浄水場(浄水能力:6600立方m/日)が6月19日に完成、22日には同浄水場で完成式典が行われた。同浄水場は堀、戸田に次ぐ3つ目の浄水場。水量や水質が不安定だった上豊富、豊富、川北、佐賀、田野、上六人部の6簡易水道を上水道に統合することを目的に整備されている。
     京都府内最大規模となった同浄水場の膜は、セラミックMF膜。孔径0.1μmで3モジュール×4系列の全量ろ過方式。原水の一つである由良川水域の地下水に遊離炭酸が含まれるため、炭酸の除去に滝形状の瀑布式エアレーション(3段方式)を採用している。また、建築物は全て耐震設計を実施、全自動による無人施設となっており、堀浄水場の集中監視システムで24時間体制の運転監視を行う。その他、16年の台風23号の被害を教訓に地上式で築造、浸水などを考慮し災害に強い施設となっている。今後、9月頃には下荒河、岩井などへの供給を開始、順次給水区域を拡大し21年度までに全地域への給水を目指す。

  • Jパワー・三井鉱山子会社を取得、浄水業務に本格参入(7/9日本水道新聞)
      電源開発(Jパワー)は7月2日、三井鉱山から同社子会社の「フレッシュ・ウォーター三池(FWM)」の株式を取得した。Jパワーは初の浄水業務参画となる。三井鉱山は、大牟田市と荒尾市において、主として三池炭鉱関連向けに水道事業を運営してきた。現在では、FWMが事業主体となって、大牟田市からの長期浄水委託、および両市内での上・工水事業を実施している。
     このたび実施された三井鉱山によるFWM株式譲渡に関わる提案競争では、Jパワーおよびヴェオリア・ウォーター・ジャパン(VWJ)の共同事業体が優先交渉権を獲得。その後事業性評価・契約交渉等を経て、今回の株式取得に至った。出資比率は、Jパワーが51%、VWJが49%。資本金は、4750万円。今後、FWMは大牟田市の浄水業務委託等に基づく原水の浄水業務を実施するとともに、専用水道等事業として@飲料水供給事業A自家用工業用水供給事業B工業用水ろ過圧送事業−を実施する。これら浄水業務は、すべて宮原浄水場(処理能力9万2000立方m/日およびろ過圧送3万立方m/日)で行われる。また、水道関連施設の維持・運転業務は、JパワーとVWJが新設する「フレッシュ・ウォーター・サービス」で行う。同社の出資比率は、VWJ51%でJパワー49%。資本金は2000万円。
    Jパワーは、これまで寒川浄水場排水処理施設特定事業や、江戸川浄水場排水処理施設整備等事業において、水道PFI/PPPに参画してきたが、浄水事業への参画は初。同社では、これまで電気事業で培ってきた長期安定的に投資を回収するビジネスモデルのノウハウを活かし、今後水道PFI/PPPへの取組みを一層推進していくとしている。

  • 導・送・配水関係

  • 東京都水道局、川崎市水道局・町田連絡管の運用訓練を実施(9/27日本水道新聞)
      東京都水道局と川崎市水道局は9月20日、震災時や大規模な水質事故などの非常時に相互に水融通を行う「東京・川崎 町田連絡管」の運用訓練を実施した。町田連絡管は今年2月に完成、両事業体の配水管を接続して日量1万5000立方mを相互融通することが可能になった。訓練は基本協定や運用マニュアルに基づき、両者間の通信訓練、現地での操作訓練を行った。
     今回の訓練では、東京都側の配水幹線(1200mm)で漏水事故が発生、町田市内の給水区域への送水が確保できなくなったと想定。東京都が川崎市から受水する形で実施した。現地では、連絡管の弁室内や空気弁の状態を確認、双方の仕切弁や流量調整弁を操作して洗管排水を行った。町田連絡管は交差点付近の道路中央部に位置することから、交通量が多く厳しい作業環境となったが、両事業体の職員により一連の準備作業が滞りなく行われた。
     訓練には、東京都水道局の滝沢・多摩水道改革推進本部長、川崎市水道局の平井・工務部長らが立ち会った。全体講評では、「連絡管を活用するような事態にならないことを切に願っているが、いつ何時、何が起こるかはわからない。そのために、各部署が何を行い、どういう手順で進めていくのか、具体的に確認することは重要。今回の経験を多くの職員と共有してもらいたい」(滝沢本部長)、「(町田連絡管が)有効に機能することが、今回実感できた。訓練は毎年1回以上行うことになっているが、多くの職員に参加してもらい、技術を伝承していきたい」(平井部長)と述べ、今後の協力体制も確認した。

  • さいたま市水道局・シールコート技術説明会を開催(9/27日本水道新聞)
      さいたま市水道局は9月19日、日本ダクタイル鉄管協会の協力でシールコートに関する技術説明会を開催、技術職員約40人が出席した。同局は栗本鉄工所と共同で「濁質対策技術に関する調査研究(CUPIDSプロジェクト)」を実施、特にシールコートを取り上げ、効率的な洗管計画や除去対策の最適化を研究していた。今回の説明会では、シールコートの基本的事項を確認した。
     講師は日本ダクタイル鉄管協会の松浦技術委員。シールコートが用いられた背景から、JWWA、JIS規格の変遷、経年剥離が顕在化して以降の各メーカーの取組みなどを説明。アクリル系の新シールコート(浸透性)は、劣化促進試験などの結果、性能に問題はないことを示した。また、管路内の夾雑物の除去方法として、消火栓用うず巻き式フランジ付T字管、Y型ストレーナなどの排出機器の設置や、pH調整などの水質改善を挙げ、具体的な対策事例を紹介した。

  • 横須賀市上下水道局・アルミドームとステンレス併用で大規模配水池を改修(9/27日本水道新聞)
      基幹施設整備事業に取り組んでいる横須賀市上下水道局は、基幹配水池の一つである逸見高区配水池の改良工事を、アルミドーム工法と内面ステンレス張りにより進め、9月27日に工事を完成、洗浄作業に入った。容量5000立方m規模でアルミドームとステンレス併用による改修工法は全国初。また、同配水池はバックアップのない高区系単独配水池で、1年以上にわたって仮設配水池で給水を確保したノウハウが注目される。
     三浦半島の中央部に位置する同市は給水人口43万人。丘陵に谷が複雑に入り込んでいる地形で、100平方kmb、標高差170mの市域に30カ所29池もの配水池で運用している。これら配水池の多くは水需要の急増時期に建設されたもので、完成から40年余りが経過し改修が急務となっていた。このため、同局では平成7年度に配水池の劣化調査を行うとともに、13年に第1次基幹施設整備事業を立ち上げ、当面8カ所の配水池の改良を行うことになった。今回施工された逸見高区配水池は昭和45年に完成したもので、中心部の高区に住む約1万世帯3万3000人に給水している。構造は底版RC、側壁PC、ドームRC造で、特に水没している側壁より気中のドーム部のコンクリートの劣化が激しく、剥離や露筋状態になっていた。施工上の問題や、当時の塗装は防水を目的としており、防食の観点がなかったため、ドーム部に塗装しなかったことも劣化の原因となっている。
     耐震性は底版をコンクリートで15cm打ち増して耐震性を確保、その上で底版と側壁はすべてステンレスの内張りで改修、ドーム部はアルミドームを採用した。補修の基本的な考え方は、同配水池が1池構造のため、できる限りメンテナンスフリーにすることを基本とした。ドーム部をコンクリートで補修した場合、耐用年数が短いため再度劣化する可能性が高く、その際、長期の断水が必要となる。これに対してアルミドームは、ライフサイクルコストが有利で、メンテナンスフリー、施工管理・品質管理が容易で品質が均一というメリットがある。一方、底版と側壁も塗装の場合には、耐用年数が短く再度長期の断水が必要となる。これに対して、ステンレス内張りはライフサイクルコストははとんど同額ながら、はとんどメンテナンスフリーで、施工管理・品質管理が容易で品質が均一となる。 今回の改修工事は、バックアップや相互融通がない単独の配水池を1年以上断水するものだが、配水池横に容量230立方mの仮配水池(ボルト式ステンレス製)を設置して対応している。高区配水池が万一断水した場合は、給水車が入れる道路すらない南台もあるため、漏水事故や電気系統のトラブル、火災に備え、局を挙げて態勢を整えている。工事費は3億4650万円だが変更する予定。

  • 東京都水道局・濁水事故で1万2000件に影響(9/27日本水道新聞)
      9月13日9時30分頃、東京都水道局の晴海給水所で濁水事故が発生、中央区の約1万2000件に影響が出た。点検中の引き入れ弁の操作ミスで、配水管内の流速が急激に変動したのが原因。給水車、広報車を出動、消火栓からの排出作業により、同日21時頃までには解消した。

  • 明和工業・仮設配管レンタル「REPCS」復興中の柏崎市で威力発揮(9/27日本水道新聞)
      明和工業の仮設配管レンタルサービス「REPCS」が、中越沖地震で甚大な被害を受け、現在復興中の柏崎市に採用され、活躍している。同市では、地震発生直後約4万戸が断水。日本水道協会等の応援を得て仮復旧の体制を作った。市内を6ブロックに分け、順次修繕しながら給水ブロックを広げていったが、所々で漏水が見つかり、通水→調査→修理の繰り返しとなり、仮設配管の必要に迫られた。 特に、合併して同市に編入した旧西山町の地区へ送る600mmの配水幹線の修理が間に合わず、300mmの仮設配管による送水を優先することとした。幹線となる水管橋や、道路の崩壊で管路の修理が不可能な箇所など合計18カ所、総延長5700mを仮設配管し、そのうち同社の「REPCS」を約3300m採用している。「REPCS」は、水道本管の移設・更新工事に伴う仮設配管の資材を貸し出すサービスで、平成元年からサービスを開始している。これまで全国1628の事業所で採用されており、今回は災害での仮設配管に威力を発揮したかたちだ。
     仮設用資材は全てステンレス製で、管の口径は50〜400mm(400mmは特注品)まで対応している。4mまでの直管、角度が自在に曲げられるフレキシブル管のほか、エルポやチーズ、消火栓などのパーツも用意されている。資材ストックの総延長は約1000kmに及ぶ。継手はH型(ハウジングタイブ)とG型(グロータイブ)があり、G型は受け口と挿し口に滑剤を付け、挿入しストッパーを付けるだけで施工できるグロージョイントにより施工時間が短縮できる。
     同市ガス水道局施設課拡張班の徳永・副主幹は「被害の大きかった国道沿いに300mmを625m、200mmを780m仮設しましたが、施工に当たっては持ち運びやすく、接続も簡単なので半日で700m施工できた。何しろ、7月31日までに応急復旧しなければならなかったので、徹夜での工事でした」と地震直後を振り返る。さらに「仮設資材は普通、使用後廃材となりますが、レンタルは、衛生的なステンレスを洗浄して繰り返し使え、リサイクルもできるので、環境にもやさしい」と利点をあげる。

  • さいたま市水道局Route21・漏水防止計画策定で調査(9/24日本水道新聞)
      さいたま市水道局の「無駄な水をなくすための検討委員会」(Route21プロジェクト)は、効率的な漏水防止計画策定作業の業務を委託、モデルブロックの水圧・流量調査や水圧−漏水量関係式の検証などを実施する。Route21プロジェクトは同局と東芝、フジ地中情報、フジテコムの共同研究で実施、策定作業は今年度、最終年度を迎える。17年度に市内300カ所での水圧測定とウォータハンマ調査を開始、18年度は中ブロックのモデルブロックを設定し、4カ所の注入点での流量・水圧測定や現況調査、定点水圧測定などを行い、小ブロックにおける水圧と漏水量の関係式を設定した。
     19年度は、モデルブロックの水圧・流量調査を継続、現況水理計算や18年度との年次変化を確認する。流方向計を設置することで、5秒ごとの水圧・流量・流方向データはロガーに保存され、データ通信装置を介して局PCにメール送信される。一方、ウォータハンマ調査も引き続き行う。水圧−漏水量の関係式では、最小流量の測定が可能な小ブロックを設定して再検証、市内全域への展開を目指す。さらに、これまで集積したデータと調査結果から、漏水要因を定量化、漏水対策の順位付けを行うために、漏水調査対象路線抽出モデルを作成するとしている。

  • 石崎製作所・"水撃"勉強会が好評(9/24日本水道新聞)
      石崎製作所は9月11日、東京・蒲田の大田区産業プラザで「ウォーターハンマ(水撃)勉強会」を開き、水道事業体やポンプメーカー、商社などから約30人が参加した。同社は、水撃に関する情報を発信するため、6月から各地で同勉強会を開催しており、約3カ月問で700人以上が参加するなど、好評を博している。
     今までの勉強会は、申込があった企業に出向いて実施するケースが多く、少人数での参加が難しいと考えられていたことから、今回は普段参加を見合わせている人にも参加してもらえるよう、同社の主催により開催した。11日の勉強会では、同社の社員がVTRで水撃発生の事例を見せながら、その発生要因や現場で使用されているチャッキバルブの構造を解説したほか、デモ機による水撃の体験などを行った。また、冒頭のVTRの水撃発生現場に同社のスモレンスキチャッキバルブを設置し、水撃を解消した様子などを紹介した。

  • 京都府企業局・総合的、効率的な水運用体制の確立へ(9/20日本水道新聞)
      京都府企業局では、広域化施設整備事業の一環として、大規模地震・災害など非常時のバックアップ機能の確保を主な目的に、乙訓、宇治、木津の3浄水場を連絡管(Φ700mmNS管、総延長=約10km)で結ぶ事業を進めている。併せて、久御山町内に配水池(RC、容量=1万立方m)などを備えた拠点施設、宇治浄水場内に中央監視制御設備を持つ水運用センター(仮称)を整備し、総合的、効率的な水運用体制の確立に向けて21年度末の完成を目指している。
     京都府営水道には、保津川から取水する宇治(最大給水量=7万2000立方m/日)、木津川を取水点とする木津(4万8000立方m/日)、天ヶ瀬ダム取水の乙訓(4万6000立方m/日)の3つの浄水場がある。府南部6市4町に用水供給を行っている。平成16年度の水需要予測では、22年度の水需要が宇治、木津浄水場の施設能力を上回ることが予想されていた。3浄水場全体を合わせれば水需要に対応できることなどから、乙訓浄水場も含めた総合的な水運用体制を検討。11年度に事業着手していた。
     3浄水場接続による水運用は、標高の高い乙訓から宇治、木津浄水場への融通が基本になる。送水は、水位差発電と自然流下を利用した「バイブリッド送水」を行う。また、乙訓浄水場の運転を夜間にシフトするほか、木津浄水場の一定期間の運転停止、宇治浄水場での運転軽減などを行い、動力費などの経費削減を図る。久御山拠点施設には、容量1万立方mのRC配水池を整備し、緊急時の貯留機能を確保する。平時の運用容量は5000立方m。また、最大500kWの非常時用ポンプなどポンプ4台を設置し、浄水場停止時のバックアップ送水機能を備える。このほか、水位差発電設備(約50kW)、太陽光発電設備(約100kW)なども設置する。センター機能の設置場所を巡っては、当初は、久御山拠点施設内にセンターを新設する構想だったが、コストなどを考慮し、宇治浄水場管理棟内に設けることに変更した。工事の進捗は、京都第二環状道路関連区間を除く、約9km分の布設を終えている。事業費には、約115億円を計上しているが、同局では「最大限縮減すべく努力中」としている。

  • 京都市上下水道局・分岐部の破損で約1000戸が断水(9/20日本水道新聞)
      京都市上下水道局によると、9月3日午後3時半頃、同市右京区の五条通葛野西交差点で、昭和35年に布設した口径200、300mmの鋳鉄管分岐部(十字管)が破損し、約1000戸が断水した。問い合わせ件数は約720件に上った。同局は、同日午後5時に停水作業を行った後、午後6時から現場掘削に着手。午後11時に管修理、4日午前1時20分に復旧作業を終えた。
     今回の破損の影響により、右京区葛野、西京極地域で約1000戸が断水したほか、西京区約2000戸で濁水が発生した。発生後、給水車など33台による応急給水、広報車19台による断水、濁水に関する広報活動を実施したほか、給水容器(10L用3,800袋、5L用1,200袋)を配布した。

  • 横浜市水道局・「老朽管改良(耐震化)策定委員会」を設置(9/10日本水道新聞)
      横浜市水道局は、長期ビジョンで示した23年度以降の老朽管改良計画を、耐震化を急ぐ観点から改めて見直し、新長期計画の策定を検討する「老朽管改良(耐震化)策定委員会」を設置、9月3日、初会合を開いた。会長に小泉・都大学東京大院教授を選出、現行改良計画と長期ビジョンの問題点などを巡り、意見交換した。長期ビジョンでは全管路9000kmに対し、年間改良距離は90kmペースで、現在の耐震化率10%強も年間1ポイント程度の増にとどまる。そのため、100年かかる平均改良サイクルを短縮するとともに、耐震化率を向上させる必要があるとしている。今後、改良計画案を策定し、11月を目途に報告書をまとめる予定。
     老朽管の改良は昭和44年度から8回見直し、現行計画は平成12年度に策定、22年度までの11カ年で821km(大口径インチ管含む)を改良するもの。おおよそ昭和39年度以前で75mm以上の無ライニング鋳鉄管や50mm以下の亜鉛鍍鋼管、硬質塩化ビニル管などを対象にしている。長期ビジョンでは23年度以降、10カ年で約900kmを改良する計画を示している。高級鋳鉄管569km、40年以上経過した600mm以下の鋼管6.3km、ポリスリーブ未施工の硬質塩化ピニルライニング鋼管323kmが対象。配水管整備事業として約140億円ベースを見込んでいる。
     これに対し、昭和40年代の拡張期の配水管は計約2400kmと布設時期が集中しており、長期ビジョンで計画した年間90kmの改良ペースでは全体で約27年かかり、実耐用年数で最長64年使用する配水管が発生するとしている。全管路9000kmでみると、改良サイクルが100年で、昭和55年度以前に布設したポリスリーブ等の防食措置が未施工の配水管からの漏水が多発するとみている。また、耐震管は18年度から採用しているが、同年度未の管路の耐震化率は10%強。耐震管の性能は、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、新潟県中越沖地震で被害がないことが報告されている。ただ、長期ビジョンの改良サイクルでは年間1ポイントの耐震化率の向上しか見込めず、耐震強化の観点でも改良サイクルの短縮が課題としている。
     議事では、口径など影響度や実際の耐用年数に応じて優先的かつ現実的に更新する必要性や、耐震対策を積極的に進める姿勢とともに、PIを活用するなど住民説明もしっかりできる計画づくりが指摘された。開会冒頭、大谷・水道局長が挨拶。「近代水道発祥の地として、120周年の歴史を重ねて水道が普及、現時点で水資源の確保は心配ない。耐震化や水道水質が課題。特に管路更新は現行ペースを速め、耐震化を強化する必要がある。幅広い角度、専門的な知見に基づいた提言をお願いしたい」と述べた。次回会合で改良計画案を審議し、11月下旬には報告書を環出する予定。

  • コスモ工機・世界最大口径の不断水分岐工事を実施(9/10日本水道新聞)
      コスモ工機は、埼玉県大久保浄水場内において、不断水分岐工事としては世界最大口径となるΦ2200mm管の分岐工事を7月と8月に2カ所施工、8月末で無事完工した。
     同浄水場は、昭和43年に給水開始。現在、県内17の市町、約365万人に水道水を供給するとともに、県南地区の約100カ所の事業所に工業用水を供給している。開設当初の計画施設能力は40万立方m/日であったものが、現在では130万立方m/日にまで増加。当初は流入土砂が少なく、沈砂池を設置していなかったが、最近になって流入砂が増加。水処理施設の機器類、ろ過設備に対して摩耗等の悪影響が発生、機器類の修繕や交換が頻繁に発生していた。また、台風・集中豪雨時には大量の土砂流入等により、原水の急激な濁度変化や取水口の閉塞が発生し、安定給水に支障を生じていた。このため県では、土砂流入量の低減や集中豪雨時の水質の急激な変化の緩和等を目的に沈砂地を設置することを決定。流入土砂を減少させ、施設への負荷低減と、それによる維持管理費の低減を図ることとした。沈砂池から2系列の原水管を新設し、既設管と接続する工法として、不断水工法が採用された。
     この分岐部には、工事用地が狭小であることから、バタフライ弁を使用した弁体離脱式不断水工法が採用された。同工法は、穿孔の間は弁体を上部の円筒に格納することにより、バタフライ弁であっても既設管を不断水で穿孔できる。また、バタフライ弁を採用したことにより、スルース弁と比べて浅い土被りでも施工が可能。施工は、まず割T字管を既設管に取り付けて溶接接合。続いて押輪で本管と割T字管を止水。さらに弁体離脱式バタフライ弁を割T字管フランジに取り付け、水圧板も取り付けて水圧テストを実施。その後、合フランジ・弁吊・挿入円筒・挿入機の取り付け等を行い、バタフライ弁が収まった内弁箱を外弁箱から引き抜いて円筒に格納。穿孔機を、弁体を待避させたバタフライ弁に取り付け、穿孔。その後、内弁箱を戻してバタフライ弁を固定し、止水確認の後、撤去作業を行うという手順で行う。また、切削に伴う切粉は、水圧を利用してバタフライ弁下部からホースで排出し、回収する。分岐工事自体は8月末で終了し、今後、沈砂地などの試運転調整等を実施し、平成20年4月に沈砂地が稼働開始となる予定だ。
     同社は、沼和35年に国内初の不断水分岐工事に成功して以来、昭和53年には2700×2000mmの不断水分岐工事を東京都水道局で施工し、平成17年には2600mmのインサーティングバルブ設置工事を兵庫県の神戸製鉄所で施工するなど、大口径での特殊工事を数多く手がけている。

  • 浅麓水道(企)・西区調整池が竣工(8/27日本水道新聞)
      浅麓水道企業団は、容量3500立方mの西区調整池が竣工したことから、8月23日、長野県軽井沢町の同調整池で通水式を行った。同調整池は、新滝と西池尻の2つの湧水水源から導水・合流させ、給水していた第2接合井(容量約30立方m)が老朽化したことや、構成団体の需要に対応して貯水能力を強化するため、第2接合井に替え隣接地に新築したもの。容量は佐久平(佐久市、小諸市、御代田町、軽井沢町)20万人の7日間分(1人1日2.5L換算)を確保できる3500立方mとし、構造は2水源を相互にバックアップできるよう、水系別の地下埋設型2槽式PCタンクとした。
     危機管理も強化しており、水源地に監視カメラなどを設置するとともに、メダカによるバイオアッセイも設置、さらに消火栓も付けて緊急貯水槽としての要素も合わせ持つ。また、周囲が別荘地のため、景観や騒音にも配慮し、調整池の上には一面芝生を敷きつめ、花壇やさまざまな樹木を植栽した。調整池は流出部となる槽にオーバーフローするときの騒音を抑えるため、一部階段状となっている。  調整池敷地内には地下部分を防災倉庫とした山小屋風の管理棟も新築、緊急時の活動拠点として10人ほどが宿泊できる。敷地面積は4948平方m、調整池本体は約50m×約22mで有効水深は4m。17年5月に着工し、18年11月に外構等を除き工事が完了、同月から通水を開始している。
     通水式では三浦企業長(佐久市長)が挨拶、調整池新築の必要性を説明した上で「自らの今後あるべき方向も見極めた中で、経営基盤の強化を図り自己管理することが肝要」「安全な水を安定的に持続して供給するという用水供給事業としての役割を果たすため、『水道ビジョン』の実現に近づくべく、老朽化施設の改善と危機管理の強化を図る一環として西区調整池をつくった」と背景を語った。さらに、「今後は持続に向けた対策として、昭和50年代初期に構築した施設の耐震調査、導・送水管路の更新や、湧水の減少に伴う水源水量の確保、そして水質への対応が必要」と、将来への展望も述べた。なお、同企業団は今年創立40周年を迎え、11月、記念式典を予定している。

  • 札幌市水道局・配水用PE管(50mm)を試験採用(8/23日本水道新聞)
      札幌市水道局は、水道配水用ポリエチレン管(PE管)の呼び径50mmを試験採用することを決めた。採用を前に8月1〜3日、同市西岡配水センターで配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC)による技術講習会を開いた。同市では、昭和42年から単層管の給水用ポリエチレン管を試験的に採用しており、昭和50年からは50mmまでを配水補助管として正式に採用、これまでに1100kmを布設した。平成3年からは、これらの単層管を2層管に布設替えすることとし、毎年約25kmずつ入れ替えているが、いまだ400kmほどは単層管のままだ。
     こうした中、水道配水用PE管が厚生労働省の「水道ビジョン」の中で耐震化率算定対象管種として位置づけられるとともに、昨年には水道配水用PE管の50mmがJWWA規格化された。こうしたことから同市では、施工性も含め、今年度から水道配水用PE管の50mmを試験採用することにした。5カ所の配水管理事務所管轄内で2カ所ずつ配水補助管として布設、その後の経過を見て、来年以降も2層管を水道配水用PE管に変える可能性もあるという。3日間開催した講習会の1日目は、水道局職員および札幌市水道サービス協会職員を対象に実施し、約110人が受講、2〜3日目は札幌市管工事業協同組合の施工業者約180人が受講した。午前と午後の郡に分かれ、それぞれ座学で技術説明を聞いたのち、POLITECの技術委員から電気融着接合などの施工実技講習を受けた。

  • 岡山市水道局・破裂事故で調査報告書(8/2日本水道新聞)
      岡山市中心部で去る5月20日に起きた口径1000mm石綿管の破裂事故の原因を調べていた岡山市水道局「田町一丁目地内漏水事故調査委員会」の調査結果が7月20日まとまった。それによると、埋設管は布設後47年を経過、時間とともに不同沈下が進み「土中の何か(礫など)が支点になって、そこに応力が集中。管に縦断方向の亀裂が生じ、水道水が噴出した」と結論を述べている。  破損した石綿管そのものは継手ゴムがやや硬化、管体の中性化が表層に認められる程度で破損に結びつくような劣化はなかった。報告書では埋設地域一帯が旭川の沖積層で軟弱であったため、管路の不同沈下が徐々に進み、管底の何かによって線支持、点支持状態になり破損。石綿管固有の「脆さ」で「流量グラフが示すような爆発的な漏水に結びついた」と指摘している。調査委では破裂した路線の延長上にまだ約945mの石綿管があるため「不同沈下によって事故再発が懸念される」と指摘。今後、管体強度が高く軟弱地盤に追随できるパイプヘの更新を「早期に実施し、市民の不安を解消すべきである」と結んでいる。  水道局ではこの報告書を受け事故再発の防止と老朽管更新のスピードアップを図ることにしている。まず、事故現場前後の約945mの石綿管について、工法等を検討し早ければ9月議会にも補正予算案を上程する予定。また、今年度は口径400mm以上の基幹管路のうち昭和63年以前に埋設された170kmについて路面音聴、仕切弁・消火栓の音聴調査を行う。さらに大口径バルブの点検を行い、作動不良は修理・交換する。あわせて職員の技術継承を図ることにした。岡山市の管路総延長は絡4300km、うち耐用年数が経過した574kmについて、管路機能評価システムを利用し更新の優先度を調べ、今後、その結果に応じて効果的に更新を進めるとしている。石綿管は破損した路線を含めて約38kmを残しているが、20年度以降、毎年2億円を投じて年間4km程度を更新、10年以内で解消を図っていく。その他、初動時の対応等、危機管理体制の改善に向け取り組んでいる。  岡山市の本管破裂で約4万立方mが漏水、現場が西川に沿った地点であったため漏水は西川に流れ、住民の冠水被害は5件にとどまった。断水は免れたものの、約7万2000世帯、15万5000人の水道水に濁り水、水圧低下の被害が出た。同局がまとめた事故報告書によると、破裂が起きた午前9時過ぎから局に通報が入り始めた。当日は日曜日。職員を非常呼集し、9時半に局内に対策本部を設置、ただちに3班12人をバルブ閉止に派遣、同40分には2班8人を追加した。職員の参集率は当日の17時現在で61.1%だった。その間、事故対策要綱をもとに工事業者手配、給水車手配、給水スタンド設置、広報班の編成などを行った。11時にはホームページに広報の第1報を掲載、12時には広報車を出した。  また、市民からの問合せ対応は5月に新設したお客様センターに一本化したほか、対策本部には災害時優先電話を設置した。病院の人工透析、手術などに備え市内12カ所の総合病院の状況確認を行い、14時から5件、のベ17台で約29立方mを運搬した。本管バルブの閉止は事故下流側が11時に完了、市内の水圧がほぼ回復した。上流側はバルブの不具合で15時の閉止となり、発災後6時間を要した。苦情、問合せ電話は延ベ2266件だった。

  • 東京都水道局・小管布設替工事に仮配管方式を採用(8/2日本水道新聞)
      東京都水道局は、口径100〜350mmの配水小管布設替工事に、仮配管方式を採用することを明らかにした。極力断水しないで安定給水を確保、お客さまサービスの向上を図るとともに、工期短縮により初期ダクタイル管・経年管の解消を急ぎ、災害に強い施設づくりを推進する。すでに設計担当職員、設計業者への説明は終え、実施可能な案件から順次適用していくとしている。
     配水小管布設替工事はこれまで、常時断水になる"日々断水"で実施してきた。しかし、生活様式が24時間化、昼夜を問わず水需要の・差が少なくなり、昼間から夜間工事に移行しても断濁水や騒音、振動に対する苦情、問合せが年々増加していた。また、断水への理解が得られず作業面で制約を受け、工事期間が増加するという課題もあった。これらの課題を受け、同局では数年前から検討、他の大都市の多くで仮配管ないし隣接移設で布設替を実施していることから、今回の仮配管方式の採用となった。対象は原則、全ての配水小管布設香工事(区部)一般案件。これにより、昼間工事に移行し夜間工事を軽減、交通事情で夜間施工となる場合も同方式の採用を原則とした。仮配水管の1区間延長はおおむね100m。口径は原則50〜150mmで、使用水量等を考慮して決定する。仮配水管の配管は、取替区間外の2カ所以上から分岐するループ状が基本で、場合により一方向からの仮配水管を適用できるとしている。
     標準の施工手順は仮配水管布設→仮給水管付替(仮付替)→配水小管布設替→給水管付替(本付替)・仮給水管撤去→仮配水管撤去。配水小管からの仮配水管分岐は、仮配水管50mmがサドル分水栓、50mm以上が不断水割T字管(フランジ形)(ただし75mmと80mmはサドル分水栓を使用できる)。配水小管から仮配水管への分岐部には仕切弁、仮配水管から仮給水管への分岐部には止水栓、仮配水管には仮排水栓を設置する。仮配水管・仮給水管の材質は請負者持ち(リース材)として、塩化ビニル管は不可、ステンレス鋼管または同等品以上と指定した。ステンレス鋼管に加え、現在、リース材として需要が進捗するポリエチレン管といった十分な強度が確保された管材も、同等品以上として位置づけている。撤去される仮配水管・仮給水管はリース材となることから、都仕様は求めない方向だが、新設配水小管に残置するサドル分水栓、不断水割T字管は新品かつ都仕様となる方針。サドル分水栓はポリエチレンシート工法による防食処理、不断水割T字管はコンクリート防護を行うこととしている。

  • 岐阜県関ケ原町・飲料水備蓄タンク「セーフティータワー」が好評(8/2日本水道新聞)
      明和工業が岐阜県関ケ原町に納入した緊急用飲料水備蓄タンク「セーフティータワー」が地元住民や観光客に好評。「セーフティータワー」は高さ7.9m、直径約2.6mの円筒型ステンレス製緊急用貯水槽で容量は40立方m。今回納入した関ケ原町では1人5Lで町民約8000人分を確保できる。本体内部は紫外線殺菌灯により常時殺菌しており、その電源は本体上部に設置したソーラーパネルによる太陽光発電から供給する。飲料水として使用する時は、本体上部から塩素剤を投入し水槽内を撹拌、その後2時間接触殺菌して、採水口から膜ろ過装置を通して付属の給水栓から給水する。水質は水道水質基準に適合している。火災時には消防用水としても利用可能で、消防ホースに対応した採水口を設けている。
     同社ではすでに全国の自治体等で65基を納入、地元の子供たちの絵を描いたり、街並みに合わせたデザインを施し、各地のランドマークになっている。断層が数多く存在する関ケ原町では、従来より東海・東南海地震の発生に備え、防災計画の中で具体的な地震対策も強化していた。この7月には老朽化した町役場庁舎を新築移転し、これに合わせ新庁舎敷地内に「セーフティータワー」を設置した。合戦で全国的に知られる関ケ原町ならではのデザインとして「セーフティータワー」には合戦図屏風の一部を描いた。今年1月から設置工事を始め、1カ月ほどで絵を描き上げ、3月いっぱいで完成した。JR関ケ原駅から古戦場などの史跡まで歩く間の道路脇に設置されており、訪れる観光客の目にすぐ飛び込んでくるロケーション。夜間には2時間ほどライトアップもしている。このため、歴史の町のシンボルとして、観光客へのランドマークとして好評を博している。

  • 超大口径管推進工法研・関東、関西で指針と解説の説明会を開催(7/30日本水道新聞)
      超大口径管推進工法研究会は7月11日・12日の両日、関東ならびに関西で「超大口径管推進工法の指針と解説(案)」の完成を機に、説明会を開いた。両会場合わせて約250人が参加、ビデオによる施工事例紹介に続き、超大口径推進工法用管(案)、同指針と解説(案)、同積算要領(案)について、担当者から説明を聞いた。
     推進工法は従来、輸送などの制約から最大通用口径が3000mmまでとされていたが、推進管を2分割することによる問題を解消、3000mmを超えて施行することが可能になった。今回、上下水道施設の設計や建設に携わるコンサルタントや推進工事業者などを対象に、周知を図るため開かれた。指針(案)は、「推進工法の指針と解説(案)」と「超大口径推進工法用管(案)」「超大口径管推進工法積算要領(案)(土圧式推進工法編)」の3部構成。「超大口径推進工法を可能にするための技術基準案を検討するため平成16年6月に「超大口径管推進工法研究会」が設立され、実用化に向けた取り組みが検討されていた。この研究会には、国土交通省下水道部、日本下水道事業団など関連機関、千葉市、東京都、横浜市、名古屋市、大阪市の5団体のほか、管材メーカー4社、建設施工企業9社、設計コンサルタント4社が参加している。
     現在、合流式下水道の改善や都市型雨水浸水対策の強化等が喫緊の事業課題となっているなかで、管きょの断面は、口径が3000mmを超えるとシールドの範疇となり、推進工法が適用除外とされてきた。掘進スパンが数百mと短くて、施工コストが割高となっても選択肢はシールド工法一つに限られていた。今回の指針完成により、推進工法による超大口径化への適応が可能となったことから、工期の短縮やコスト削減、断面のサイズダウンなどメリットも多く、今後の採用動向も注目される。

  • 東京都水道局・水道初の海底シールドを整備(7/9日本水道新聞)
      東京都水道局の東南幹線「江東区豊洲6丁目地先から港区港南5丁目地先間送水管(1800mm)用トンネルおよひ立抗築造工事」では、水道で初となる海底シールドに着手、その整備を進めている。すでに地中連壁による土留めを実施、立抗工事を完了、現在、シールドマシンを投入し、海底シールドトンネルの掘進作業に入っている。  同工事は、延長2325mを海底シールドで結ぶ送水管新設工事。施工箇所はN値50以上の固結シルトが層をなす深度70mという難しい現場だが、現在200mまで掘削が進行(6月末現在)、海底部に到達しており、順調に施工が進んでいる。同現場の掘削土は2000立方m/月にのぼっているが、排泥ポンプにより地上の処理設備まで送られ、泥水処理設備で土砂に分離。従来、産業廃棄物として処理していた掘削土を再生利用指定制度の「個別指定」を受けた流動化処理土へ加工することで、コスト縮減を実現している。  東南幹線は、三郷浄水場から大井給水所へ送水する大規模送水幹線。現在、三郷浄水場から豊洲までの34kmの整備を終えている。同幹線が完成すれば、第一城南線と2系統受水が可能なルートを確保できるとともに、現在、高度浄水処理施設を建設中の金町浄水場とすでに高度浄水化を終えた三郷浄水場の送水区域が拡大、高度浄水処理水を広範囲に配水できるようになる。また、送水ルート間の高低差も少なくなるため、電力量やCO2排出量を削減する効果も期待されている。  <再生利用指定制度>とは、廃棄物処理法により定められた制度。廃棄物の再生利用を容易にするもので、個別指定と一般指定がある。個別指定とは、指定を受けようとする者の申請により、都道府県知事等が審査、指定するもの。廃棄物の種類、発生場所、利用場所およひ用途が指定される。

  • 東京発電・ビジネスモデルが評価され、CO2対策補助(7/9日本水道新聞)
      東京発電は、千葉県水道局と自家消費型の小水力発電所を共同で建設・運営するため、平成20年4月の営業運転開始をめざして事業を展開していたがこのほど、同事業に対して環境省主管の「平成19年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地球温暖化対策ビジネスモデルインキュベーター<起業支援>事業)」の交付が決定した。同補助金は、地球温暖化対策の新たなビジネスモデルとして成り立つ可能性が高い、先見性・先進性のある事業を支援するため交付されるもの。
     今回、同事業の趣旨と、9種にメニュー化された水力発電事業に必要な業務をユーザーが選択し、その選択内容によりユーザーと同社で得られた売上を分配する同社のビジネスモデル「Aqua μ(アクアミュー)」が評価され、補助金の交付が決定した。同事業は、同社が千葉県水道局の水道水や、水道施設に存在する未利用エネルギーの提供を受けて資金を調達し、発電所の建設・運転保守を行うもの。幕張給水場で、同給水場の年間使用電力量の約20%に当たる約136万5000kWh/年の電力を、妙典給水場で年間使用電力量の約16%に当たる104万6000kWh/年の電力をそれぞれ発電し、両給水場合計で、年間約890tのCO2排出を抑制するという。運営期間は20年間。同社は、この補助金で、2カ所の小水力発電所建設の工事費や機器購買費の一部を賄うとしている。

  • 大成機工・東京都水道局・耐震形割T字管を開発(7/5日本水道新聞)
      大成機工は、耐震性能を備えた不断水分岐工法用割T字管として、耐震形割T字管「ヤノ・フレックスT字管TU型」を開発、販売を開始した。大口径給水管(75〜150mm)の耐震化を進める東京都水道局と共同開発、4月1日以降の設計審査分から都仕様として施工されている。分岐部に可とう性を持たせるとともに、浅層埋設対策として可とう部分の先にあるバルブを寝かせることが可能。また、継手部と止水部は着脱が容易な接合機構となっており、3DkN以上の離脱防止性を有しているのが最大の特徴であり、現場作業の施工性を重要視した継手となっている。これらにより、配水管のみならず分岐部も含めて耐震管路を構築することが可能になった。150mm前後を配水管に使用する事業体は多く、耐震形割T字管の誕生は管路全体の耐震化に寄与するものとして期待される。
     東京都水道局ではこれまで、配水小管から大口径給水管を不断水工法で分岐する際、従来の割T字管を使用してきた。しかし、大口径給水管自体も耐震化が課題となっていたことから、平成15年10月、同社と基本協定を締結、共同研究開発を進めていた。耐震形割T字管「ヤノ・フレックスT字管TU型」は、割T字機構、止水機構、継手機構からなる。割T字機構は被分岐管の呼び径100〜350mmまで、止水・継手機構は分岐管の同75〜150mmまでラインナップしている。止水機構は割T字機構に組み込まれた構造になっており、割T字との接合部は全方向プラスマイナス15度の屈曲性能を有している。
     継手機構はフランジレス構造の「TU形継手」で、止水機構の受口に継手の挿口を挿入、継手ピースを45度回転させるだけで離脱防止突起により完全にロックされる。これにより、全ての機構で、3DkN以上の離脱防止性能を発揮することができる。この「TU型継手」は両者共同で特許出願中。これらは厳しい品質検査や性能試験等を受けて、都仕様の条件を全てのサイズでクリアした。東京都水道局では耐震性の向上だけではなく、継手ピースを回転させるだけで接合・解体が容易な機構を評価している。これにより、配管作業などをスムーズに施工することができる。すでに、都仕様を割T字管から耐震形割T字管に変更、4月1日以降の設計審査分から採用を開始。大口径給水管の新設・改造は順次行われており、6月末現在、43件が同社の耐震形割T字管で施工されている。

  • 給水関係

  • 厚労省・給水装置工事事業者制度検討会の内容ほぼ固まる(9/24日本水道新聞)
      厚生労働省は9月11日、第3回指定給水装置工事事業者制度に関する検討会を開き、報告書案を審議した。内容がほぼ固まったことから、今月中を目途に最終のとりまとめに入ることになった。指定給水装置工事事業者および給水装置主任技術者に関する制度については、平成8年の水道法改正の施行後10年を経過した時点で、規制緩和の効果や施行状況について検討し、必要な措置を講じることになっている。同検討会では、制度の施行状況の評価と現状の課題解決のための方策を検討してきた。同省では、報告書を10月26日開かれる厚生科学審議会生活環境水道部会に報告、意見を聞いた上で、必要な施策の具体化に動く方針だ。
     報告書案では、「規制緩和の成果は十分に現れていると評価できる」とする一方で、さまざまな問題点も浮き彫りなってきている、と現状を評価。問題点の解決には、給水装置工事が人の生命、健康に直接係る水道水の衛生に関連する施設であり、適切な工事を確保することが非常に重要であるとの観点から、現行制度下で水道事業者が事業者に対して一定の管理を行うことが必要であり、関係各者がそれぞれの役割に応じた解決策を講じ、制度の改善を図りながら運用していくことが重要、と基本的な方向性を示している。
     改善を要する主な課題に挙げられのは、@事業者の廃止届けおよび変更届けの不徹底A水道利用者への事業者に関する情報の不足B給水装置工事の事業の運営上の問題C給水装置工事の施工技術の確保・向上D指定取消に関する問題−の5点。その解決の方向として、@事業者、主任技術者に対する講習・研修の実施A水道利用者のニーズに応じた事業者に関する情報の提供B事業者の処分基準の整備C各主体からの広報活動の充実、情報発信D「技能を有する者」の明確化−を打ち出している。
     このうち@の事業者、主任技術者に対する講習・研修の実施は、現行制度のもと施工技術の確保・向上や事業者の廃止・変更届けの不徹底などといった課題を解決する上で、事業者、主任技術者に定期的に研修受講の機会を与えることにより必要な情報の取得、技術力の維持、向上を図るととともに、研修に合わせて廃止届け、主任技術者の選任・解任等の変更手続きを同時に行うなど、研修会を最大限活用することが有効であるとの判断を示したもの。このため水道事業者に、「適正な工事の施行を確保するため必要な情報提供を図ると同時に、水道法に規定された届出等の確認を行うことを目的として、指定した事業者に対して講習を実施する必要がある」として研修の実施を求めるとともに、「この実施を確実にするための方策を国としても講じる必要がある」と、国の役割にも大きな期待を寄せている。
     Bの事業者の処分基準の整備については、統一的な考えに基づく処分基準の提示は有意義であるとし、事業者の指定や指定の取り消しを行う水道事業者が中心となって整備することが妥当であるとしている。Dの「技能を有する者」の明確化では、事業者によって行われた試験や講習により資格を与えられた配管工や給水工事技術振興財団が実施する配管技能に係る講習過程修了者などが「技能を有する者」として想定される旨(ただし特定の有資格者に限定されるものではない)を、再度水道事業者に対し周知を図る必要がある、としている。

  • 神戸市水道局・「いつでもじゃぐち」を設置(9/20日本水道新聞)
      神戸市水道局は9月13日、耐震化のシンボル事業として市内小学校への設置を進めている「いつでもじゃぐち」(以下、じゃぐち)の第1号設置に伴い、同事業の説明会を福地小学校(東灘区)で開いた。地元防災福祉コミュニティー関係者約20人、4年生児童約100人ら約150人が参加する中、じゃぐちの除幕式や応急給水の実演などを行った。
     冒頭、挨拶に立った安原・水道局長は「じゃぐちを見たら、水道を思い出して欲しい。そして、その水を飲んで欲しい」と児童に呼びかけた。馬場・福地小学校校長は「第1号が設置されて嬉しい」などと挨拶。児童を代表し、山本あやさんが「じゃぐちができて嬉しい。節水に気をつけて水を使っていきたい」などと述べた。このほか、児童らによるリコーダー演奏、児童らへの参加記念品の贈呈などがあった。同局では、阪神・淡路大震災以来進めている配水管などの耐震化の状況を市民に記明するツールとして、平成19年度から災害時に防災拠点となる市内小学校にじゃぐちの設置を開始している。今年度中に市内5校に設置する予定。
    【いつでもじゃぐち】震災後、同局が重点的に進めている管路などの耐震化について、その進捗状況を市民に分かりやすく説明するため、災害時に防災拠点になる市内小学校に設置するもの。小学校での防災教育促進のはか、直結給水化の促進も図る。

  • 日水協工事店制度専門委・工事店の研修要綱について審議(9/6日本水道新聞)
      日本水道協会は8月28日、「指定給水装置工事事業者制度の運用等に関する専門委員会」の第2回会合を開いた。7月31日と8月1日に開かれた第1回会合に引き続き、指定給水装置工事事業者の、@研修に関する取扱要綱例A違反行為に係る事務処理要綱例B違反行為に係る処分基準例C違反行為事務処理フローD研修テキスト(案)について審議を進めた。9月27日の第3回委員会でとりまとめの予定。

  • WSP・小径管部門の18年度生産実績を明らか(8/9日本水道新聞)
      日本水道鋼管協会(略称=WSP)は、小径管部門(水道および建築設備配管)の取扱品目である水配管用亜鉛めっき鋼管および各種樹脂ライニング鋼管の平成18年度生産実績を明らかにした。樹脂ライニング鋼管を中心とする取扱品目11管種のトータル実績は77,356tで、前年度の72,995tに比ベ6.05増加した。増加の要因としては、都心の大型再開発の活発化、樹脂ライニング鋼管の品質性能や経済性等のメリットが需要家に再認識されたこと等が大きいという。取扱品目11管種の生産量は平成8年から減少傾向を見せていたが、11年ぶりに増加に転じた。
     管種別にみると、全生産量の約51%を占める水道用硬質塩ビライニング鋼管は39,631tで、対前年度比2.2%の増となった。要因としては、主にマンションの共用部と非住宅における給水配管分野での増加が大きいという。なお、建築設備情報年鑑(建築設備技術者協会刊)によれば、非住宅分野(事務所ビル、ホテル、病院等)における給水および雑用水配管で最も使用比率が高いのは塩ビライニング鋼管であり、調査開始以来の使用比率は60〜70%位で首位を保ち続けていることが明らかになっている。
     水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管については、昨年度はメーカー各社が屋内向けのPAを生産休止した影響もあったが、官公庁物件および民間の中高層ビル等の活発な需要に支えられ5,664tとなり、対前年度比15.1%の増となった。給湯・冷温水配管に使用される水道用耐熱性硬質塩ビライニング鋼管は3,697tで、対前年度比2.0%の減となった。消火設備配管の地中埋設部に使用される消火用硬質塩ビ外面被覆鋼管は6,854tで、対前年度比17.4%の増。需要分野は、屋外消火栓管や連結送水管の埋設配管であるが、他管種に比べ安定的に需要量を確保しているほか、特に首都圏の大型マンションや高層建築ブームが需要増の主要因になっているという。
     水配管用亜鉛めっき鋼管は5,344tで、対前年度比4.8%の増。要因としては下水処理場および空調設備配管での需要が増加したことがあげられる。雑排水・汚水配管に使用される排水用ノンタールエポキシ塗装鋼管は2,338tで、対前年度比27.3%の増。、排水用硬質塩ビライニング鋼管は、10,612tで、同7.0%の増。このほか、樹脂ライニングによる加工管(フランジ付、リング付)については、フランジ付硬質塩ビライニング鋼管が1,133tで、対前年度比13.1%の増、フランジ付ポリエチレン粉体ライニング鋼管は1,271tで、同34.2%の増、フランジ付耐熱性樹脂ライニング鋼管は19tで、同55.8%の減、ナイロンコーティング鋼管は793tで、同5.0%の減となった。

  • 日水協・工事店制度の円滑運用へ環境整備(8/6日本水道新聞)
      日本水道協会は7月31日と8月1日、第1回「指定給水装置工事事業者制度の運用等に関する専門委員会」を開き、指定給水装置工事事業者(以下、工事店)の定期的研修に関する取扱要綱や違反行為に係る事務処理要綱の標準例、および違反行為に係る処分基準、研修テキストの検討に着手した。2日間にわたる審議で、方向性と骨組みをはぼ固めた。次回委員会は今月末。年内、早ければ秋にも検討を終える。
     研修については、すべての工事店を対象に、おおむね3年に1回程度、全国統一の研修テキストを使用して実施する。研修に参加できない場合は書面による理由書の提出を、求め、受講者には修了証を交付する。工事店を指定している水道事業者が自ら実施するものとするが、広域的な研修は妨げない。研修テキストには、給水装置に関連した水道法関連規程と給水装置の維持管理に関する解説、厚生労働省からの関連通知、当該水道事業者からの連絡事項を掲載。変更等の届出や主任技術者に関する規程を再確認してもらうとともに、給水装置関連の事故の原因と対策、事例紹介にもページを割く。広域的な研修を妨げず、テキストを全国共通とする方向としたのは、中小の事業体の実情に配慮したもの。工事店の数は東京都の約5000を治め、その他の大都市でも多くが千数百を数え、組織が整っている大都市でも実施はなかなか大変な作業だが、職員が数人といった規模の事業体でテキストを自ら作成し、研修会を実施するのは困難なためだ。広域的研修の受け皿としては、県支部が想定されている。
     違反行為発見から、行政処分の要否の判断、弁明書の指示、聴聞等処分の一連の手続きについても事務処理要綱の標準例として示す。処分は口頭注意ではなく、最低限文書による注意とする形だ。処分基準では、指定要件違反、主任技術者選任等義務違反、届出義務違反等違反ごとに関係法令、処分内容、指導方法等をそれぞれの事業体の実情に応じ作成する際の目安として一覧にして示す。同協会のアンケート調査によると、処分基準を作成していない事業体が半数以上あり、策定していても、同様の違反内容であるにもかかわらず事業体によって処分がまちまちで、できる限り統一することが求められている。
     工事店制度については、施行後10年の見直しに向け、厚生労働省が同協会に委託して平成17年度と18年度、事業体や工事店等関係方面へのアンケートやヒアリングを行い、現状を調査するとともに課題を抽出。これを踏まえ今年度、工事店制度に関する有識者検討会を設置して今後の方策の検討に入っているが、6月19日の第2回検討会で、届出の不徹底、技術力の確保・向上、情報の提供、指定の取り消し等現状の課題解決に、現行制度のもとで実質的な効果を挙げる方策として、工事店の研修に関する水道法の努力規程を根拠に、定期的研修制度を最大限活用する方向等が打ち出されているところ。

  • 日水協北海道支部・水道配管技術研修会を開催(8/2日本水道新聞)
      日水協北海道地方支部は7月11、12日の2日間、室蘭市内で第13回水道配管技術研修会を開催、道内の水道事業体職員約50名が出席した。研修は、3部門に分けて実施。配管部門では、東京ガス・エンジニアリングの宮下・マッピング技術部副部長が「マッピングシステムおよび管網解析」を講義、断水シミュレーションや管網解析による工事計画立案や断水対応等の活用事例を紹介。給水装置部門では、室蘭工大の山田・客員教授が「給水銅管の孔食対策と対応」を講義、火山地域等で起こるマウンドレス型孔食に対し、浄水処理と内面被覆で防食した事例を紹介した。法令・技術管理部門では、日水協工務部の石川・副主幹が「指定給水装置工事事業者制度の最新動向」を講義。現在、国の検討会で見直しが進められている同制度について、定期的研修の実施や情報公開などによる課題解決の方向性を紹介した。

  • 高松市水道局・鉛給水管取替の助成を充実(8/2日本水道新聞)
      高松市水道局は7月1日から、鉛製給水管取替時の助成金交付制度を充実した。今回が2度目の改正。安全な水供給、漏水防止の観点から鉛管の早期取替を促進するもので、同局では25年度の解消を目標にしている。助成制度の適用範囲は、道路内の水道本嘗から宅地内水道メータまでの鉛製給水管で、同口径または25mm以下の耐衝撃性硬質塩化ビニル管、ポリエチレン管、ステンレス鋼管に取り替える。取替工事費のうち、道路上は局算出の材料費、配管工事費、土木工事費を助成、宅地内は局算出の材料費(定額)を助成する。増改築による工事は対象外。同局では、市町合併前に鉛管を年間約1000件程度取り替えており、制度充実でさらなるスピードアップを狙っている。

  • 給水財団異常監視研究委・簡単で安価な検出器の開発へ(7/9日本水道新聞)
      給水工事技術振興財団は7月2日、平成19年度第1回の給水装置の異常監視および管理に関する研究委員会を開いた。厚生労働科学研究補助金・健康科学総合研究事業として17年度から研究を進めており、19年度は最終年度となる。中村主任研究者を中心に長岡・武蔵工大教授らが分担研究者となり、給水水質の連続測定・監視を行って水質異常を逐次検出できる簡単で安価な水質異常検出器の開発研究等に取り組んでいる。この日の委員会では、報告書とりまとめに向け、これまでの成果と19年度の研究の進め方について各分担研究者が報告した。
     冒頭、中村主任研究者が、「給水装置、器異の異常をできるだけ早く検知するための簡便・安価なセンサーを立ち上げ、どう情報を伝達し、事故を未然に防止するか。給水装置に特化したこのような研究は他にない。研究成果が期待されている」と挨拶した。「オンラインで濁りおよび着色による水質異常を検和するシステム」「水撃作用発生時の振動および音の両者を対象としたファジイ判定システムを組み込んだ検知装置の開発」「水道メータ付近に設置した流量計、圧力計、水質計によって水質の異常や水量の異常を速やかに検出し、水道利用者に警報を発するシステムの構築」−などの研究が進められている。

  • 東管協・直結給水見積りサービスを推進(7/9日本水道新聞)
      東京都管工事工業協同組合は6月14日、東京・赤坂の同協会内で記者会見を開き、第31期の組合運営機構と、17項目の重要課題等を明らかにした。同組合では、31期の重点課題として「組合員の加入促進」「直結見積りサービス事業(東京都水道局との共同事業)の推進」を2本柱に事業を展開する。
     「組合員の加入促進」では、後継者の不在などの理由から業者数が減少し、それに伴い組合員数が毎年減少を続けていることから、組織横断的なプロジェクトチームを設置し、具体的方策を検討していく。平成8年の水道法改正により、給水装置の施工業者が「登録制」から「指定制」へ変更されたことなどから、「昔に比べ、組合に加入するメリットが少なくなった」という声が聞かれる中、同組合では、メンテナンスセンター等さまざまな事業を展開しており「加入すればメリットは少なからずあるはず」(同組合幹部)と、自信を覗かせている。
     一方の、直結給水見積りサービスは、都内約22万件の貯水槽を対象に、直結給水への切り替えを促進するため、同組合らが貯水槽管理者に対し、無料で見積りを行うもの。4月より事業がスタートしており、すでに200件近い見積り依頼が寄せられている。現在まで実際の発注にはつながっていないが、「業界にとって、非常に付加価値が高い事業」と、期待を寄せている。

  • 名古屋市上下水道局・貯水槽水道を巡回点検、直結への切替えも推奨(7/5日本水道新聞)
      名古屋市上下水道局は7月2日から10立方m以下の小規模貯水槽水道を対象に、計画的な巡回点検と設置者に対する指導・助言を開始した。安全でおいしい水を供給する「名水プロジェクト」の一環。22年度までに、水質上の問題発生が懸念される約6700件を水道技術者の視点に立って点検、指導していく。同局の給水区域内で10立方m以下の小規模貯水槽水道は約2万8000件。そのうち、受水槽が地下にあり雨水や地下水が入り込む可能性の高いもの、受水槽内で水が長期間滞留して残留塩素が消失する可能性の高いものを対象に、優先的に巡回点検を行う。各営業所の直営業務で実施、約6700件を対象に、19年度は1600件を予定している。22年度以降も対象を広げて実施する意向。
     実施内容は、@給水設備の構造や維持管理上の留意点など技術的な指導・助言A貯水槽水道の構造および周辺環境の点検、簡易な水質検査などB直結給水への切替えの勧奨Cその他、上下水道に関する相談への対応など。今回、設置者向けにリーフレットを新たに作成、受水槽の適正管理を促す一方、直結給水への切替えを積極的に働きかけている。ブースターポンプによる直結加圧方式はおおむね10階まで、直結直圧方式は条件により5階まで可能。4月からは小規模貯水槽水道の直結化促進事業として直結給水に切り替える際、増径など道路取付管の直接工事費を局負担で実施、設置者のコスト負担を緩和する方策を打ち出している。

  • 給水財団維持管理推進委・優良工事店育成へ評価モデル(7/2日本水道新聞)
      給水工事技術振興財団は6月26日、平成19年度第1回となる「給水装置の維持管理推進検討委員会」を開いた。同委は「維持管理促進策としての優良工事店制度・情報交換の仕組み導入への提案」に関する報告書の作成を目指して設置され、今年1月30日に初会合を開いている。2回目となったこの日の委員会では、報告書の全体構成(原案)が事務局から提示、説明され、地域に根ざした工事店育成策としての「(優良)工事事業者制度」(仮称)の枠組みについて重点的に審議、その骨格をほぼ固めた。9月に予定される次回委員会で「情報交換の仕組み」について検討を行い、年度内を目途に報告書をまとめる。
     需要者から漏水修繕等の工事依頼の電話が入った際、すぐに駆け付け、適正な料金で標準的な工事をきちんとやってくれる地域に根ざした工事店を公的機関等が認定し、安心して依頼できる工事店に関する情報として需要者に提供していく。これが、優良な工事店・技術者の育成・増加に繋がり、結果として、需要者の保護や利便性に寄与する。同委では、地域に根ざした良好な工事店を育成・増加させる新たな仕組みとして優良工事店の評価制度が全国的に展開することを支援するため、地域の実情に応じてより多くの水道事業体が採用できるようなモデルの作成、提示を目指している。
     事務局原案では、工事店の評価制度の導入に際しては、評価・認定に関する規定または要綱等を整備し、特に、目的、評価・認定の対象およびその基準、認定後の責務について明確に定めておくことが重要である。また、将来的に優良な工事店および技術者・技能者の増加、資質の向上などに繋がる評価制度でなければならないとし、考え方や着眼点として以下を提示。審議の結果、大筋で了承された。制度の設置・認定主体は原則、水道事業体。根拠規定は、より自由度を高める観点から水道事業者の要綱・要領とする。発議の主体は希望者の自己申請、または水道事業者等制度の設置者の推薦とした。認定方法については、単独認定ではなく、認定委員会方式(外部委員、設置者内部委員、外・内部委員合同)が望ましいとする。認定基準については、あくまで各事業体が地域の実情に応じて導入を検討する際の「着眼点」として、@施工経験年数・件数、直近の施工件数と施工内容等「工事の経験・実績・内容」A技術者等の各給水区域と営業所数との均衡性など「組織」B防災訓練への参加状況等「社会貢献、水道事業者への協力度」C処分歴−の4項目を柱に例示することにした。
     認定後の工事事業者の責務については、▽需要者に対する工事内容の事前説明と概算見積りの提示・説明▽苦情等トラブル発生時の適切な対応義務▽水道事業者が工事内容、苦情等について報告を求めた場合の報告義務▽認定時の各事項に変更がある場合の届出義務▽水道法、供給規定等の遵守−などとした。認定期間は1年、3年、5年、10年、認定基準を満たす間など複数。取消処分は、認定基準を満足しなくなった時(認定委員会開催または独自処分)、自己取り下げ届けによる、などとした。名称については、今後、モデルの内容を煮詰めた上で決める。一応、優良工事店制度、優良認定水道工事店制度、修繕等対応認定(登録)水道工事店制度、故障時対応認定水道工事店制度などが案として挙がっているが、モデルの目指しているところが、一部の少数の優秀な工事店の選定ではなく、一般需要者の要求に十分応えられる、より広範なレベルの工事店を含めて確保することにあるため、「優良」だけでは表現しきれないという意見が出ているためだ。

  • 貯水槽水道シンポジウムが7月25日に開催(7/2日本水道新聞)
      貯水槽水道に関するシンポジウム(厚生労働科学研究費研究成果等普及啓発事業)が7月25日、東京・新橋の航空会館で開かれる。主催は水安全計画による貯水槽水道の管理水準の向上に関する研究委員会。貯水槽水道の設置者と利用者(一般国民)の間で適切な管理に関する理解を深め、その推進を図る目的で企画した。水道法50周年記念事業の協賛事業。午後1時半〜4時半まで、基調講演とパネルディスカッションが行われる。全国給水衛生検査協会、全国建築物飲料水管理協会、日本公衆衛生協会が共催。厚生労働省など8者が後援する。広く一般市民に参加を呼びかけており、貯水槽水道に関する各機関と使用者が議論を深める初のシンポジウムとして注目される。
    基調講演の講師は、早川・麻布大院教授。テーマは「貯水槽水道の現状と問題点」。パネルディスカッションのテーマは「貯水槽の水は大丈夫か」。早川教授は、厚生労働科学研究として、18年度からの3カ年計画で「水安全計画による貯水槽水道の管理水準の向上に関する研究」を主任研究者として進めている。また、17年度には同じく厚生労働科学研究として「貯水槽施設、特に未規制の小規模施設の実態把握と設置者を対象とする管理運営マニュアルの策定に関する研究」を実施。報告書は厚生労働省水道課のHPに掲載されている。定員は120人。申込み締切りは7月20日。

  • 給水財団理事会・平成18年度事業報告等を承認(7/2日本水道新聞)
      給水工事技術振興財団は6月29日、理事会を開き、評議員の選出、平成18年度事業報告・決算等3議案を審議、原案通り承認した。冒頭、藤田理事長は、「現在、給水装置工事主任技術者は全国に24万人おり、災害時における復旧はもとより、事故に至らないようにする予防措置などが充分可能な人的体制にあるので、より主任技術者を活用していただくため、範囲を拡大するなど、仕事量を増やして欲しい」と挨拶。続いて来賓として挨拶した厚生労働省の山村水道課長は、「指定給水装置工事事業者制度に関する検討会」で検討している、同制度の施行後10年目の見直しの途中経過を報告するとともに、同制度をより良いものとするため「理事の皆さまのご協力をお願いしたい」と呼びかけた。
     18年度は、16〜17年度に「給水装置の維持管理適正化方策検討委員会」で取りまとめられた「給水装置の維持管理推進策」の提言のうち、主に@関係者相互の情報交換の仕組みA地域に根ざした工事事業者の育成−に関する実現可能な具体策を検討するため、「給水装置の維持管理推進検討委員会」を立ち上げた。19年度にかけて具体策をまとめていく予定だ。給水装置工事主任技術者試験は全国8地区で昨年10月22日に実施、17,371人が受験し、4,855人が合格、合格者のトータルは90,945人に達した。

  • 水質関係

  • 日水コン、南房総広域水道(企)・アクセスを活用した「水質検査結果管理システム」を開発(9/24日本水道新聞)
      日水コンは、南房総広域水道企業団と共同で、データベースソフト「マイクロソフトアクセス」を用いた、水質検査結果の管理と帳票出力・集計業務を支援する「水質検査結果管理システム」を開発した。同システムは、現場の要望を取り入れながら構築。操作性に優れるとともに、日々測定している水質検査結果や薬品注入量など、蓄積したデータを簡単に各種帳票として印刷できるほか、今後新しい水質基準が制定された場合も、新基準の測定種別や水質基準値等をユーザーが設定できることから継続運用が可能だ。
     同システムは、「マイクロソフトアクセス」をインストールしたパソコンであれば運用可能で、複数ユーザー・複数拠点からの同時使用にも対応している。測定する順番、測定単位に応じた入力ができるほか、総トリハロメタンなどは関連する測定値から自動的に算定して登録するなど、簡単な入力でデータを登録できることに加え、採水日などの必須項目の記入漏れや、水質基準や独自に定めた範囲以外の値を入力すると修正を促すことで、入力ミスを防止する。
     入力したデータはデータベースで一元管理。更新直前や任意にバックアップを取ることもできるほか、ユーザー名とパスワードにより、@閲覧および出力のみAデータ入出力が可能Bパスワードの変更等、全ての機能が利用可能−と3段階で制限を設け、セキュリティ面にも配慮している。豊富な出力機能も備え、帳票印刷時には自動的に水道法に基づいた書式や単位などを適用して出力する。また、月報・年報なども、検査回数、最高・最低・平均値を自動的に計算して印刷できるほか、マイクロソフトエクセルにも出力でき、年報作成も支援する。そのほか、グラフによる出力も可能で、経年変化や年度比較なども簡単にでき、検査頼度の見直しや項目の省略などの検討に利用できるほか、「原水水質監視度」など水質に関わる業務指標「PI」が最大12種類算定できる。
     同システムは、水質検査計画に応じて浄水池や配水池など、各測定地点で定められた検査頻度ごとの測定項目をユーザーが設定できるなど、汎用性が高いことから、同社は、自前で水質管理を行っている事業体に対して提案していくとしている。価格は、事業体ごとに採水地点や測定頻度など初期設定項目厳が異なるため、別途見積もり。

  • 富山市上下水道局・ジアルジア検出(9/10日本水道新聞)
      富山市上下水道局は9月5日、茗ケ原簡易水道の水道水からジアルジアを検出、15時から給水を停止した。同日現在、被害報告はない。同簡水は17年4月に合併した旧八尾町の施設。湧水を原水に塩素消毒のみで給水してきた。県生活衛生課からの連絡で判明、各戸に給水タンクを配布し、34世帯105人へ応急給水を継続している。7日現在、配水池、配水管の洗浄をほぽ終了、水道水の再検査結果に基づき、対応策を決定するとしている。

  • 厚労省・塩素酸の薬品基準改正で意見募集(9/6日本水道新聞)
      厚生労働省は、塩素酸に係る薬品基準の改正に関する「水道施設の技循的基準を定める省令」の一部改正に関する意見募集を同省HPで行っている。提出期限は9月18日(必着)。一部改正案の内容は次の通り。
     @塩素酸に係る薬品基準について、現行の「0.6mg/L以下であること」から「0.4mg/L以下であること」に改める。このため、水道施設の技術的事項を定める省令の一部を改正する。
     A改正省令については、平成20年4月1日から施行するものとする。ただし、経過措置として、平成20年4月1日から平成23年3月31日までの間は「0.5mg/L以下であること」とするものとする(なお、改正省令の公布日から平成20年3月31日までの間は現行基準である「0.6mg/L以下であること」が適用される)。
     B水道用薬品類の評価のための試験方法ガイドライン。塩素酸に係る試験方法については、イオンクロマトグラフ法とする。

  • 総合保健センター・水道GLPの認定を取得(8/27日本水道新聞)
      総合保健センター(本社・岐阜県可児市)は7月31日付で日本水道協会から水道GLPの認定を取得、8月24日認定証の授与式が行われた。同社は、岐阜県内の約50%の事業体から水質検査を受託している20条登録検査機関。岐阜県内の20条機関によるGLPの取得は2件目となる。
     すでにISO/IEC17025を取得し、分析等に対する信頼性の確保に努めてきたが、水質検査におけるさらなる信頼を得るためにはGLPが必要と判断し、認定取得に向けた活動を開始。サンプリング方法や試料の分析方法など、全ての作業をマニュアル化し、職員全員に行きわたらせるのに苦労したという。なお、今後水道水質検査業務に注力する方針で、今回のGLP取得を契機に、現在の倍の広さの水質試験棟を建設しているほか、愛知県一宮市の事業所でもGLPを取得する予定だ。

  • 相水協小委・油事故で対応模索(8/20日本水道新聞)
      相模川・洒匂川水質協議会は8月2日、19年度第1回小委員会を開いた。構成団体から24人が出席、18年度事業・決算報告や19年度の国への要望(案)などで意見を交わした。同協議会では、畜産施設や他事業体を県外調査したり、相模川で水質事故情報伝達訓練を実施するなど、積極的な活動を展開している。また、相水協として「安全でおいしい水を目指した高度な浄水処理技術の確立に関する研究」(e-WaterU)に参加、臭気原因物質などの迅速検知を目的としたオンライン監視実験なども行っている。
     18年度事業報告では、これら活動報告のほか、相模川・酒匂川の水質状況の説明が行われた。それによると、水質状況ははぼ例年通り。流域下水道の普及率上昇に伴い、アンモニア態窒素が減少しているが、相模・津久井両湖の富栄養化は解消されていない。また、両水系では油事故が最も多く、その対応について「油事故の状況などを分析することで、ある程度、傾向が分かるのではないか」「(事故発生箇所の)マッピングを行うことで、改善を図れるのではないか」など、今後の対応策を検討した。

  • 東京都水道局・19年度水質報告会を開く(8/6日本水道新聞)
      東京都水道局は7月25日、本郷庁舎で19年度水質報告会を開いた。局職員約100人が出席、17編の調査報告と、特別講演が行われた。報告内容は多彩。安全でおいしい水を実現する柱の一つとなる残留塩素濃度の低減化や、昨今話題となったPFOSやノロウイルス、カルキ臭の原因物質としているトリクロラミン、実用化が期待されるNF膜など、最新の話題を網羅している。講評で長岡・浄水部長は「地道な努力と探求心により導き出された大変内容の濃い、幅広い内容。当局の技術レベルの高さを示すもので心強く感じる。水質検査技術の向上や、安全でおいしい水の実現に向け、より一層調査研究に努めてほしい」と述べた。発表内容は次の通り。
     ▽循環型小型NF装置を用いた一過型多段NFシステムの性能予測▽利根川水系における過塩素酸の実態調査▽朝霞浄水場残留塩素管理調査▽生物活性炭池からのアンモニア態窒素の漏洩対策に関する基礎実験▽砧・砧下浄水場におけるPFOSおよびPFOAの挙動▽18年度小河内貯水池アオコ対策の効果検証調査▽生物活性炭吸着池におけるアンモニア態窒素処理性向上調査▽遺伝子解析技術を応用したノロウイルス実態調査▽下降管式オゾン接触槽における処理水量変動の影響▽19年度朝霞浄水場マンガン調査▽給水栓における残留塩素実態調査(勝どき地区)▽分析過程で生成するシアン化合物▽凝集沈澱における有機高分子凝集剤併用処理の影響調査▽クロラミンに関する新たな知見▽三郷浄水場における生物活性炭の処理性▽高速凝集沈澱池内部の水温分布と沈澱水濁度の関係▽NF膜実用化に向けた調査▽特別講演・玉川実用化実験2

  • 福山市水道局・水道GLPを取得(8/6日本水道新聞)
      福山市水道局は、6月26日付で日水協から水道GLPの認定を取得、7月31日、同協会で授与式が行われた。同市の主な水源「芦田川」は、約30年連続で中国地方の水質ワーストワンを記録している。取水地点より上流では環境基準をクリアしているが、市民により一層信頼される水道を目指し、17年度頃からGLPの取得に向けた活動を開始。通常業務における管理システムと、GLPの求めるものとで認識にギャップがあるなど課題があったが、18年6月に同規模でGLPを取得した横須賀市上下水道局に職員を2人派遣し、システムづくりを学ぶなど積極的に展開することで、比較的スムーズに取得に至っている。

  • 東京都水道局・「水安全計画〔三郷浄水場版〕」を策定−概要(7/9日本水道新聞)
      東京都水道局は、衛生管理手法のHACCPを活用した「水安全計画〔三郷浄水場版〕」を策定した。水安全計画の策定は全国初。近年、さまざまなトラブルが散見される中、技術継承とともに計画策定が望まれる。水安全計画(以下、「計画」)では、水源から蛇口に至るまでのあらゆる過程における水道水質に影響を及ぼす可能性があるすべての危害に関する情報、発生の頻度および影響の程度を体系的に分析して、一定以上の危害レベルに対して、管理対応措置をあらかじめマニュアルで整理している。危害が発生した場合には、そのマニュアルを活用した迅速な管理対応措置を講じることができるので、水質への影響を未然に防止することが可能になる。この管理手法は、食品分野の衛生管理であるHACCPの考え方に基づいており、PDCAサイクルで定期的に見直しを行うので、将来にわたって安全性を確保するとともに、技術力の維持・向上にも資するものである。
    危害分析
     「計画」の特色であるHACCPでは、水源から蛇口に至るまでのあらゆる過程における水道水質に影響を及ぼす可能性があるすペでの危害に関する情報、発生の額度および影響の程度を体系的に分析している。
    1.危害抽出の対象
     危害は、著しい天変地異を除き、水源から蛇口に至るまでのあらゆる過程における水道水質に影響を及ぼす可能性があるすべての危害を対象とする。具体的には、台風等の異常気象による降雨、落雷による停電、地震、渇水等の自然現象、生活・工業・農業・畜産業排水の流出や車輌事故等の社会現象、不法投棄やテロの人為的行為から水道施設・設備の事故・故障等、発生する可能性がある56種類の危害を抽出した。また、対象とする水質項目等は、水道法等に規定される項目はもとより、危害から想定されるあらゆるものとした。具体的には、水質基準項目、水質管理目標設定項目、要検討項目、都独自のおいしさに関する水質目標、病原微生物に関する項目、過去の事故事例に基づく項目等の約120項目を対象とした。
    2.抽出した危害の評価
     抽出した危害の水質項目ごとに局が独自に作成した危害レベルの判別表を用いて、危害レベルを1〜5の5段階で評価した。この危害レベルの判別表は、客観的に分類が可能な「5段階」とし、数値が大きいほどリスクレペルが高いことを示している。管理基準は、浄水場や配水・給水過程において水質基準等より低いが、水質管理上の対応強化が必要になる目安として設定した。また、この5段階の危害レベルに応じた管理対応措置についても、当局独自に整理した。管理対応措置は、管理基準以下の危害レベル1、管理基準を超えて管理を強化する危害レベル3、水質基準等を超えて緊急の対応が必要な危害レベル5を中心に、危害の発生頻度が多く、恒久的対策を検討する危害レベル2、危害レベル4を設定している。
    管理
     浄水場における危害レベル1および2の危害は、ISO9001の品質マニュアル等で管理を行うこととしている。また、配水・給水過程については、都内123カ所の給水栓に設置されている自動水質計器等で常時監視を行い、管理基準を超過した場合には、迅速に危害レベル3の対応を実施することとしている。
     通常の管理より対応を強化する必要がある危害レベル3以上の危害については、管理対応措置をあらかじめマニュアルで整理した。マニュアルは、当局で汎用的に使用できる標準対応マニュアルを基に、実際の現場での対応を盛り込んだ約30種類の対応マニュアルを作成した。ISO9001と水安全計画により、危害分析をした約300パターンへの対応を網羅することができる。
     水安全計画の運用状況は、ISO9001の品質マニュアル等に準拠した記録および文書の管理を行う。そして、運用時に管理基準を超過した場合は、その状況を所定の書式等で記録する。
     また、管理対応措置およびマニュアル等の活用状況等を確認し、必要に応じて適切に見直しを行う。この見直しに当たっては、策定時に設直した水安全計画推進PTおよびWGを定期的に開催し、検討を行う。
    <HACCP> Hazard Analysis Critical Control Point:危害分析・重要管理点の略。食品原料の入荷から製品の出荷までのすべての工程においてあらかじめ危害を予測し、その危害を管理できる重要管理点で継続的に監視することで、食中毒などを起こす恐れがある不良品の出荷を未然に防止する衛生管理手法

  • 給衛協総会・法人化の促進などを重点に(7/9日本水道新聞)
      全国給水衛生検査協会は6月29日、平成19年度総会を開いた。会員約170人が出席、平成19年度事業計画・予算案等を審議、承認した。また、外部精度管理の拡充など4項目の国への要望事項を了承。この他、「簡易専用水道検査優良機関規範の取扱い」について報告があった。冒頭、挨拶に立った奥村会長は、「これからは、これらの成果を広く社会にアピールし、専門家としての登録検査機関の社会的な評価を高め、業務範囲を広げていくことが課題」であると今後を展望した。また、登録制度移行に伴う諸課題について、「料金低下の問題があるが、このままの形で進んでいくと検査の品質にも係わるという可能性がないわけではない。こうした問題を広く訴えるとともに、適正な競争を保証していくためにはどのようなシステムが必要なのかを考え、提言していかなければならない。法人化の問題もこうした観点から全力を挙げて取り組んでいきたい」などと語った。
     平成19年度の重点事項は、@法人化の促進A水道水質検査に係る公定法の弾力的運用に関する提言活動の推進B簡易専用水道検査版GLPの確立など技術の向上に関する努力が社会的にも評価されるシステムの確立C研究活動への協力と国に対する提言活動の推進−の4項目。また、国への要望も、@外部精度管理の拡充A登録制移行に伴う諸問題の解決B簡易専用水道検査に係る外部精度管理事業の充実等C公定法の弾力化の推進1−の4項目。簡易専用水道検査優良機関規範については平成20年度実施を目指し、さらに検討を進める。

  • トピックス

  • 大阪府、大阪市・合同総合防災訓練を実施(9/27日本水道新聞)
      大阪府と大阪市は9月22日、住之江区の住之江公園で合同総合防災訓練を実施した。府市が連携して実践的な訓練を行うことにより、危機管理意識の共有を図るとともに、地域の防災力向上と市民の防災意識を高揚させることを目的として、毎年取り組んでいる。訓練では、防災活動の要となるヘリコプター3機、車両約130台が出動、司令塔となる行政機関をはじめ、市民ら約1800人が参加した。
     訓練想定は、M7.2の地震が発生、市域内で震度6〜7を記録したというもの。また、風水害等の広域複合災害も想定している。市水道局をはじめ、府警、自衛隊などの関係各機関が一同に集結して、地震、火災、水害等への対処方法や実践活動を確認した。その中で、同局は職員15人が参加し、破裂管の応急修繕や可搬式給水栓の設置、仮設水槽を用いた応急給水活動などを行った。また、訓練に隣接した場所では展示・体験コーナーを設け、より多くの市民に足を運んでもらえるよう規模を拡大、各種イベントをスタンプラリー方式で実施したほか、防災クイズ大会、大声コンテストなども行われた。
     訓練後、関市長は「災害時は各関係機関の連携が不可欠。自然災害を未然に防ぐことはできないが、大きな総合力のある備えを日頃から訓練していれば、被害を最小限にできることを実感した。本日の教訓を生かし、災害に安全な街をつくっていきたい」と講評。続いて、太田府知事が「地域の防災力を高めるという初期の目的は達成できた。訓練を通じ諸団体の連携を深めることの重要さを改めて実感した。皆で大阪の街を守っていきましょう」と力強く述べた。真夏日となった酷暑の中で、職員の訓練に対する一挙手一投足から市民を守る認識の高さが伺えるとともに、日頃から備える大切さが伝わる訓練となった。

  • 横浜市水道局・ボトル水のお客さま謝恩サービスを実施(9/27日本水道新聞)
      横浜市水道局は、創設120周年記念の一環として、ペットボトル水「はまっ子どうし」のお客さま謝恩サービスを実施する。10月中に「はまっ子どうし」を注文すれば(水缶も対象)、配送料200円を無料サービス、さらに10ケース以上の大口購入者には1ケース分プレゼントする。10月27日のみ配送も行ぅ。また、イベント会場で購入すると、はまピョンフィギュアなどグッズももらえる。これを契機に同局では、道志水源林の保護・育成を助成するオフィシャルウォーターとしての「はまっ子どうし」をPRしていきたいとしている。

  • グリーンサイエンス21・設立記念セミナー「みんなの水道」を開催(9/27日本水道新聞)
      健全な水環境の創生、地球環境の保全のため、一般市民・団体への情報提供、技術支援、環境学習などの活動を通じて、安全で快適な水と環境を享受できる社会の創生をめざし、水道界の各分野のエキスパートが集結し、4月、特定非営利活動法人が設立された。その設立を記念して9月20日、日本水道会館でNPO法人設立記念セミナー「みんなの水道」が開かれ、会員ら約50人が参加した。セミナーでは、小島理事長が「これからの水道を考える」と題し講演。水道水に影響を与える微生物や成分を紹介したのち、生活環境の変化などの歴史を振り返りながら、日本の水道水がおいしくなくなった要因を挙げ、その解決のためには、水源をきれいにすることが重要と指摘。自身が開発した、ダムの底に空気を送り込み、アオコを解消する装置の概要などを紹介した。
     続いて、三菱化学カルゴンの大石公寿氏が「最近の話題、水道における活性炭の役割」をテーマに、活性炭の製造方法、構造や特徴などを解説した。また、原料を一度砕いてから固め、炭化・賦活(炭に無数の穴を開け、表面積を大きくすることで吸着力を高める方法)する「再塊状化活性炭」と、砕いたまま炭化・賦活する「直接賦活炭」の性能の違いを強調し、「浄水処理には再塊状化活性炭がよ り適している」と述べた。

  • アジア・太平洋水サミット・プレシンボジウム開催(9/24日本水道新聞)
      第1回アジア・太平洋水サミット(12月3〜4日)の開催を県民と共に成功へ導くための「開催記念シンボジウム」が9月4日、別府市のビーコンプラザで開かれた。アジア・太平洋水フォーラムならびに第1回アジア・太平洋水サミット大分県委員会の主催によるもので、市民団体、個人、学識経験者、行政側から約150人が参加するなか、3カ月後に迫ったサミット本番に向けて機運を盛り上げた。
     開会はじめに佐藤・第1回アジア・太平洋水サミット大分県委員会事務局長が「世界各国から参加者を受け入れ、大分県の良い印象を持ち帰っていただけるよう努力したい。なぜ水問題なのかを考える好機でもあり、皆さんの力を借りてぜひ成功させたい」などと挨拶。続いて講演会に入り、竹村・アジア・太平洋水フォーラム事務局長が「今、なぜアジア・太平洋水サミットなのか?」をテーマに講演。水をキーワードに別府開催の意義や地球規模で広がる温暖化の影響、食糧問題などを世界各地の写真やデータで検証しながら解読した。
     続いて、神田・NPO法人日本水フォーラム評議員・NPO法人AMネット理事が登壇し、「NGOがアジア・太平洋水サミットに何を期待するのか?」をテーマに第3回世界水フォーラム(日本)、第4回世界水フォーラム(メキシコ)における開催意義や運営方法などについて解説するとともに、「お祭り騒ぎでなく、世界の水問題と私たちの水環境との繋がりを考える好機としたい。生きとし生けるものすべての命の源となっている水について関心を持ち、参加者全員で行動に繋げることがサミットの成果となる」と語った。
     この後、大分県内の水関係NPO法人の活動事例の紹介が行われ、NPO法人大山水環境アスリート、第21回筑後川フェスティバルin日田実行委員会、NPO法人水辺に遊ぶ会の各代表が熱心な活動内容を参加者にアピールした。意見交換会では「市民と各国首脳とが話し合う会議の場を設けて欲しい」「世界の、貧因化している庶民の声を拾わなくていいのか」「サミットの成果が国際会議に上がっていくように取り組んでほしい」「大分県の水ビジョンをこの機会に策定して欲しい」「水問題は、行政と市民と企業が一体にならないと解決できなくなっている」など、活発な意見が聞かれた。

  • 北大創成科学共同研究機構・出版記念講演会を開催(9/24日本水道新聞)
      北海道大学創成科学共同研究機構(環境・科学技術政策プロジェクト)の研究成果をまとめた、『水道サービスが止まらないために〜事業の再構築と官民連携〜』の出版を記念して、9月14日、東京・銀座の時事通信ホールで講演会が開かれた。民間企業を中心に約180人が出席、「安全・安心な水道サービスを考える」をテーマに8人の講演と総合討論が行われた。主催は同機構と同大公共政策大学院公共政策学研究センター、時事通信社。
     講演では、はじめに厚生労働省水道課が水道ビジョン中間レビューとして、国内水道事業を取り巻く環境、全体像を解説。続いて、産官学のそれぞれの立場から、地方財政改革、住民参加、リスクマネジメント、アセットマネジメント、ISO業務指標、事業の評価・監査、事業運営の効率化の観点から、水道事業の持続性や公益性・透明性、再構築、官民連携、広域化を進めるための課題を指摘した。総合討論では、同書籍を編著した眞柄・同大公共政策大学院特任教授がコーディネーターに、来場者も交えて意見を交換。時間がない、資金がない、更新できないと、将来展望を開けない現状に危機感を持つ発言が相次いだ。眞柄教授は「これからは表に出てこない見えない非効率を探して処置していかなければならない。そのためにはオーソリティが必要。オーソリティが集まり、需要減の中で何をするのかを考えていきたい」と述べ、議論を締めくくった。

  • 名古屋市上下水道局・19年度行政評価(事務事業評価)を公表(9/24日本水道新聞)
      名古屋市上下水道局は、局評価と行政評価委員会評価による19年度行政評価(事務事業評価)を明らかにした。評価対象事務事業は102事業。18年度が上下水道事業中期経営計画「みずプラン22」の初年度にあたることから、新たな事務事業体系に基づき評価を実施した。竹内委員長(名古屋大院教授)ら学識経験者3人を委員とする「名古屋市上下水道局行政評価委員会」を設置し、外部評価を導入。局が作成した事務事業評価票に基づき、行政評価の目的(@お客さまへの説明責任の履行A職員の意識改革Bより効率的かつ効果的な事業執行)を踏まえて実施した。総合評価は、A(計画どおりに事業を進めることが適当)、B(事業の進め方について改善の検討が必要)、C(事業規模・内容の見直しの検討または実施主体の見直しの検討が必要)、D(事業の抜本的見直しの検討または休・廃止の検討が必要)の4段階に分かれている。評価結果をみると、Aが局評価で9割以上、外部評価で8割以上で、CとDはなかった。
     行政評価委の意見は、「お客さまにとってわかりやすい総合窓口機能の構築を図られたい」「水源地域との相互理解を深める活動を、より良いものに育てることに努められたい」「上下水道一体体制のメリットを生かした業務運営の一層の推進を図られたい」「災害発生時には想定以上の事象も起こり得るため、より万全な災害対策の推進および危機管理体制の整備に努められたい」「下水処理場の高度処理化などは環境保全の観点から必要であり、効率性を確保するとともに、事業の必要性や内容等をわかりやすくお客さまに示すことに努められたい」「上下流交流の推進や地域と連携した防災体制の構築などについて、効果的・積極的な連携を推進されたい」「重要な都市基盤である上下水道の万全な災害対策を推進されたい」など。この評価結果を踏まえて、局経営会議で今後検討していく。同局では事務事業の改善や見直しを図り、予算などへの反映に努めるとともに、事務事業評価の課題を整理し手法改善に取り組むなど、行政評価制度のさらなる充実を図るとしている。

  • 東京都水道局・19年度研究開発報告会を開催(9/24日本水道新聞)
      東京都水道局は9月18日、研修・開発センターで19年度研究開発報告会を開いた。同局と首都大学東京の共同研究について、同大の小泉教授らが講演したほか、17編の発表が行われた。また、7都県市から6事業体が出席、約130人が参加した。講演では、同局と首都大の共同研究について、これまでの成果が報告された。小泉教授は、浄水技術と管路技術は車の両輪だとして、特にしっかりした管路システムが必要だと指摘。今後の課題として、予防保全の観点からの長期計画づくりや市民が納得する情報の提示、管路診断技術の確立を挙げた。続いて、同センター開発課を主とする10編が発表された。同局が安全でおいしい水の水質目標として設定したトリクロラミンの自動測定装置や、配水管内の夾雑物を効率的に排出するパラシュート型移送装置、配水小管にも設置できるPHS方式の管路情報機器など、地道な研究開発の成果を報告、今年度から本格運用を開始したナレッジバンク、ロールプレー方式の職員数育訓練システムも発表された。また、同局の技術開発検討委員会の3分科会(浄水処理システム、環境対策、送配水システム)が活動を紹介、休憩時間には開発成果品の展示室や開発フィールドを特別公開した。講演と研究開発報告は次の通り。
    【講演】▽最新の水道管路技術と東京都連携プロジェクト▽小河内貯水池の富栄養化メカニズム解明と水質改善のための調査研究〜流入負荷量のマクロ的算定と第2取水の誘導流に関する研究〜▽水道配水管網システムの合理的水運用計画に関する共同研究〜江東配水区域における残留塩素推定モデルの構築〜▽合理的な漏水量算定方法の構築に関する共同研究〜区部における漏水影響要因の分析と将来シミュレーション〜
    【研究開発報告】▽ナノ(NF)膜による浄水処理についての共同研究▽酸素を原料とするオゾン発生器の導入▽消石灰注入施設の効率化に関する調査の共同研究▽トリクロラミン測定装置の開発▽小口径メータの性能に関する調査研究▽鉄道横断部のステンレス開先鋼管の腐食特性に関する調査研究▽夾雑物移送技術等の開発▽消火栓に設置可能な管路情報機器の開発▽ナレッジバンクの連用と技術の継承▽職員数育訓練システム(危機管理)の開発

  • 会田柏崎市長が中越沖地震の支援に感謝して日水協訪問(9/20日本水道新聞)
      会田・柏崎市長が9月6日、晶田・同市ガス水道局長らとともに、新潟県中越沖地震における同協会の精力的な支援活動に対する感謝の心を伝えるため、日本水道協会を訪れた。応対した同協会の秋元・総務部長、田口・工務部長らに対し「混乱の中、約2週間という短期日の間に復旧していただき、本当にありがとうございました」と深い感謝の意を伝えるとともに、同協会会長の石原・都知事宛ての、感謝の心を一杯に込めた礼状を秋元部長に手渡した。
     地震は7月16日に発生。水道施設にも未曾有の被害をもたらし、8月4日に完全復旧に漕ぎ着けている。礼状には、「この間、協会挙げて当方の応援要請にいち早く応えていただき、高い能力と豊かな経験を備えた多くの優秀なスタッフと豊富な資機材を投入して、給水、復旧等に当たってくださいました。施設、管路の被害の甚大さに加え、折からの猛暑の中、復旧作業は困難を極めましたが、応援隊の皆さまが早朝から深夜まで懸命に作業に取り組む姿に、多くの市民は励まされ、勇気づけられ、希望を与えられました。市民一同、心から感謝申し卜げます」の下り。会田市長は、地震は大きな被害をもたらしたが、水道のありがたさ、先人の努力を身に沁みて痛感させられる機会にもなった、などの感想を漏らした。

  • 岐阜市上下水道事業部・営業関連業務委託の審査結果を公表(9/20日本水道新聞)
      岐阜市上下水道事業部は8月30日、上下水道営業関連業務委託の審査結果を公表し、ジエネッツが最優秀事業者に選定された。契約期間は平成19年10月1日〜平成25年12月31日の6年3カ月間。一部業務開始は平成20年4月からで、21年4月から電算システムを含め全面的に業務をスタートさせる。
     同部では、上下料金関連業務について、検針、収納は個人、そのほかの業務を法人委託していた。お客様サービス向上と効率的経営の一層の促進を図ることを目的に、窓口、検針、収納、電算に及ぶ業務を一本化し、包括的に民間委託することを決めた。選定に際しては、外部審査委員会を設置。今年5月、プロボーザル方式を採用した2次に及ぶ審査を行った。1次審査での主な評価項目は次の通り。▽会社概要・請負実績(30点)▽金額(10点)▽業務実施体制(20点)▽電算処理業務に関する企画提案(20点)▽業務内容などの企画提案(85点)▽岐阜市への貢献度(15点)−など8項目(計200点)

  • 大阪市水道局・ボトル水「ほんまや」販売に注力(9/20日本水道新聞)
      大阪市水道局は、水道水の蛇口回帰をめざして今年3月末からリニューアル販売を開始したボトルウォータ「ほんまや」の知名度を高めるPR活動に注力している。9月13日からインテックス大阪で開かれた第13回管工機材・設備総合展では、「おいしいお水いかがですか?」をテーマに水道セミナーを企画。「ほんまや」の紹介や安全でおいしい水道水をアピールした。また会場前では、水道局職員が「おいしい水をどんどん飲んで下さい」と行き交う人々に声をかけ「ほんまや」を手渡した。
     15日から3日間行われた中之島ミュージックカーニバル(大阪中華文化祭)や水都ルネッサンス「水辺の賑い創出(水上バス)」イベントにも参画、中之島公園では、利き水コーナーを設けて市販のボトルウォーターと「ほんまや」を飲み比べてもらい、おいしい大阪の水道水をアピールした。また淀屋橋水上バス乗船場では「ほんまや」の販売コーナーを設置して、大阪を訪れる観光客にも水都大阪の水を紹介した。
     残暑が厳しく猛暑日となった大阪では、喉の乾いた子供達やご婦人方が、利き水にチャレンジしたり、アンケート調査に熱心に書き込み、飲料水への関心の高さを伺わせた。販売コーナーでは、乗船に集まった観光客相手に「ほんまやいかがですか〜」「一番冷えたやつ下さい。あっ〜うまい!さすが大阪の水やぁ!大阪市で売ってるの?」と評判は上々。「ほんまや」は現在、一週問で約2500本程度がコンスタントに売れており、地下鉄売店や公園などの販売力所も含めて115店舗が扱う。今後は市内のコンビニヘも販売委託を進める方針で、名実ともに大阪の水になる兆しが見えそうな勢いとなっている。

  • 神戸市水道局・検針業務を民間委託(9/20日本水道新聞)
      神戸市水道局9月は21日、同市北区での検針業務をタカダに民間委託する。件数は約9万6000件。委託期間は来年3月別日まで。同局では、検針業務を平成3年度から神戸市水道サービス公社に委託していたが、契約の透明性、公平性の向上を図るため、公社に民間業者を加えた競争入札を実施した。業務は、同区内に事務所を設け、所長、検針員25人など合わせて30人体制で行う。同局では「今回は、検針数、地域性などを考慮して、北区のみに競争性を導入した。今後は、受託業者の履行状況を確認し、今回の競争性導入の効果、問題点、課題などを検証したい」などとしている。

  • 福岡市水道局・動画作品を募集(9/20日本水道新聞)
      福岡市水道局は、アジアから世界へ向げた知の発宿とデジタルアート&デザインの普及啓発を目的とした「2007アジアデジタルアート大賞展」(主催=アジアデジタルアート大賞展実行委員会、福岡市水道局ほか)カテゴリーB動画部門特別賞(福岡市水道事業管理者賞)への作品を募集している。作品テーマは「水資源の大切さや豊かな水と環境の共生」。受賞者には賞状と副賞10万円が送られる。募集は10月31日まで(必着)。詳しくは、HPで。

  • 岡山市水道局・新総合基本計画で素案(9/13日本水道新聞)
      岡山市水道局は、19年度から10カ年を計画期間とする『岡山市水道事業新総合基本計画〜岡山市水道ビジョン〜』の素案をまとめ、パブリックコメントを募集している。12年度に策定した現行計画『ステージ21アクアブラン』を見直し、新たな地域水道ビジョンに位置づけるもの。策定過程では水道事業審議会や水道モニターを通じ利用者の声を反映するとともに、水道事業ガイドラインなどの客観的データも取り入れた。素案では「ゆるぎない安心と信頼の追求1新たな100年に向けての決意」を基本理念に、6つの基本施策を実施していくとしている。今秋には策定する予定。
     基本施策は、@安全でおいしい水の供給A信頼性の高い水道システムの確立B災害に強い水道づくりCお客様の満足に応える水道づくりD行財政改革の推進等による経営基盤強化E資源循環型の水道システムの構築−の6本柱。安全でおいしい水では、水源から給水栓までの管理体制を強化、飲料水としての"おいしさ"のレベルアップに取り組む。具体的には、カビ臭の水質目標値を国の基準値より厳しく、ジェオスミン5ng/L以下、2-MIB 5ng/L以下に設定。残留塩素の目標値を0.4mg/以下〜0.1mg/L以上(水質監視局8カ所の年間平均値)として、浄水処理方法の調査や残塩Webシステムによる適切な薬品注入などに取り組む。水質検査体制の充実では、水道GLPも早期取得を目指す。また、小中学校の水飲栓直結給水化も検討、28年度までに鉛製給水管を解消する。
     信頼性の高い水道システムでは、機能診断を踏まえた計画的な施設更新に合わせて、耐震化やシステム全体の安定性向上、水需要に応じた施設再編に取り組む。特に施設を更新する際、将来の更新や事故に備え、代替機能や予備能力を持たせることで、バックアップ体制のとれる施設能力を確保。一方で、施設再構築の好機と捉え、水源バランス、施設の老朽度や重要度を総合的に評価した更新計画を策定、耐震化や集中監視制御など施設のレベルアップも図る。送配水施設では12時間分以上の配水池容量の確保、配水系統の見直しを実施、石綿セメント管は29年度までに全面解消を目指す。
     災害対策では、水道の基幹施設や災害時の医療施設、広域避難所、液状化が発生する可能性が高い地域の主要管路を耐震化、耐震管によるネットワークを構築する。200mm以上の管路耐震化率を、18年度18%から28年度30%に向上させる。配水池は2池化を推進するとともに、緊急遮断弁を設置し、緊急時確保水量は18年度66%から28年度93%を目指す。避難場所となる小中学校130校には、28年度までに受水槽を利用した応急給水栓を整備していく。ソフト対応では、局OBで構成する「水道局退職者災害時支援協力隊(仮称)」を設立する。
     お客様の視点では、毎月検針にも対応できる自動検針システムを研究、口座振替割引制度やクレジットカード決済、毎月請求を検討していく。全国初の取組みとして実施した「個別需給給水契約制度」は、一般家庭など適用範囲の拡大を検討、年間一括納入制度など選択制料金制度も研究していく。経営基盤の強化では、行財政改革を継続、「行政サービス棚卸し」手法を用いて事務事業を見直す。企業債残高は18年度370億円を、28年度300億円以下に削減、今年度中に合併地区を含めた財政計画を策定する。戦略的に情報通信技術を活用し、システムの効率化やセキュリティーの強化に取り組む。人材育成では、研修体制の充実や事務・技術系の垣根の廃止などを挙げ、積極的な国際貢献も進める。環境対策では、資源循環型の水道システムを構築。水資源の有効利用の観点から、漏水防止事業や管路更新を進め、有収率を18年度88.2%から28年度90.0%に向上させる。省エネ策として、高効率機器の導入やエネルギー損失の少ない送配水システムの再構築などを挙げている。

  • 諏訪地域6市町村・水道応急連絡管で協定(9/13日本水道新聞)
      諏訪地域の6市町村(岡谷市、諏訪市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村)は、災害等緊急時に備えて、隣接市町村間に応急連絡管を設置、相互給水できる体制を整える。8月24日、6首長が「水道応急連絡管に関する協定書」を取り交わした。今年度に数カ所を施工、設置カ所を順次拡大していく。
     設置のきっかけは昨年7月の豪雨被害。岡谷市などで断水が発生、災害対策の気運が盛り上がっていた。また、新潟県中越地震などを教訓に、大地震へ備える必要もあったことから、6市町村の水道職員で構成する「諏訪郡市水道連絡会」で対応策を検討してきた。協定は連絡管設置の基本的事項を定めている。設置カ所は隣接市町村間で協議、接続可能な市町村から実施する。工事施工や費用負担、財産区分などは両者で協議、円滑な運用に向けて6市町村が相互協力する。また、応急給水は要請に基づいて実施、双方の職員が立ち会い、相互の連絡管のバルブを操作、供給を開始することになっている。この連絡管が整備されれば、地震等で断水被害が発生した際、給水車よりも早く給水でき、供給水量もある程度確保できるようになるのでは期待している。

  • 京都市上下水道局・8年度決算の経営評価を公表(9/13日本水道新聞)
      京都市上下水道局は9月6日、18年度決算に基づく経営評価結果を明らかにした。評価は、業務指標(PI)で中長期的な経営分析を行う経営指標評価と、個々の取組みの達成度を評価する取組項目評価の2手法で実施した。経営指標評価ではPIを活用して事業を定量分析、@収益性A資産・財務B施設の効率性C生産性D料金・使用料E費用、の6区分で前年度と比較評価している。また、偏差値による15大都市比較(18年度時点の政令指定都市と東京都)も行っている。
     水道事業では、6区分のうち大都市平均を上回っているのは料金のみ(偏差値52.3)。供給単価は156.8円/立方mで大都市平均180.8円/立方mを大きく下回り、一カ月当たり家庭用料金も870円で大都市平均を115円下回っている。一方、収益性、資産・財務、生産性、費用にマイナスの影響を及ぼしている。収益性のうち、経常収支比率は99.4%と100%を切った。給水収益の減少と、繰越利益剰余金の還元策として新たに鉛製給水管の単独取替事業に約4億2000万円を支出していることが大きな要因。施設の効率性では、前年度比で浄水予備力確保率が上がり、施設利用率と施設最大稼働率が下がっていることから、水需要の減少に応じた施設規模の適正化を検討する必要があるとしている。
     取組項目評価では、18年度上下水道局事業推進方針で掲げた46項目を5段階(A〜E)で評価、その上位区分に当たる17の重点推進事業ごとにまとめ、4項目の経営目標分析を行っている。前年度との比較では7項目の評価が向上、うち水道関係は取水・給水の安定性の確保、お客さまサービスの向上、高度情報化の取組みと経営情報の積極的な開示、サービス精神と経営改革を持つ企業職員の育成が改善されている。項目別でみると、管路の耐震化は17.1km実施し、水道施設の耐震性向上を進めている。一方で、管路の耐震化率は6%弱と低水準にとどまっているため、16年度から5カ年で109.3kmの耐震化に取り組む。また、水質・水圧・情報など水道の質的向上では鉛管解消や直結給水の拡大、水道GLPの認定取得などを実施、お客さまサービスの向上では休日のお客さま窓口サービスコーナーの利用件数が向上している。

  • 名古屋市上下水道局・親子で水の旅(9/13日本水道新聞)
      名古屋市上下水道局は8月23日、「水はどこから来て、どこに行くか?」をテーマにした、フェリーで学ぶ水の旅を開いた。水道・下水道の仕組みや、水源から海までの水の流れを学び、水の大切さや環境を考えるイベント。小学生ら約800人が参加した。午前中は水道・下水道クイズ大会などを通じて、上下水道の仕組みを学習。午後には、実際に大型フェリーで伊勢湾を周遊、船内では江戸屋子猫さんのステージショー、利き水、水中ホールインワンゲームといった多彩な催しを楽しんだ。

  • 東京都水道局中央支所・悪質訪問販売防止でビデオ作成(9/13日本水道新聞)
      東京都水道局中央支所は、浄水器の販売など悪質業者の手口を紹介、利用者に注意と喚起を呼びかける短編ビデオ「その人は違います」を作成した。支所職員の有志でプロジェクトチームを結成、企画したもの。水道週間などの街頭イベントで放映、「人ごとと思わず十分注意」するよう促している。16、17年度に局に届けられた悪質業者勧誘件数は1120件。うち物品販売39%と水質検査29%で過半数を占め、以下給水装置関係14%、料金搾取2%が続く。局独自でチラシを配布しているものの、一向に被害が減少する気配が見られないことから、ビデオを作成することにした。
     ビデオでは、水質調査などにかこつけ、不当な代金を要求する悪質業者の手口を紹介。局では、▽依頼要請のない水質検査▽お客様宅を訪問しての料金集金(引越清算は除く)▽蛇口など器具類、浄水器の交換・販売・あっせん▽給水管などの洗浄▽銀行口座等への料金振込み依頼▽メータ交換代金や水質・漏水調査代金の請求−は実施していないことを強調、怪しい人は局に問い合わせるように呼びかけている。

  • 国交省・7月建設労働需給調査結果(9/13日本水道新聞)
      国土交通省は、7月の建設労働需給調査結果を明らかにした。それによると、主要8職種の技能労働者不足率は1.0%で、うち配管工は0.1%で前年同月比0.6ポイントのマイナス。やや不足気味で推移している。調査は、建設業法の許可を受けた企業約4000社を対象に実施。有効回答数は1917。

  • 横浜市水道局・中越沖地震で支援活動報告会(9/10日本水道新聞)
      横浜市水道局は9月3日、横浜情報文化センターで、新潟県中越沖地震の被災地(柏崎市、刈羽村)で応急給水・応急復旧活動を行った職員、水道工事事業者による支援活動報告会を開いた。日水協関東地方支部管内の39事業体60人を含め、約230人が出席した。大谷・水道局長が開会挨拶。「地震被害の実態をより多くの人に知ってもらうのは、支援活動に従事した者の責務」と、他事業体や民間業者にも出席を呼びかけた経緯を説明、「他者のこととしてではなく、自らのこととして情報を共有し、災害に備える必要がある」と述べた。続いて、市議会の牧嶋・水道交通委員会香員長が、復旧ノウハウなどの技術継承は重要と挨拶した。
     同局では7月16日の発災後、翌17日から31日まで、職員65人と水道工事事業者5社26人、車両30台を派遣、延ベ541人が支援活動に従事している。応急給水隊は3次、応急復旧隊は4次編成。その他、ボトル水「はまっ子どうし」などの物資輸送隊も派遣した。応急給水は、柏崎市で4t給水車1台で1日当たり約6回、延ベ63回給水、加圧式ポンプの能力を発揮して、特別養護老人ホームや小中学校の受水槽への給水に従事した。刈羽村では2t給水車2台で1日当たり1台約8回、延ベ156回給水、5カ所の避難場所へ給水した。応急復旧は25日まで柏崎市中央エリアを担当、延ベ17.1kmを復旧し、その後、同市北部、東部エリアの復旧活動に当たっている。
     報告会では応急復旧隊の職員、水道工事事業者、応急給水隊の職員が活動を報告。今後の教訓として、図面や事前の現地情報の不足、材料調達の苦労や呼称の違い、十分な人員や車両台数などを挙げた。業者からも日頃の準備が重要だとして、今後に生かしたいと発表があった。報告を聞いて、野田・副市長は「災害があって改めて水のありがたさがわかった。その業務に従事していることにプライドを持ってほしい。今後も市民の命を守っていけるようにしたい」と感想を述べた。

  • 静岡市企業局・中越沖地震応援活動報告会を開催(9/10日本水道新聞)
      静岡市企業局は8月30日、清水庁舎で新潟県中越沖地震応援活動報告会を開いた。応急給水、漏水調査、応急復旧の各班が活動状況を説明、応急復旧では局指定工事店協同組合、清水管工事システム協同組合も報告した。下水道の調査活動も報告された。
     河野・公営企業管理者の挨拶で開会、まず応急給水班が7月16日から20日までの活動を報告した。17日に4t給水車で柏崎市に到着、柏崎澤に停泊する海上保安庁の船舶から給水、コミュニティセンターなどの避難所へ注水した。その後、赤坂山浄水場からの給水活動に移行している。漏水調査班は22日から28日までの活動を報告した。その間、4班で活動、通水作業や漏水調査に従事している。漏水調査では、公道上の漏水の場合、操作弁など連絡メモを作成、宅内漏水は漏水通知チラシを配布するなど情報伝達に努めている。今後の課題に器材不足を挙げ、作業内容や器材備蓄を見直す必要性を指摘した。
     応急復旧班は26日から8月1日までの活動を報告した。その間の活動内容から、地質が砂質の場合は掘削時に矢板等の施工が必要なこと、ポリエチレンスリーブが未施工な管は継手部の離脱カ所からの砂等の流入で管内詰まりが発生するなど問題点を指摘。今後、資材などの調達・処分場所の分散化、交通網の寸断を想定した案内図の明確化、緊急時における復旧作業方法の簡素化、応援隊に対する情報提供と連携−を静岡市としての改善点に挙げている。

  • 石川県企業局・受水市町と合同訓練(9/10日本水道新聞)
      石川県企業局は8月23日、石川県水道用水供給事業防災訓練を実施、12受水市町と合同で情報伝達、事故対応を図上確認した。日水協石川県支部も参加している。今回の訓練結果を検証し、年内を目途に事故対応連携要綱を作成する。同局では17年度から防災訓練を実施、今年度初めて受水市町が参加した。想定は、鶴来浄水場から南北にノ分岐する手前の白山市内の送水管で漏水事故が発生、送水が停止したというもの。全受水市町約46万人が影響範囲で、事故復旧に約6日間かかるとしている。
     まず、県と受水市町問の情報伝達方法を確認。受水市町と協議し、事故復旧までの期間、利用者に断水影響が出ないよう、各市町に対応した水量を調整池(3カ所)から供給する緊急供給計画を作成した。緊急供給計画は漏水事故の規模、範囲に応じてその都度検討される。今後、事故対応連携要綱を作成することで相互連絡の体制を強化、漏水事故の早期復旧を目指すとしている。

  • 甲府市水道局・小田原市水道局と合同訓練(9/10日本水道新聞)
      甲府市水道局は9月1日、市立小学校内で実施した市総合防災訓練に参加、拠点給水訓練や施設復旧訓練を行った。甲府市管工事協同組合、相互応援協定を結んでいる小田原市水道局との合同訓練で、職員25人が参加した。総合防災訓練は44回目。同局と小田原市水道局が合同で給水車による拠点給水訓練を行い、市管工事協同組合が配水管の施設復旧訓練を実施した。その後、製造したウォーターバックを訓練に参加した市民に配布、通水後に設置した拠点給水所からの給水活動に児童らも加わった。

  • 福岡県岡垣町・自動給水機を設置して水の販売を開始(9/10日本水道新聞)
      福岡県岡垣町は、水道水源のおいしい水をPRしようと、取水井戸に自動給水機を設置、水の販売を開始した。事業体によるペットボトル作成が相次いでいるが、こうした手法は珍しい。同町は北九州市のベッドタウンとなっており、町の魅力づくりに水のおいしさが一役買っている。同町の水道は85%を自己水の井戸(12カ所)に頼っている。自動給水機は1台設置、塩素消毒せず紫外線殺菌で給水している。価格は20L 100円で、9月1日から販売を開始した。同町上下水道課では「地下水の販売が目的ではなく、自慢の水道水のPRのため。広く味わってもらい、多くの方が当町に興味を招いてほしい」としている。

  • 宅配仙台営業所・検針時に防犯安全パトロールを開始(9/10日本水道新聞)
      水道メータ検針・料金徴収の宅配仙台営業所は、検針業務での巡回時に合わせた地域の防犯安全パトロールを開始した。9月4日、仙台市太白区の同営業所で地元所轄の警察関係者立ち会いのもと、出発式を行った。検診業務では、担当者が継続的に同じ地域を巡回しているため、地域住民との接触・交流もあり、地域の特性なども十分把握している。そのため、犯罪抑止力となるとともに独居老人の所在確認や訪問販売を装った詐欺事件なども未然に防止できる。
     同社では、こうした業務の特性を活かして地域に貢献しようと、また、地域住民の要望もあり、仙台市水道局の了解を得て防犯安全パトロールを始めた。同営業所は仙台市の太白区、若林区、宮城野区の検針等を受託しており、開栓業務等も含めて常時30人以上が巡回している。防犯安全パトロールでは、検針業務時のバイクや車に「防犯安全パトロール中」のステッカーを貼り、不審者を見かけたり犯罪の現場を目撃したときには、速やかに警察に通報することになっている。
     出発式では、検針員を前に斜森・常務取締役が挨拶し、「今までの業務がそのままパトロールにつながる。犯罪者を捕まえることが目的ではなく、犯罪の寄りつかない町づくりをするため、少しだけ意識を持って地域に貢献してほしい」と協力を求めた。宮城県警察仙台南署の岩間署長が来賓として挨拶し、「6月にも管内で殺人事件があったが、地域の情報提供、捜査活動協力により72日間で犯人を逮捕できた。事件・事故のない地域社会は警察だけでは安心・安全が保てない。地域と連携し、自分たちの地域は自分たちで守るという防犯思想・意識を一緒に作ることが大切。それだけに皆さんのパトロールは心強い」と述べた。同営業所の福島彰彦氏が従業員を代表して決意を読み上げたのち、早速、検針員らはバイクに乗って担当地域に向かった。

  • 総務省・PFI導入で報告書(9/6日本水道新聞)
      総務省は8月27日、「地方公共団体が行うPFI事業における導入段階・選定段階に係る調査報告書」を公表した。初期段階である導入段階・速定段階における実施手続きと実施に当たっての留意事項を整理するとともに、初期段階における一般的な質問をQ&Aにまとめている。平成11年7月にPFI法が制定されてから8年が経過。その問、平成17年8月に法改正も行われ、取組みは全国で200件以上に達しているが、バラツキも見られ、課題を議論中の地方公共団体も多いことから、特にニーズの高い初期段階について議題を整理した。詳しくは、同省HPで。

  • 環境省・18年度末の浄化槽普及率を公表(9/6日本水道新聞)
      環境省は8月23日、平成18年度末の浄化槽の普及率を公表した。前年度末より21万人、1.9%増の1114万人。総人口に対する割合は8.8%で前年度未より0.2%の増加。

  • 横浜市水道局・菊名ウォータープラザが完成、防災訓練も実施(9/6日本水道新聞)
      "水の総合産業"を象徴する新たな施設が完成。横浜市水道局は、旧庁舎の老朽化に伴いリニューアルを進めていた菊名ウォータープラザが完成したこと心ら、9月2日、オープン式典を開いた。事業所機能のほか、民間との協働による水まわりの相談コーナーや、水の冷却効果を生かした環境重視の取組み、地域への会議室の開放など、"民間" "環境" "地域"といった新たな切り口の試みを行ってる。式典には野田・副市長はじめ関係者約90人が出席、地域と合同で実施した防災訓練やイベントに3200人が来場した。
     菊名ウォータープラザは、鉄筋コンクリート造地上4階建て。延床面積は約4100平方mで、1階から3階に港北・都筑地域サービスセンター、北部給水維持課、北部工事課が入居、4階には会議室を整備した。会議室は地域住民への貸出しも行う。1階には全国で初めて民間事業者との協働で、水まわり相談コーナー「水彩生活 菊名店」を開設。また、地域の防災拠点として、災害用給水タンク(15立方m)や災害用自家発電設備を設置している。水まわりの相談コーナー「水彩生活 菊名店」は民間事業者との協働で実施する新たな試み。協働事業者の吉田工業所はTOTOメンテナンス代行店で、水まわりに関する無料相談や関連用具の展示などを行う。商品選択のアドバイスや、工具を貸し出し実際に修理方法をアドバイスするコーナーも設置。はまっ子どうしも販売する。運営時間は平日10時〜18時。2日には水まわりのお手入れセミナーを開催、多くの市民が来場した。
     オープン式典では、野田副市長は「旧庁舎は約40年間市民に愛されてきた。この菊名ウォータープラザも市民が気軽に訪れる場になってほしい。横浜水道は従来の枠を超え、水の総合産業を目指している。今後も次世代の新たな取組みを積極的に実施したい」と述べた。その後、武内・施設部長が施設の特徴を説明、関係者によるくす玉割が行われた。閉会で大谷・水道局長は地域、市民との結びつきを強調、「今後も未来永劫安全でおいしい水を届けていく」と挨拶した。また、道志村物産展やウォーターバー、ミニコンサートなどイベントを開催。災害用給水タンクからの応急給水訓練、職員による応急復旧訓練を地域と合同で実施した。
     地球環境を重視した庁舎づくりも大きな特徴の一つ。中でも、NEDOからの受託事業で採用した「光触媒カーテンウォール散水システム」は世界初の新技術。ヒートアイランドを緩和する水道水の新しい活用法を提示している。このシステムは、窓ガラスを超親水性の酸化チタン光触媒でコーティング、効率的に散水してガラス表面を水膜で被覆し、その気化熱で室内温度を低下させるシステム。冷房空調負荷も低減、省エネとヒートアイランド対策をともに期待できるとしている。NEDOが日本独自の光触媒技術として実用化開発してきた。総面積は約130平方mで、西面は雨水を循環利用し、北面は水道水を散水、余剰水は道志川をイメージしたせせらぎ水路へ有効利用する。散水量は1.5立方m/日。NEDOによる実証実験の結果では、約2℃の室温低下を確認、冷房空調負荷を約20%低減可能だとしている。また、駐車場など車道部分(1277平方m)や遊歩道(288平方m)には打ち水舗装を採用した。アスファルトの下面に点滴パイプ、導水シートで水道水を給水、毛細管現象を利用し路面全体を湿潤状態にして、その冷却効果を狙ったシステム。大林道路が開発、アスファルト用の「打ち水ロード」、ブロック舗装の「打ち水ペーフ」がある。同社によると夏期の日中で、約20〜25℃の低減効果があるという。その他、屋上には太陽光発電設備(3kw)、3・4階には屋上緑化(延ベ262平方m)を導入。屋上緑化では自動的に水を供給するかん水システムを採用している。
     武内施設部長は「水の総合産業を新たな合い言葉にして、環境に優しい建物を目指してきた」とコンセプトを述べ、水道事業にとり環境が大きなテーマの一つであることを示した。

  • 名古屋市上下水道局・地震に備え合同訓練を実施(9/6日本水道新聞)
      名古屋市上下水道局は8月29日、名古屋市港区・中川西応急給水センターで、東海・東南海地震が発生し、特定地域に被害が集中したと想定、所管の配水事務所だけではなく他配水事務所が応援に駆けつける合同訓練を実施した。局職員や地域住民約110人が参加した。訓練は、西部・上下水道局長の挨拶、中島・西配水事務所長の訓練開始宣言で始まった。訓練では、@地下式給水栓の操作訓練A下水道直結式仮設トイレの組立訓練B各種容器による受水体験訓練C応急給水訓練D応急復旧訓練を実施、協働訓練を通じて自助や共助の意識が高まった。
     同局では、昨年度までに全ての市立小学校に地下式給水栓の整備が完了している。次の課題は震災による断水時に、市民が自ら地下式給水栓を聞けて飲料水を確保できるように働きかけていくこと、地域住民と協働で訓練を看ねていくことを挙げている。また、地下式給水栓と仮設トイレの訓練が、年間を通じて各学区で実施されていくよう、消防署や教育委員会、環境事業所、区政協力委員会、安全安心まちづくり委員会などとの連携に努めていくとしている。

  • 総務省・20年度地方債計画(案)を公表(9/3日本水道新聞)
      総務省は8月30日、20年度の地方債計画(案)を明らかにした。計画額の規模は11兆9009億円で、前年度計画額に比ベ6099億円、4.9%の減。このうち、上・下水道、交通、病院等公営企業会計等分にかかる地方債については、国庫補助事業の動向、地方公共団体の事業計画の動向等を踏まえ、対前年度比0.4%、109億円減となる2兆8470億円を計上した。内訳は水道事業が4292億円で、対前年度1.9%、82億円の減。工業用水道事業が同じく41.7%、123億円減の172億円などとなっている。公営企業借換債については、前年度計画額と同額の2000億円。

  • 東京都・多摩直下の地震発生想定で防災訓練を実施(9/3日本水道新聞)
      防災の日の9月1日、東京都は、多摩直下を震源とするM7.3の地震が発生したとの想定で総合防災訓練を実施した。震源に近く特に大きな被害が予測される昭島市、福生市、武蔵村山市、羽村市、瑞穂町と合同で実施、8都県市の広域連携訓練も兼ねている。「連携」をテーマに、地域住民、自治体、関係防災機関のほか、自衛隊や米軍など約2万2900人が参加、実践的な相互連携訓練を行った。 東京都水道局は応急給水・応急復旧訓練を実施、震災対策用の応急給水槽や耐震継手のダクタイル鉄管を模型で展示、耐震対策に対する備えを示した。
     今年の訓練は、「首都直下地震による東京の被害想定報告書」(18年5月)の被害想定に基づいている。午前7時15分頃に地震が発生して、ほぼ全域で震度6弱以上を記録、さまざまな被害の中で、水道は多摩地区24.5%、区部31.4%の断水を予測している。4市1町の訓練会場では、地域住民が主体となり個別の防災課題に応じた訓練を実施。東京港臨海部では船舶による帰宅困難者輸送、米軍横田基地、赤坂プレスセンターでは重篤者搬送などを行い、災害対応能力の向上を図った。東京都水道局は応急給水・応急復旧訓練を実施。メイン会場の昭島市会場では、昭島市水道部と共同で300mm配水管の漏水復旧を行った。また、先日の新潟県中越沖地震で復旧支援に当たった様子や、実際に動き、耐震性の高さが目で見てわかる高機能ダクタイル鉄管の模型などを展示したほか、ボトル水「東京水」を各会場合わせて約1200本を配布した。
     訓練終了後、本部長の石原・都知事が全体を講評。「先日の新潟のように間隔を置かずに地震は発生する。日々、覚悟を持って対処することが重要。何度も話しているが、自助・共助・公助のうち、一番大事なのは自助」と訓練参加者に協力を求め、「東京は日本の心臓部であり頭脳。東京を守ることが日本を守ることにつながる。力と知恵を尽くしていきたい」と述べた。

  • 日水協関東支部・管理者協議会を開く(9/3日本水道新聞)
      日水協関東地方支部は8月31日、東京・平河町の都市センターホテルで、第42回管理者協議会を開いた。茂庭・東海大教授による講演に、30都市約50人が出席した。演題は「転換期を迎えた水道事業〜継続性を確保するには今何をすべきか〜」。量的な整備は達成したものの、事故・災害時の対応策や顧客が満足する水質、渇水に対する安全度といった質的課題を依然抱えているとして、解決に向けた施策ポイントを示した。技術面では、特に膜ろ過を重点的に解説、日量30万立方mほどの中・大規模浄水場への導入拡大を示唆した。また、必要な投資の先送りは逆にトータルコストを高くする、積極的なPR・広報で信頼回復を図る必要があるなど、100年先も機能する水道であるための"攻め"の姿勢を提言した。
     冒頭、開催担当の粟冠・川崎市水道局長が、「水需要が低迷し、収入減の中、大規模更新を迎えている。直面する課題に対処するには連携強化が必要」と挨拶、また支部長都市の大谷・横浜市水道局長が「施設の耐震化や老朽対策など、必要な財源をどう確保するかが課題。維持管理の必要性に対してお客さまの理解を求める、特に給水装置への積極的な(事業者の)関与が求められている」などと述べた。

  • 横浜市水道局・CITYNET研修が終了(9/3日本水道新聞)
      横浜市水道局は、8月19日から開始した19年度シティネット連携受入れ事業が9月1日で終了することから、8月31日、局長室で修了証授与式を行った。スリランカ(カンディ市水道部)、ベトナム(サイゴン水道公社)、インドネシア(メダン水道公社)の研修生3人に、大谷・水道局長から、道志水源林の間伐材で作成した修了証が手渡された。
     研修期間は2週間。施設や布設替工事の視察、講義を通じて、水需要から水運用計画、配水量分析、漏水修理やその管理、配水管路や給水装置の維持管理、給配水図面の管理などを学び、最終的にアクションプランの作成まで行った。授与式では研修生がそれぞれ挨拶。「横浜水道は世界でも最も進んでいる水道の一つ」「最新の機器実演を通じ、多くの知識が習得できた」「確実に将来の課題解決につながる内容」「自国の問題解決に生かしたい」など、研修プログラム全ての事項が重要だったと、成果を振り返った。

  • 大阪市水道局・技術談話会を開催(9/3日本水道新聞)
      大阪市水道局は8月23日、柴島浄水場総合管理棟(大会議室)で、第188回技術談話会(総合管理棟施設見学および研究発表)を開いた。開催にあたり、近藤・水道事業管理者は、出席した約50人の職員を前に「昭和25年に発足した同会も今年で188回を迎えた。水道事業を取り巻く環境は厳しい状況にある。このような時期であるからこそ、求められる役割、期待も大きくなっている」と挨拶した。続いて、災害時などにすばやく対応できるように設備された応急給水用資材格納施設や応急復旧用資材格納施設など、総合管理棟の概要や施設の役割について学び、最新の施設を見て回った。研究発表では、原・柴島浄水場担当係長(技術調査)が「大阪市における浄水技術の研究調査」、村田・柴島浄水場副場長が「地震発生直後の配水システムへの影響」についてそれぞれ発表した。

  • ジェネッツ・愛知県蒲郡市と応援協定を締結(9/3日本水道新聞)
      ジェネッツは、愛知県蒲郡市と「水道施設の災害時に伴う応援協定」ならびに「渇水時の節水対策に伴う応援協定」を締結した。同社は、1月から窓口受付、検針、未集金整理、中止精算、給水停止補助業務を受託しているが、受託開始に伴い、災害等非常時の体制について、被災者からの電話受付といった支援の提案をしていた。
     5月に入り、同市からこの提案を協定として明文化したいと申し出があり、同社がこれを快諾。これにより両者間で「水道施設の災害時に伴う応援協定」を締結すると同時に、愛知県東部の東三河地域は渇水被害に見舞われるケースが多いことなどから「渇水時の節水対策に伴う応援協定」もあわせて締結、非常時の災害対策を強化している。「水道施設の災害時に伴う応援協定」では、水道施設の災害時には速やかに給水能力を回復するため、同市の要請にもとづき広報、電話対応、応急給水の応援などを行う。また、「渇水時の節水対策に伴う応援協定」では、渇水時の節水対策として節水広報活動、使用者への節水協力依頼などを行う。こういった協定の締結は同社にとって初めての試み。同社は、「この2つの協定を締結することで、蒲郡市水道事業の災害時、渇水時の供給等業務に貢献し、現行の受託業務の遂行と合わせ、市民の皆さまへのサービスの向上に寄与していきたい」としている。

  • 神奈川県あり方懇・広域的な経営調整機関の設置へ(8/30日本水道新聞)
      神奈川県の「今後の水道事業のあり方を考える懇話会」は8月23日、12回目の会合を開き、座長試案として提出されたとりまとめ骨子を巡り意見交換した。5事業者(神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市、神奈川県内広域水道企業団)へのヒアリングから得た現状分析、懇話会での議論を踏まえ、座長試案は8項目で整理。その中で、5事業者で共通の経営問題を調整する広域的な経営調整機関を設置、共同で水道施設全体の長期的な整備計画を策定することなどが盛り込まれている。各委員から表現の修正など意見が出されたが、基本的な方向性としておおむね了承された。今後、骨子を基に報告書を作成、10月中旬に開催予定の3首長懇談会(神奈川県、横浜市、川崎市)に提出するとしている。
     座長試案は、@水道需要の展望A水源環境の保全・再生B水質事故等への対応強化C地震対策等の強化D基幹的水道技術者の確保E経営効率化の推進F広域的な経営調整機関の設置Gフォローアップーの8項目で構成。@〜Eは現状分析から得た経営アドバイス的な内容となっている。広域的な経営調整機関の設置は、今回初めて明らかにされたもの。神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市の4事業者と、4事業者が共同で設立した神奈川県内広域水道企業団の経営を総合的に調整する機関がないこと、各事業者は個別の中期的計画はあるが、県全体の水需給を総合的に勘案した計画がないことを指摘。5事業者が共同で「神奈川県内水道事業検討委員会(仮称)」を設置し、恒常的な場で共通する経営問題を調整する必要があるとしている。
     この委員会は、県全体の視点から、30年程度の長期的計画として、水道施設の全体的整備計画など経営計画を策定するのが主な目的。試案では、県全体の取水・浄水事業と配水・給水事業のあり方、浄水場等の施設面の共通化・広域化、企業団の経営形態のあり方も含めて検討する必要があるとしている。委員会は民間の有識者と5事業者の代表で構成、委員長は民間人が務める。4事業者以外の県内14水道事業者との調整も行う。
     その他の項目では、水質事故等への対応として、すでに「相模川・酒匂川水質協議会」による広域的な対応が取られているものの、より迅速、的確な対応をとるため「神奈川県内水質管理センター(仮称)」を設置、恒常的な組織で水質に関する情報収集・対応体制を整える必要があるとしている。また、基幹的水道技循者を確保するため、技術分野における民間委託の推進とともに、県全体の広域的な観点での配慮も挙げている。今後、最終報告書づくりを進めるとともに、4首長に松原座長が検討経緯を説明するとしている。

  • 東京都水道局・電力需給逼迫の対応で最大9200kW削減(8/30日本水道新聞)
      新潟県中越沖地震により東京電力の柏崎刈羽原子力発電所が停止、首都圏で夏期の電力需給の逼迫が懸念される中、東京都は7月20日に「東京都省エネ・節電緊急対策本部」を設置、全庁を挙げた取組みを進めている。その中で、同水道局ではすでに実施中のピーク時間調整に加え、20日から緊急時調整契約を締結、「お客さまへの給水サービスを低下させない」ことを前提に、最大約9200kWの削減体制を撃見た。
     ピーク時間調整は7月1日から実施、平日13時から16時の間、契約電力の10%以上または500kW以上の使用電力を抑制する。契約事業所は三郷、朝霞浄水場など10施設で、9月30日まで約8000kWを調整する。また、15年度から実施してきたピーク時間調整のほか、東京電力と緊急時調整契約も締結。20日から20年3月末までの間で同社からの依顧に基づき、契約電力の10%または500kW以上の使用電力を計5回抑制する。契約事業所は3施設で約1200kWを調整する。同局は都内使用電力量の約1%に及ぶ大量の電力を使用している。使用電力の制限は水運用のリスク増など事業運営への影響は大きいが、電力供給不足による社会的混乱を回避するため対応することにした。水配調整やNaS電池を活用することで、安定給水は確保していく。

  • 三重県企業庁・長期経営ビジョンを公表(8/30日本水道新聞)
      三重県企業庁は、19年度から10カ年を計画期間とする『三重県企業庁長期経営ビジョン(案)』を公表した。最終案づくりの参考としてパブリックコメントを募集、10月には策定予定。同ビジョンは、経営形態など知事が示した「企業庁のあり方に関する基本的方向」を具体化、水道用水供給事業、工業用水道事業、電気事業(水力発電、RDF焼却・発電)の経営改善を進め、県の総合計画を着実に実施するもの。今後10年間の事業運営の理念と道筋を示している。
     同案では、「次世代につながる生活基盤の維持向上を図り、将来的にも持続可能な水と電気の『安全・安定』供給を実現することにより、県民のくらしの安全・安心を確保し、地域の経済・産業の発展に寄与します」を使命として、3つの経営理念、6つの経営方針を掲げている。特に、計画的な施設改良、市町・民間・ユーザーとの連携、技術継承とともに企画立案能力など総合的能力の育成による新たなステージでの技術力向上、基本的方向の具体化を通じた抜本的な経営改善−が重点事項。また、事業展開を支える経営基盤の強化として、組織運営方針、財務運営方針、環境配慮・地域貢献活動も整理している。
     水道用水供給、工業用水道では、今後10カ年が計画期間の『企業庁施設改良計画』に基づき、老朽劣化対策や耐震化を実施。特に、工水で残存する耐震性の低い管路を集中的に更新する。用水供給の水質管理は同庁の水質管理情報センターを中心に、市町と連携して共同検査や人事交流などを強化、工水では施設改良計画の検討などをユーザーとの協働で進めていく。また、「水源から家庭の蛇口」まで一体となった水質管理の強化と効率的経営が行えるよう、1市供給となる伊賀市、志摩市に用水供給を譲渡、市水道事業への一元化を推進する。いずれも財政面や技術面を配慮、住民サービスが低下しないよう市と十分協議していく。一元化の目標時期は、伊賀市が21年度、志摩市が22年度。一方、浄水場等の技術管理業務の包括委託を段階的に導入していく。工水は21年度から全て、従来の運転監視に軽微な点検・保守などを含め包括的に委託。その上で、用水供給は24年度から全て、浄水場における水質管理などを含め包括委託を導入する。両事業とも「安全・安定給水の障害発生件数」0件を数値目標に掲げている。

  • 長崎市上下水道局・上下水道事業マスタープランを公表(8/30日本水道新聞)
      長崎市上下水道局は、19年度から10カ年の事業指針となる『長崎市上下水道事業マスタープラン(素案)』を公表、8月27日までパブリックコメントを募集した。同プランは長崎市第三次総合計画に基づき策定、素案では上下水道事業のあるべき姿を「市民とともに創る安らぎと潤いのある環境都市・長崎」としている。
     上下水道事業とも現状分析を基に基本方針、各種施策を定め、うち水道の基本方針として@安定した水の供給A安全・安心な水の供給B市民サービスの充実C事業経営の健全化D環境にやさしい水道育を掲げ、15項目にわたる諸施策を推進するとしている。それによると、常時安定した水資源を確保するため、水道専用ダムの多目的化、代替水源のダム新設に伴う上水道統合整備事業を22年度までに完了、同市など2市2町が構成団体の長崎県南部広域水道企業団からの受水を目指していく。手熊浄水場や小ケ倉浄水場の設備や配水管など老朽施設の更新も着実に実施。また、旧7町の合併地区の施設を26年度までに統廃合する。
     水質面では、水源に毒物監視装置や油分臭気センサーなどを設置、浄水や給配水の水質管理を強化、水道GLPの認定取得を目指す。また、直結増圧式など直結給水を拡大、安全でおいしい水を供給していく。市民サービスでは、インターネット届出やクレジットカード決済を検討、20年度頃までに窓口のワンストップサービスを目指す。事業経営では組織・定員管理等を適正化、料金収納や合併地区の施設の維持管理業務など民間委託を拡大、現状評価に水道事業ガイドラインも活用していく。同プランでは財政計画も策定、現行水準の料金を維持するとともに、可能な限り企業債残高を縮減する方針に基づいている。

  • 東京都水道局・南アの水、森林大臣が視察(8/30日本水道新聞)
      南アフリカ共和国のヘンドリックス水・森林大臣が8月21、22日の2日間、東京都水道局の金町浄水場、研修・開発センターを視察した。7月末に来訪した同国のムポトゥロ衛生局長が両施設に感動、その技術・ノウハウを自国に生かせないかと実現したもの。大臣、衛生局長、大使館公使ら12人に尾崎・技監らが同行、猛暑の中、精力的に施設内を見て回った。
     金町浄水場では、北澤・金町浄水管理事務所長らが一行を出迎え、施設概要を説明。管理梗屋上から施設を一望、太陽光パネルやオゾン発生器などを見学した。研修・開発センターでは、吉田所長が一行を出迎えて設立経緯を訳明。電気実習室など屋内研修施設、大口配管や漏水防止研修などを行う実技フィールドを見学、同局の研修開発品も注目を集めた。両施設とも見学後に熱心な質疑応答が行われた。ヘンドリックス大臣は「知識を共有することができたのは大変有意義。今後、研修生の受入れや専門家派遣を検討してはしい」と述べた。尾崎技監は「東京水道では国際交流に力を入れている。技術的なノウハウを積極的に海外に発信していきたい」と応えた。

  • INAX・地球温暖化の意識調査の結果公表(8/30日本水道新聞)
      INAXは、「地球温暖化に関する意識と事態調査」の結果を明らかにした。調査結果によると、9割以上(91.4%)が「地球温暖化に関心がある」と回答し、そのうち過半数の50.5%が「大いに関心がある」と回答(多少感じる=41.6%)するなど、地球温暖化問題に対する関心の高さが浮き彫りとなった。また、93.5%が「エネルギーを消費するとCO2を排出する」と認識し、エネルギー消費量とCO2排出量の相関関係に対する理解も進んでいることがわかった。
    「地球温暖化が進むと、地球規模ではどのような変化が起きると思いますか?」との設問(複数回答)には、82.4%が「異常気象の多発」をあげトップに。続いて、「海面水位の上昇」が72.8%、「生態系の変化」が51.9%、「砂漠化」が32.7%と上位を占める一方で、「雨不足」は9.7%にとどまった。「地球温暖化防止のために家庭でできる有効な手段」の問い(複数回答)に対しては、トップが「節電」で76.3%。以下、「ゴミを減らす」が64.3%、「自動車の利用を控える」が55.6%、「緑を増やす」が45.3%と回答がある一方で、「節水」は28.5%、「打ち水」は6.0%だった。「水を@作るA運ぶB使うC浄化する−の各プロセスについて、エネルギーを消費すると思うか」の問いに対しては、「作る(浄水処理)」が74.6%、「運ぶ(導・送・配・給水)」が79.5%、「使う」が71.7%、「浄化する(下水処理)」が88.3%と、全ての設問で7割以上の人がエネルギーを消費すると思うと回答。とくに水の浄化プロセスでエネルギーを消費していると回答した人の割合が高かった。
     今回の調査結果を総括した東大学生産技術研の沖教授は、「かつて、水道使用量は生活の豊かさを反映するとも言われ、昭和30年代には1人・1日あたり約170Lだった使用量が、1990年ごろには約320Lと、およそ2倍にまで伸びた。しかしながら近年、横ばい・減少傾向が続いており、これは景気動向だけが理由でなく、気候変動などの地球環境問題への意識の高まりが、モノやエネルギーの節約といった具体的な行動として現われているものと考えられる」と、水道水の使い方に対する使用者の意識の高まりを指摘している。
     その一方で、「今回のINAXの調査結果でも、市民の温暖化対策のための行動が具体的で、照明をこまめに消すといった節電、残り湯を洗濯に使ったりといった節水を心がけている人が多い。中には、トイレの水を2〜3回分まとめて流すようにしている人までいることに驚くが、そこまでして節水する人々は少数で、全体の3%程度に過ぎない」とし、節水型大便器のような使用者が意識せずに節水を行う機器の効果が大きいとしている。調査は、全国の20〜60代のウェブモニター1550人(男性・女性775人ずつ)を対象に、6月8〜10日の3日間実施。調査機関はマクロミル。

  • 国土交通省他2省・18年度末汚水処理人口普及状況を発表(8/27日本水道新聞)
      国土交通省、環境省、農林水産省は8月23日、平成18年度末の汚水処理人口普及状況を発表した。全国の汚水処理施設の処理人口は、平成17年度末から186万人増加し、1億468万人となった。総人口に対する割合で見た汚水処理人口普及率は1.5ポイントアップし82.4%となった。各処理施設別に見ると、下水道によるものが8961万人、農業集落排水施設等によるものが361万人、浄化槽によるものが1114万人、コミュニティ・プラントによるものが32万人となっている。大都市と中小市町村で大きな格差があり、人口100万人以上では99.1%だが、5万人未満の市町村では65.5%に止まっている。

  • 日水協岡山県支部・13事業体が参加して相互応援訓練実施(8/27日本水道新聞)
      日水協岡山県支部は8月23日、災害時を想定した相互応援参集訓練を、県内中央に位置する吉備中央町で行った。訓練は近隣都市3000戸が断水したという想定の下、13事業体から40人が参加、2tならびに4t給水車9台が給水拠点となったロマン高原かよう総合会館駐車場を目指して参集した。また、地元豊野保育園の園児ら40人が参加して、水道水の入ったポリタンクを台車に乗せて運ぶ体験をした。県支部では、16年から「日本水道協会岡山県支部相互応援対策要綱」に基づいて情報伝達訓練を行っていたが、実際の給水を想定した訓練は今回が初めて。
     事務局を務めた岡山市水道局では、給水拠点に各水道事業体が実際に到着する時間やルート、給水車への給水手順、水質確認、給水車の運転技能、現場における給水作業などについて今後改善すべき点などを確認した。訓練を終えて挨拶に立った重森・吉備中央町長の挨拶に続き、県支部長の代理として出席した酒井・岡山市水道事業管理者は「阪神・淡路大震災では、28事業体600人の職員を58日間にわたり派遣した。鳥取県西部地震でも給水車や職員を派遣、また平成10年には建部町、16年には奈義町はじめ数町へ派遣している。今回、技術の継承ということからも参集訓練を実施した。町民・市民から信頼していただけるよう県下の水道事業体が一致協力してライフラインを守っていきたい」と述べた。
     訓練終了後には反省会が開かれ、参加した職員からは「今まで、防災の日に参加する取組みはあった。しかし実際に参集する訓練はなく、大変有意義」「給水車を保有しているが使用したことがなかった」「給水車を実際に走らす経験も必要」「園児や父兄にも喜んでいただいた」「今後も訓練を実施して欲しい」などの声があり、現場に対応した実地訓練の必要性が改めて浮き彫りになった。今回参加したのは次の13事業体。▽岡山市▽倉敷市▽津山市▽玉野市▽新見市▽備前市▽岡山県南部水道企業団▽笠岡市▽総社市▽瀬戸内市▽高梁市▽井原市▽吉備中央町

  • 簡水協・中越沖地震で緊急要望(8/23日本水道新聞)
      全国簡易水道協議会は8月17日、新潟県中越沖地震で甚大な被害を受けた被災市町村に対し、水道施設の災害復旧事業を激甚災害法の対象にするなどの緊急要望を、厚生労働省、総務省、財務省に行った。今回の地震により、新潟県中越地震からわずか3年で再度被災した市町村にとって、莫大な費用が見込まれる災害復旧事業は地域基盤を揺るがす大きな財政圧迫要因となっている。同協議会は、水道施設の災害復旧事業を激甚災害法の対象化すること、その早期採択と予算確保、新潟県中越地震並みの財政支援等を要望。また、記録的な集中豪雨や大型台風の上陸で大規模な災害が頻発していることから、地方交付税、地方債等による地方負担に対する財政措置を求めている。堀会長(北海道佐呂間町長)と、新潟県水道協会の井口副会長(南魚召市長)が精力的に各省を回り、簡易水道が置かれている窮状を訴えた。

  • 大阪市水道局・震災時の救命ライフラインで病院と協定締結(8/23日本水道新聞)
      大阪市水道局は8月6日、震災時の医療活動に必要な水の確保を目的とした「救命ライフラインシステムモデル事業」について、神戸大学、大阪市立総合医療センター(都島区)、大阪市立大学医学部付属病院(阿倍野区)と基本協定を結んだ。このモデル事業は、高田・神戸大院教授との共同研究で、震災時の病院での水使用量に不足が生じるリスクを分析し、そのハード、ソフト両面での対策を検討実施するもの。同局は2医療機関の協力のもと、調査研究を実施、大規模病院が抱える震災リスクを評価する手法を確立し、災害時に有効な対策を提案するための手法の確立を目指す。事業の概要は次の通り。
     @病院での水利用に関連する施設・設備の耐震診断の実施A病院での水利用の用途、使用量の把握、震災時に患者が必要とする水量の推定B震災時に病院に対し供給可能な水量の推定、確保可能水量の評価−など。これら調査検討を踏まえ、配水管の取替えや病院内の水利用関連施設・設備の耐震補強、病院と水道局の情報連絡体制の強化、震災時の応急給水協定の締結−などの対策を講じていく。 同局では「同事業の成果をもとに、今後、水道局と病院が連携して『救命ライフラインシステム』の構築を図ることで、病院の防災力の向上と水道局の応急給水体制の充実に努めていきたい」などとしている。【救命ライフラインシステム】高田教授が提唱している、人命確保の観点から見た各種ライフラインの複合システム。

  • 北九州市水道局、JICA・カンボジアの水道人材育成でキックオフ(8/23日本水道新聞)
      北九州市水道局とJICA(国際協力機構)が今年5月スタートさせた「カンボジア国水道事業人材育成プロジェクト・フェーズU」に伴い、7月24日、同プロジェクト共同管理委員会のキックオフセミナーが現地で開かれた。平成15年度から3年間実施したフェーズTに続き、4年間にわたり地方8都市に北九州市局職員を派遣し、OJTで水道施設の運転、維持管理を人材育成するもの。総予算は4億6000万円で、水道分野の技術協力としては最大規模になる。水道ビジョン施策「国際」の具体化として成果が注目される。
     フェーズUでは、日本の無償資金協力で整備されたシェムリアップ水道に、世界銀行、アジア開発銀行の支援で整備された7つの水道を加え、8つの地方水道を対象にしている。民間の専門家を公募するほか、現地専門家(フェーズTで人材育成を実施したプノンペン水道公社の職員)も登用するのも、従来の水道案件プロジュクトにはない特徴になる。同局がプロジェクトリーダーを務めるのは今回が初。今回対象となる地方8都市は、▽シェムリアップ市▽シハヌークビル市▽バッタンバン市▽コンポンチャーム市▽コンポントム市▽プルサット市▽カンポット市▽ソバイリエン市(総計面給水人口は約66万人)。
     プロジェクトでは、@配水管理能力の向上A浄水場の適正な運転・維持管理能力の向上B水質管理能力の向上−が主な目的。指導内容は、▽水質試験▽浄水技術▽電気・機械設備の維持管理▽配水施設の維持管理−の4科目で、科目、期間毎に専門家を派遣する。専門家数は137人/月を予定している。日本への研修生の受入れや研修用機材の供与なども行うほか、日本の民間企業との連携も図る。同局ではカンボジアに対し、平成11年度のプノンペン市(人口120万人、給水人口94万人)への初派遣以来、フェーズT終了まで、延ベ13人の専門家を派遣し、技術支援に当たってきた。フェーズTでは、@無収水量の削減A安定給水の実現B適正な浄水場運転C水道水質の向上(横浜市水道局)D電気・機械設備の適正な維持管理〜を目標に、延ベ20人の専門家を派遣し、同市職員への研修を実施。大幅な事業の改善を見ている。
     同局はこれまで、カンボジア以外で、インドネシア(平成3年度〜)、エジプト(同9年度〜)、ベトナム(同11年度〜)のプロジェクトに参加している。24日のセミナーには現地関係者ら約50人が参加。席上、現地からメン・サクィエラカンボジア国鉱工業エネルギー省水道部長らが登壇し、今後のプロジェクトのすすめ方やこれまでの支援の成果などについて説明した。同局からは、森・北九州市水道局長が「施設の保守体制をどのように構築すべきかといった根本的な課題まで立ち返らなければ、プロジェクトの成功は望めない」などと人材育成の重要性を強調した。翌25日には、森局長はスイ・セム鉱工業エネルギー大臣と会談。大臣は、同局のプノンペン市への技術協力を高く評価した上で、引き続きフェーズUでの継続的、組織的な技術協力を要請した。

  • 徳島県・「水道応急対策行動計画」を策定(8/23日本水道新聞)
      徳島県は、県地域防災計画に基づき、震度4以上の地震時の応急給水、応急復旧について、市町村と連携のもと、県(生活衛生課、保健所)がとるべき具体的な行動を示した「水道応急対策行動計画」を策定している。生活衛生課は、県災害対策本部が設置にかかわらず、保健所と連携し、▽水道の被害状況の把握▽保健所、関係団体、他都道府県、国などとの連絡調整、支援要請▽応急給水、応急復旧活動の状況把握、調整▽広報、報道機関への情報提供−などの事務を行う。  保健所では主に、▽管内の水道被害状況の把握▽生活衛生課、県他部局との連絡調整▽管内の市町村、関係団体などとの連絡調整、指導▽応急給水、応急復旧活動の状況把握、調整、指導▽飲料水に係る衛生指導−などの事務を行う。被害状況の情報収集、市町村の支援要請は、保健所が管轄し、所定の書式でFAXで報告を受ける。支援受入れは、生活衛生課の管轄で、被災市町村など関係機関との調整に当たる。支援費用負担は、職員の人件費などを除き、被災市町村が負担する。応急給水活動については、避難所などの重要施設での給水を確保することや、1日1人最低3Lを確保し、被災後4週間を目途に被災前の水準に回復させることなどが盛り込まれている。

  • 大阪府、大阪市・CMで水道水をPR(8/23日本水道新聞)
      大阪府と大阪市は7月21日から、大阪の水道水のPRを目的にしたテレビCMをテレビ大阪で放送している。8月31日まで計81回放送する予定。CMには、2人の「大阪のおばちやん」が登場。公園の水道水を飲むと意外においしいことに気づき、水道水を入れた水筒を肩から提げて、2人でスキッフ⊃する内容になっている。

  • 岡山市水道局・17年度環境会計決算を発表(8/23日本水道新聞)
      岡山市水道局は、このたび平成17年度環境会計決算を発表した。同年度は送水ポンプの取替え、発生土などリサイクル、漏水防止事業、低公害車の導入などを実施。電力量で156万kWh、CO2で859tを削減した。経済効果には約1億7953万円を計上している。

  • アジア・太平洋水サミット運営委・準備状況を確認(8/20日本水道新聞)
      第1回アジア・太平洋水サミットの運営委員会は8月6日、都内のホテルで第2回会合を開き、別府市での開催に向けて準備状況を確認するとともに運営委員からの意見を集めた。12月3日の開会式で「アジア・太平洋水フォーラムポリシーブリーフ2007」をメッセージとして発信するとともに、サミットの成果を、@別府メッセージA議長総括B第1回アジア・太平洋水サミット提言書に集約。アジア・太平洋地域のリーダーに、水問題の解決を国内政策の優先課題に掲げるよう強くアピールするとともに、2008年北海道洞爺湖サミットや2009年のイスタンブール第5回世界水フォーラムヘインプットしていく方針を改めて確認した。
     サミットの全体テーマは「水の安全保障・リーダーシップと責任」。@水インフラと人材育成A水関連災害管理B発展と生態系のための水−の3つを優先テーマに今後の具体的展開を探る。すでに49カ国の首脳に招待状を送付するなど着々と準備が進んでいる。この日の運営委員会では、3つの優先テーマに関する政治的メッセージとなるポリシーブリーフ2007の第1次案がエルナ・ウィットラーアジア・太平洋水フォーラム執行審議会副議長から報告された。10月下旬にクアラルンプールで開かれる作業部会で第2次案をまとめ、サミット直前の第3回運営委員会で最終版にまとめる。
     ブリーフの柱は3つの優先課題にわたる23本。このうち、水インフラと人材育成では、@水問題は解決可能であることA水と衛生を、国内のみならずアジア・太平洋地域および国際的レベルで最重要課題とすることB主要な課題は、技術的問題、つまり水分野発展のハードウェアではなく、ソフトの問題であるC国連のミレニアム開発目標のターゲットを達成するために、水資源分野への投資の増額が必要で、これは可能性の問題ではなく、意思の問題である−が柱に挙げられている。@について、ハン・スンス韓国水フォーラム会長から、水問題は「解決可能」ではなく「管理可能」ではないかなど、さまざまな意見が出された。Aでは、「関係する意思決定者や政治指導者たちが、確固たる意思をもって継続的に関与することが必要である。水と衛生が最重要事項と捉えるべき時である」などの文言が盛り込まれている。エルナ副議長が、各運営委員の意見の反映を約束。森委員長が「力強いご指摘が数々あった」と述べ、意見交換を終えた。
     現段階で提案のあったパネル、セッションの内容も明らかにされた。以下の12テーマが提案されている。▽アジア・太平洋地域における水の安全保障確保のためのリーダーシップと人材育成▽水関連災害管理▽発展と生態系のための水▽地域の実施能力向上▽投資効果のモニタリング▽2008年国際衛生年に向けて▽アジア太平洋地域の水・企業のリスクと機会▽アラル海流域における水の安全保障確保のための約束▽水と気候に関する太平洋地域間対話▽すべての人のための水・自治体間連携▽世界水アセスメント計画

  • 秋田市、周辺5市町村・ハードの広域化断念(8/20日本水道新聞)
      秋田市と周辺5市町村(潟上市、井川町、五城目町、八郎潟町、大潟村)で構成する広域水道整備協議会は8月9日、秋田市内で19年度総会を開き、秋田市の水源から5市町村へ供給する施設一体型の水道広域化は困難とする方針を決めた。国庫補助等の財源確保が見込めず、それぞれ単独経営の場合と比較するとコスト高となるため。秋田市は水源の余裕分を有効活用でき、5市町村は水源や水質の課題を解決できるとして、広域化が切望されていたが、最終的に財源確保が大きな壁となった格好だ。
     同協議会は平成2年に設立し、広域化に向けた具体的な調査を開始。平成の市町村合併や各市町村の事業構想、漸減傾向の水需要動向を踏まえ、17年度から施設整備計画を再度見直し、当初360億円の新規施設整備事業費を277億円に縮減させ、広域水道の実現を模索していた。計画は、秋田市の仁井田浄水場から浄水約1万5000立方m/日を、約65kmに及ぶ管路で送水するもの。水需要の低迷で生じた同市水源の余裕分を活用して、アオコの大量発生など水源水質の悪化や水量の確保に悩む5市町村の課題を解消。中長期的には経営基盤、技術力ともより強固な事業体が水供給を担うことで、将来にわたる安全で安定した給水が見込まれる。
     広域水道を断念する理由となったのは財源問題。当初、総事業費277億円のうち、企業債等のほかに、1/3は国庫補助、県費補助等の新規財源を見込んでいた。しかし、昨年8月、厚生労働省から「秋田市が関わる施設の建設事業費に広域化の国庫補助はあたらない」との回答があり、その場合、5市町村に送水するための建設事業費125億円を除いた、秋田市が関わる建設事業費152億円は企業債等で全額負担しなければならなくなった。そのうち、100億円は秋田市が単独で経営した場合も整備が必要な事業費だが、残る52億円は広域化に関わるもので秋田市が負担することは秋田市民の理解が得られず、また建設負担金として5市町村で頭割りした場合にも大きな負担となる。新規財源が見込めない現状では困難として、県を中心に方針転換を検討する必要があるとしている。同協議会は当面継続して、施設の維持管理などソフト面で広域化を模索する場にする方針。

  • 大阪市水道局、大阪大学・ヒートアイランド対策で水道水をミスト散布(8/20日本水道新聞)
      居住空間を対象とした水道水ミスト散布によるフィールド実験が、大阪市営住宅で8月9日から始まった。この研究は大阪市水道局と大阪大学との共同研究による「水道水を活用したヒートアイランド対策調査研究」。今年で3年目を迎えた研究では、生活環境に密接な居住空間を対象にデータを回収するだめ、水道使用者によるミスト散布実用化に向けた研究成果も注目される。
     今回の市営住宅における水道水ミスト散布によるフィールド実験では、都市整備局から提供を受けた大阪市営茨田横堤北住宅3号棟を対象に、住宅のベランダや屋上、建屋壁面、空調室外機周辺等でミストを定期的に散布し、屋上、壁面の温度変化や各室間の温度を測定。室内環境改善効果や空調室外機などの使用エネルギー削減効果について具体的なデータを回収していく。実験開始に当たり、同局の速水工務部長は「今年度は新たに住宅分野でヒートアイランドの緩和に取り組み、費用対効果についても研究を行う」と説明。また、共同研究者の立場から水野・大阪大名誉教授は「従来は、建物の中だけ冷やしてきたが、外も冷やさなければならない時代になった。水を用いるのは非常に理に叶っている。水道水も一翼を担うべき。ミストは水を大量に使うことなく、物を濡らすこともない」と実証実験の意義を述べた。
     晴天に恵まれた実験初日は、ミスト散布の建屋壁面が30℃であったのに対して、無散布では37℃と差異が明らかになった。また、屋上散布による比較では、散布カ所が35℃、無散布カ所は60℃と表面温度に著しい差が出た。また、屋上階下の部屋との比較では、散布階下では34.8℃、無散布階下では35.6℃と僅かながらも差異がみられた。実験は10月31日まで行われ、科学的なデータが回収される。研究成果は、都市環境の改善に効果的な取組みとして、実用化につなげていく方針。
     現在、同局では18年8月から9月にかけて城東配水場で実施した公共空間を想定したミスト散布の実証実験の結果を受けて、「大阪市水道局ヒートアイランド対策モデル事業(大阪市ミスト作戦2007)」として、水道水のミスト散布を市内の商店街や集客施設、イベント会場などを対象に実施。残暑の続く9月中旬まで行っている。具体的には、ヒートアイランド対策モデル事業(大阪市ミスト作戦2007)として、今月25日から開催される世界陸上2007大阪大会をはじめ、水道フェスティバル、JR西日本ユニバーサルシティ駅、天六商店街、心斎橋商店街などでミスト散布を実施、すでに実施されているところでは一時の避暑地として市民から好評を得ている。

  • 東京都水道局・中越沖地震の支援報告会を開く(8/20日本水道新聞)
      東京都水道局は8月17日、都庁第二庁舎で、新潟県中越沖地震で被災した柏崎市、刈羽村へ応急復旧支援に派遣された職員による活動報告会を開いた。同局では7月18日から31日まで延ベ581人の職員等を派遣している。報告会には東岡・水道局長をはじめ、幹部職員、派遣職員らが出席した。同局では7月16日の地震後、翌17日に東岡局長を本部長とする支援対策本部を設置、柏崎市、刈羽村の水道施設の応急復旧支援で職員、工事業者を派遣した。職員派遣では労組の協力を得て、支所現業職員も現地に向かっている。復旧調査隊の内訳は第1次〔18〜21日〕6人、第2次〔19〜26日〕20人、第3次〔同〕6人(業者のみ)、第4次〔20〜27日〕6人(うち1名は1次から)、第5次〔21〜27日〕10人、第6次〔23〜31日〕20人、第7次〔25〜31日〕8人。車両は乗貨車10台、トラック等作業車19台。報告会では、第4次復旧調査隊隊長の山口・東部第一支所配水課長、第2次復旧調査隊隊長の石井・給水部配水施設工事連絡調整担当課長が刈羽村、柏崎市での活動報告を行った。
     刈羽村への支援は同局のみで、25日に活動を終えた。20日に導送水管を修理して西浦浄水場、刈羽第2水源浄水場の配水池まで充水、21日から村南部の配水管の修理、充水作業に従事している。同村油田地区で被害はなく地域差が認められたり、77カ所の漏水修理件数(現時点)は先の新潟県中越地震の約5倍にもなった。配水管の被害状況など実物を交えて説明した。
     柏崎市では市内を8エリアに分け、うち中央エリア、追加支援要請があった東部2、北部エリアを、日水協関東地方支部の同局、横浜市水道局、さいたま市水道局などが担当。中央エリアは29日、東部2、北部エリアは31日に支援活動を終えた。中央エリアでは700mmの応急復旧後、市街地に集中した配水小管の漏水修理に追われた。特にテレビ等で注目されたリケン柏崎工場への通水が大きな作業目標になったという。同工場へは28日に安定供給が可能になっている。耐震管約120kmの被害は皆無など状況説明も行われた。

  • 北千葉広域水道(企)・温暖化対策計画の18年度実施状況を報告(8/20日本水道新聞)
      北千葉広域水道企業団は、18年度から4カ年を計画期間とする『地球温暖化対策実行計画』の18年度実施状況を報告した。同計画では、目標年度(21年度)の温室効果ガス排出量を16年度水準以下にするとしている。初年度はCO2換算総排出量で16年度比で39%の減となり、良好な結果を得た。計画の対象範囲は、外部委託を除いた企業団の全事務・事業で、対象施設は松戸庁舎・取水場・流山庁舎(浄水場)、中継ポンプ場。18年度はCO2換算排出量で約1368万kg、16年度比で875万kgの減となった。排出量の99%を占める電気使用量で比較すると、約3677万kwhで16年度比で8.5%の減となり、省エネ対策の成果としている。

  • 横浜市水道局・研修ビデオを日本水道新聞社から販売(8/20日本水道新聞)
      横浜市水道局が作成した、事業体職員や検針業務などの委託先向けの研修ビデオ「私は間違えない」を、本社にて発売する。同局の有志職員が脚本から制作に至るまで全て実施したもの。個人情報の取扱いが多い料金収納業務の特殊性を重視、誤投函やメータ検針時に陥りやすいミスを交えながら、ミスの発生原因、その対策をストーリー仕立てで紹介している。VHS版が1本2700円(税込)、DVD版が3500円(同)。いずれも送料は別。9月10日まで先行予約販売を行っている。

  • 小松島市水道部・平均16.2%の値上げ(8/20日本水道新聞)
      小松島市水道部は11月1日以降の検針分から、水道料金を平均16.2%値上げする。6月定例会で条例改正が可決された。昭和56年12月以来25年ぶり。18年度末で31億6100万円にのぼる起債残高を抱える中、耐震化対策など施設整備を円滑に進めるため、料金値上げに踏み切った。これにより、家庭用と営業用を一般用に統合、口径13mm1カ月当たりの一般用料金(10立方m)は、現行の家庭用798円、営業用850円から934円となる。メータ使用量は改正なし(13mmの1個1カ月使用量80円)。  今後、市水道事業経営等審議会から答申を得た、耐震化事業計画、水道事業経営計画に基づき、事業を推進する。耐震化事業では、19年度からおおむね10年間で、田浦浄水場や配水池を更新、石綿管の更新や基幹配水管を耐震化する。また、業務効率化では、口座振替の推進、料金徴収の強化のほか、料金業務の民間委託を検討するとしている。

  • 埼玉県企業局・料金3年間据え置く(8/20日本水道新聞)
      埼玉県企業局は8月7日、20年度から3年間、現行料金で据え置くことを明らかにした。14年度に策定した「企業局経営改革5か年計画」によるコスト縮減の効果などにより、収支均衡の見通しが立ったため。現行料金は1立方m当たり61.78円で、全国23府営水道事業の供給単価中3番目に安い。17年度に旧広域第一区域、同第二水道区域、拡大区域の料金を現行料金に統一、拡大区域以外は‖年度から現行料金を維持している。

  • 津市水道局・ボトル水「津市のおいしい水道水」を製造(8/20日本水道新聞)
      津市水道局は、ペットボトル水「津市のおいしい水道水」を製造した。原材料は同市長野川から取水し、片田浄水場の緩速ろ過でつくられた水道水。津市は旧厚生省の「水道のおいしい都市」にも選ばれたこともある。同局では「このペットボトルを通じて、市民に『安全でおいしい』水道水をさらにPRできれば」と期待を寄せる。今年度の製造本数は1万本。各種イベントなどで無料配布を行う予定。

  • 高崎市水道局・ 利根川系渇水に備え要綱を見直し(8/9日本水道新聞)
      高崎市水道局は、利根川水系の取水制限に備えた「高崎市渇水対策本部設置要綱」を策定した。6月まで渇水が懸念された利根川水系の貯水動向を踏まえ、従来の要綱を再度見直したもの。渇水対策本部活動計画、地区別給水制限区域対応計画も策定している。
     要綱では、取水制限に伴い給水制限が実施された際、上下水道事業管理者を本部長とする対策本部を設置、渇水時に予想される全ての事態を想定した活動計画を作成し、行動するとしている。活動計画は、@広報活動A給水制限の実施B応急給水の実施C緊急水源の確保D保健衛生対策E水道における渇水情報の収集・整理F都道府県、市長部局その他関係機関との連絡調整Gその他、の8項目で整理。給水制限では、浄水課が配水系統のポンプ、バルブを操作、工務課が大口使用者の給水弁を操作して水圧を調整、給水課は医療機関や社会福祉施設へ応急給水の配慮を行う。
     また、地区別給水制限区域対応計画は、利根川水系の群馬用水、県央第一水道で給水制限が行われた場合、影響を受ける高崎、箕郷、群馬の3地区で対応を取りまとめている。地下水や湧水を水源とする新町、榛名、倉渕地区は取水制限を受けることはない。高崎地区では、白川浄水場、正観寺配水場の給水区域が影響を受ける。白川浄水場では給水制限20%以上で、中島・宿横手浄水場給水区域の地下水(浜川水源)で対応、正観寺配水場は給水制限30%で、給水区域の一部を中島浄水場に切り替える。箕郷地区では、矢原浄水場、松原総合配水場の給水区域について、給水制限10%以上で、揚水量に余力がある自己水源の予備水で対応。県央本田受水の給水区域は隣接する矢原浄水場、松原総合配水場からの給水で対応する。群馬地区では、足門浄水場、金古浄水場の給水区域について、給水制限10%以上で、両浄水場が水源とする上越新幹線榛名トンネル湧水の余剰分で対応するとしている。

  • 松江市水道局・運営体制と料金で意見交換(8/9日本水道新聞)
      松江市水道局は7月10日、松江市内で「松江市水道事業経営懇話会」の2回目の会合を開いた。前回の質問事項に対する補足説明、経営理念に加え、特に今後の方向性を検討する柱となる事業経営と料金のあり方について、意見交換した。それによると、極めて高い公共性という負託に応えるため、経営理念では公営堅持を原則とした上で、民間に劣らない事業運営や市民との信頼関係に基づいた民主的な事業運営を目指すとしている。さらに、循環型社会の形成の視点から、水源から下水処理までの健全な水循環の保全に率先的に取り組む必要性も挙げている。
     事業経営のあり方では、経営主体、スリムな事業体化によるPPPの2点で論点整理。中規模都市というスケールから当面は公営を堅持するものの、将来的な公設民営化にも触れ、直営で行う基幹業務と民間委託化を極力図る業務とを明確化し、最終的に効率的な運営体制を構築することを一事例として説明している。料金のあり方では、料金格差、使用者間の負担の公平性で論点を整理している。全国的な料金格差を問題視し、電気より料金格差が大きい水道料金の全国格差を解消していくためには、水道事業に統一的な基準を設けることが理想と指摘。現在、9つの料金体系がある市の水道料金は統一の方向で調整、都道府県庁所在都市の平均程度を目指す必要があるとしている。また、料金の逓増格差は、他のライフライン企業の体系などを考慮し、2倍以内が適当ではないかとしている。その他、第1次経営戦略プランの成果として、入札制度改革、組織の効率的な再編などを説明した。

  • 川崎市水道局・19年度予算版環境会計を作成(8/9日本水道新聞)
      川崎市水道局は、水道・工業用水道事業の19年度予算版環境会計リーフレットを作成した。廃棄物削減量は対前年度2万6057t増の38万2094t、CO2削減量は同2048t減の9万5560tで、コスト対効果は19億4100万円。また、総支出のうち環境保全コストが占める割合「環境保全対策率」は9.3%。同局では環境推進対策として、相模貯水池大規模建設改良事業や水道管の浅層埋設化、浄水汚泥の排出抑制、エコケーブルの使用を実施、総支出のうち環境推進対策コストが占める割合「環境推進対策率」は1.8%となっている。

  • 水団連・20年度予算概算要求に向け、関係各省に要望(8/9日本水道新聞)
      日本水道工業団体連合会は8月7日、平成20年度予算概算要求に向け、関係各省に上・工・下水道の予算確保等について要望を行った。同日に開催された経済財政諮問会議において20年度予算の骨格が検討され、公共事業費が名目対前年度比3%減とされるなど、水道業界は相変わらず厳しい事業環境が続いている。しかしながら、昨今、施設の老朽化に伴う事故が多発し、また地震においてもライフラインの寸断が続くなどして、水道事業の国民生活への影響力が見直されてきている。そのような中、水団連では、今後も安心で安全な国民生活が営まれるべく、耐震対策や老朽施設の更新などの喫緊の課題について、関係各省に対し訴えを行った。
     厚生労働省については、@老朽化した水道施設の再構築および高度化事業に対する財政支援措置の拡充A基幹施設および管路の耐震化ならびに緊急対策の整備に係る財政支援措置の拡充B簡易水道関係国庫補助制度の充実と要望額の満額確保C経済成長戦略大網等に基づく水道分野における国際展開の推進、これに対して山村課長は、@については、「老朽化施設の更新に対する財政支援の要望は強く、国としてもできるだけ支援をしていきたいところだが、残念ながら国の財政事情は厳しく、全面的なバックアップは難しい状況だ」としながらも、「現在、『将来の課題に対して計画的な取組みを』との呼びかけを行っている。具体的には現状の整理と目標の設定を行って、再構築や高度化を実施していくことが有効であるとのアピールを行っている。将来に対する費用の積み立てを行っている自治体もあり、的確な取組みだと評価している」と、計画的更新の重要性を強調した。Aについては、「水道施設における耐震化は、地震災害時の国民生活の維持のためにも重要であり、水道事業者が補助制度をうまく活用し、またなるべく早く取組みに着手することが必要」と強調した。
    また、Bについては、「簡易水道国庫補助制度については、これがさらに機能するような見直しを実施し、本年度から施行している。統合の実施および統合計画の策定を3年以内に実施した場合においては、向こう10年間は従来通りの補助を認め、さらに一定の条件を満たした場合においては、上水道事業と一体化した簡易水道施設についてその後も補助を適用する」と、補助制度見直しのねらいを説明。Cについては、、「水道事業の国際展開について、首相が提唱するアジア・ゲートウェイ構想の中に盛り込まれたことは、水道が再認識されたものとも言え、この国際貢献をぜひ実現させたい。このような中、『水道国際貢献推進協議会』が設置されたことは、本当に時宜を得たことであり、今後も取り組みをすすめていきたい」と今後の見通しを話した。厚生労働省以外の各省への要望事項は次の通り。
    【総務省・財務省】@上下水道ならびに工業用水道事業の推進を図るため、関係施設整備に必要な事業費の確保A逼迫する地方財政に鑑み、地方債制度における良質資金の確保、償還期限の延長および借換債制度の緩和等財政措置の充実B地方財政計画における各事業繰出金の計上額の確保等、地方交付税措置の充実【国士交通省】@下水道事業の着実な推進を図るため、前年度を上回る事業費の確保A中小市町村等の下水道整備促進に必要な国庫補助制度の堅持・拡充B下水道施設の改築・更新ならびに地震対策の強力な推進【経済産業省】@工業用水道事業の整備促進に必要な助成措置の拡充(改築事業に係る補助制度の拡充、災害復旧補助制度の拡充)A地震防災上緊急に施設整備を必要とする地域における緊急震災対策の国庫補助制度の創設

  • 厚労省水道ビジョンフォーローアップ検討会・地域水道ビジョンの事例を紹介(8/6日本水道新聞)
      厚生労働省は7月31日、第3回水道ビジョンフォーローアップ検討会を開いた。@地域水道ビジョンの事例紹介A環境・エネルギー対策−について審議、レビューした。同検討会は16年6月に策定・公表後3年目を経過した水道ビジョンの点検を目的に、同省水道課長が主催する有識者検討会として設置された。4月23日に初会合を開き、レビューは直ちに実行に移すべき方策の着手・実施状況を主たる対象とすることを検討方針に決めている。今後、第4回検討会で国際協力等を通じた国際貢献及び安心、快適な給水の確保、第5回で災害対策等の充実、第6回で水道の運営基盤の強化について順次、レビューを行い、年明けに報告書案をとりまとめ、これを反映した「水道ビジョン改訂版」に繋げる。
     地域水道ビジョンの事例紹介の審議では、事務局から7月1日現在の策定状況の説明を受けるとともに、岩手県田野畑村、静岡県大井川町、大阪府水道部、東京都水道局の担当者から各地域水道ビジョンの内容が紹介された。田野畑村では、地方自治を取り巻く情勢を睨みながら、水道ビジョンの柱に沿い、シンプルな施設を目指す、有収率を向上させる、電力消費を軽減させる、配水ブロック化による復旧手法を確立するなど「身の丈にあった」経営スタイルの確立を目指すことを基本に自前で策定している。中小規模事業体における策定のスタンスとして非常に参考になる内容だ。事務局の説明によると、地域水道ビジョンの策定は7月1日現在、平成20年度の策定目標に対し全国で113プランに止まっているが、平成19年度と20年度にそれぞれ約150プランの策定が予定されており、平成20年度までに合計400プランを超える見込み。しかし、給水人口5万人未満の中小規模事業体の策定が進んでおらず、報告書にはこれら中小規模事業体の策定事例も紹介することで今後の策定を促す考え。
     環境・エネルギー対策のレビューでは、目標の達成状況、各種方策の進捗状況、総合評価、今後の課題について事務局の報告をもとに意見を交換した。今後の課題で、「地域水道ビジョンの枠組みも活用し、各水道事業者等における事業特性等を踏まえつつ、環境・エネルギー対策に係る適切た施策目標の設定、目棲実現のための最適な実施方策・実施計画の検討、実施体矧の構築、進捗状況の定期的なレビューを着実に推進する必要があるのではないか」などの方向が示された。眞柄委員長から「今回のフォローアップの段階で、京都議定書で掲げた目標の具現化に向けたマニュアルの作成が必要ではないか」などの意見があった。

  • 外務省・地方給水計画等で4力国に贈与(8/6日本水道新聞)
      外務省は6月〜7月、地方給水計画等の贈与に関しホンジュラス共和国など4カ国政府と以下の内容で書簡を交換した。各計画を実施するために必要な給水施設の建設および改修等に必要な生産物、役務等を供与する。
     ▽6月20日、ホンジュラス共和国の首都テグシガルパで、テグシガルパ緊急給水計画のための贈与に関する書簡を同国政府と交換。贈与の限度額は4億8600万円▽6月20日、ルワンダ共和国の首都キガリで、地方給水計画のための贈与に関する書簡を同国政府と交換。贈与の限度額は6億9200万円▽6月25日、東京で、コリバートン給水計画のための贈与に関する書簡をガイアナ協同共和国政府と交換。贈与の限度額は7億2500万円▽7月6日、インドネシア共和国の首都ジャカルタで、東西ヌサトゥンガラ州地方給水計画およびグヌンキドル県水道整備計画のための贈与に関する書簡を同国政府と交換。贈与の限度額は東西ヌサトゥンガラ州地方給水計画が2億4500万円。グヌンキドル県水道整備計画が6億3500万円。

  • 日立市企業局・上下水道中期経営プランを策定(8/6日本水道新聞)
      日立市企業局は、19年度から5カ年を計画期間とする『日立市上下水道事業 中期経営プラン』を策定した。パブリックコメントを経て確定。それによると、維持管理時代に対応した経営を目指し、的確な水需要予測や工事コストの縮減、業務委託の拡大、人材育成、組織・定数の見直しに取り組むことを経営方針に掲げている。うち水道事業では、4つの基本目標に基づき各施策を体系化している。経営方針では水道・下水道事業の長期ビジョンを作成することとしている。
     水道事業の基本目標では、@安全な水を安定的に供給給(浄水機能の保全、管路機能の維持、環境への配慮、効率的配水管理、未整備地区の管網整備)A防災機能の向上(災害対策の充実)B高水準サービスの確保(おいしい水の供給、市民サービスの向上)C健全経営の推進(経営の効率化)、の4つを掲げている。浄水機能の保全では、原子吸光光度計など老朽化した検査機器を計画的に更新、同様にろ過設備や中央監視装置、配水場電気設備・機械設備、ポンプ設備といった老朽施設を更新、施設の安全性を高める。老朽管も計画的に更新、漏水防止対策も充実させる。環境への配慮では、浄水汚泥の有効利用として、地盤材料等への利用方法を茨城大学と共同研究する。また、ISO認証の取得も検討していく。
     効率的配水管理では、配水区域のブロック化を進める調査を行い、仕切弁や減圧弁、連絡管を整備、地図情報システムも修正更新する。また、未整備地区の管網整備では、管末路線のバイパス化を実施するほか、中里地区簡易水道事業の統合化を推進する。防災機能の向上では、浄水場など重要施設を耐震調査し、耐震補強を実施する。主要管路も調査、耐震管の採用や送水管の更生工事を行う。また、効率的な送配水と非常時の飲料水確保のため、配水池容量12時間分以上を確保、20年度までに青葉台配水場を築造する。災害対策マニュアルも20年度までに整備する。
     高水準サービスの確保では、膜やオゾン、紫外線など高度浄水処理の導入を検討、きめ細かな水質管理とともにおいしい水の供給を目指す。健全経営の推進では、維持管理計画や建設投資計画の策定、設計手法の見直しなど工事コストの縮減、委託業務の拡大などを挙げている。職員定数の目標値として、17年度128人を5%減の23年度122人としている。その他の目標値として、「職員一人当たり給水人口」「職員一人当たり有収水量」を挙げている。

  • 東京都水道局運営体制諮問委・経営目標を巡り議論(8/6日本水道新聞)
      東京都水道局は7月13日、都庁第二本庁舎で「東京都水道局運営体制諮問委員会」の第4回会合を開いた。同局では、@質の高い水道サービスの提供A多摩水道の広域的経営B効率経営の推進−を主要施策に各主体が価値・目標を共有し、一体的に取り組めるよう事業を展開している。議事では、これら主要施策を軸に事務局が18年度事業を概要報告。高度浄水施設の建設や多摩地区の事務委託解消などのほか、監理団体である東京水道サービス(株)、(株)PUCの施設管理系、徴収系、給水装置系業務の受託拡大の取組みといった、19年度の経営目標と事業予定を説明した。
     委員らは「民営化が全ていいとは限らない。区部と多摩地区が二元化している今こそ、直営と民営の経営を比較できるチャンス」「効率化だけに着目するのではなく、企業力を高めていくための指標設定が重要」「質の高い水道サービスの提供が確認できるよう、利用者の声がどのように改善されたのか、判断できるものがはしい」などの意見が出された。浅岡委員長のは、「局と監理団体との一体的運営は全国でも例を見ない新しい取組み。(委員会が発足して)約1年が経過したが着実な一歩を踏み出している。今後も活発な意見交換を行いながら、有意義な助言ができるよう努めていきたい。」と話した。

  • 東京都水道局・事務委託廃止で多摩地区5市と締結(8/6日本水道新聞)
      多摩地区25市町への事務委託廃止を進める東京都水道局は7月31日、新たに八王子市、立川市、町田市、国分寺市、福生市と、委託廃止に関する基本協定を締結することを明らかにした。これにより、事務委託廃止済み、基本協定締結済みは20市町となる。
     新たに協定を締結した5市とは、徴収系業務(受付、検針、中止清算、水道料金徴収等)を全市が20年3月末に同局へ移行。給水装置系業務(宅地内への水道引込み工事の審査・検査等)は21年3月末まで、施設管理系業務(水道施設の工事、漏水防止、浄水所・給水所等の運転監視および保守点検等)は24年3月末までに、順次移行する。すでに武蔵村山市、瑞穂町、東大和市が完全移行、20年3月末には東久留米市が加わる。残る委託廃止未実施は、三鷹市、青梅市、調布市、国立市、稲城市。

  • 大阪市水道局・JICA研修(上水道維持管理コース)が修了(8/6日本水道新聞)
      19年度JICA研修コース(上水道維持管理コース)の修了式が7月26日、大阪市水道局で開かれた。アルバニア、イラク、ネパール、ニカラグア、パキスタン、タンザニアの6カ国7人の研修生が出席レた。同局は毎年、JICA主催の水道研修「都市維持管理コース」を実施、今回で13回目の受入れとなる。研修生一行は5月21日に来日、JICA国際センターでオリエンテーション、日本語集中講座を受けた後、同局の浄水場、水質管理室、配水場などフィールドごとに、浄水管理、水質管理、配水施設や機械設備の運転管理などの理論と実践を学んだ。
     修了式にあたり、近藤・水道事業管理者は「文化、風土、気候と異なった環境の中でご苦労されたのでは。皆さんの熱意と努力により、大変有意義な研修となり大変喜ばしい」と一言。続けて「今後も大阪市と各国をつなぐパイプ役を担ってもらい、お互いの絆を強めたい。研修成果を自国における上水道施設の維持管理に役立ててほしい」と述べた。研修生を代表してネパールのナラヤン施設配置計画作業省上下水道局給水衛生技官が「美しい大阪の街で研修を受けることができ大変光栄です」と謝意。「最新の上水道維持管理技術を習得することができた。この経験、知識を反映していきたい」と力強く述べた。

  • 北大衛生工学・誕生50周年を祝う(8/6日本水道新聞)
      わが国最初の衛生工学科が北海道大学に誕生して今年で50周年。その創設50周年を祝う記念講演会、祝賀会が7月27日、北大構内のクラーク会館と札幌市内のホテルで開かれた。北大の衛生工学科はこの半世紀で卒業生約2000名を輩出。国内外の上下水道、廃棄物分野を中心に官産学各界の中心メンバーとして活躍している。市内のホテルに会場を移した祝賀会では、卒業生ら230名がテーブルを囲んで談笑、旧交を暖めた。
     記念講演には丹保・前放送大学長、京大院の津野教授が招かれた。一般入場者も含め約400名が聴講した。祝賀会には佐伯・北大総長、北大名誉教授陣など来賓のほかOBら230名が出席した。記念講演では丹保氏が「21世紀の日本−現代の通奏低音−」について講演。人口増、地球温暖化による水、エネルギー、食料問題、行き詰まる廃棄物処理、環境汚染など人類社会に迫りくる危機に警鐘を鳴らした。津野教授は「衛生工学の展開」と題して、京都大学の研究、取組みを紹介するとともに、北大から1年後に誕生した京大衛生工学科と北大との交流の歩みを紹介した。

  • 横須賀市上下水道局・滞納、欠損処理を新システムで(8/2日本水道新聞)
      平成15年10月の最高裁決定により、水道料金は私法上の債権として2年時効が確定している。コンプライアンス上の大きな課題となっているが、下水道使用料の時効は5年のまま、また各調定ごとに管理しなければならず、滞納整理や時効の援用、不納欠損処理など課題があり、2年時効への対応は進んでいないのが実状だ。その中で、横須賀市上下水道局は、複数債権の時効管理を「誓約」により一括処理する時効管理システムを採用、管理事務を大幅に削減し不納欠損処理を確実に行っている。導入したのは第一環境の「BPRPシステム」(Best Practice for Revenue Protection)。同社は18年度からお客さまサービスセンターおよび料金関係全般を包括受託している。同局では、滞納整理と時効管理は「未収金回収の表と裏」であり、2年時効に対する事業体側の姿勢が問われるとしている。
     料金債権は調定ごとの個別債権のため、時効は本来別々に進行するが、同局では実務上処理しやすいよう、複数の未納債権を「誓約」(民法上の債務承認)で一括りにして時効を同一期間にオールリセット。一括処理された未納のうち一部でも支払いがあれば、自動的に時効を中断、新たな時効期間を設定するシステムを導入した。誓約書には、誓約の不履行があった場合の消滅時効の起算点について、「割賦払いの債務の履行を1回でも怠ると期限の利益を喪失する」という条項を盛り込み、一括処理を担保している。また、他栓未納も「誓約」と組み合わせ、一括管理できるようにした。誓約内容を変更した場合は、対象となる未約分全てに改めて新たな時効期間を設定する。管理する時効は、水道料金の2年、下水道使用料や同還付金の5年、水道料金還付金や判決等による請求の10年、の3種類。うち水道と下水道は自動的に判別して時効を振り分ける。水道の還付金は二重払いや検針クロスなどでも発生するため、データは10年間保管することにしている。
     これにより、滞納整理と不納欠損の2つの側面で、実務に即した運用が可能になったという。時効期間が満了になりそうな債権はリストでチェックし、滞納料金を回収できない事態を回避。一括管理すると滞納整理も集中するが、同局では9年度から料金業務を民間に委託、未収金の早期回収に取り組んだことが今回の導入を可能にしたとみている。2年時効と短くなり滞納整理が追いつかず不納欠損もできない、いわば「不良債権化した滞納」が増えることはないと言える。
     また、最高裁の決定以前は、5年経過すれば理由の如何を問わず不納欠損できたが、私法上の債権に位置づけられたことで、死亡や破産など債権自体が存在しなくなる場合を除き、時効の援用がなければ安易な債権放棄は不当財産処分と見なされるようになった。そのため、最終的に債権を不納欠損する判断は、しつかりと調査し必ず人が行う仕組みを構築している。例えば、不納欠損の大半を占める無断転居では、「債権調書」を作成、転居先がわからない場合はまずは徴収停止扱いにする。その後、2年後の時効満了直前に出される時効予定リストで最後のチェックを実施、最終的に「時効援用」の「意志を推定」して、その年度末に一括してシステムで不納欠損処理を行う。仮に年度末までに入金があれば、「推定」を解除し、通常の入金と同様に処理する。こうした判断を行うことで、安易な債権放棄とならない方法をとっている。
     同局の料金システムは第一環境のVSPシステムで、時効管理システムはそのサブシステム。同社が開発した「BPRPシステム」は、上下水道の時効の扱い分けや、時効援用済み・時効完成・欠損済みの債権区分による扱い分けなどを、システムで簡単に処理できる。他栓未納を一括管理する機能や時効を個別に管理する機能を組み込んだ料金システムはあるが、時効中断も含め一括時効処理まで踏み込んだシステムはこれまでないという。このシステムは同様に料金関連業務を受託する川口市水道部でも採用されでいる。

  • 横浜市水道局・2万2000戸が断水(8/2日本水道新聞)
      横浜市水道局の笹下ポンプ場が7月10日午前4時13時頃に故障、約2万2000戸の大規模断水が発生した。ポンプ接続部から漏水、ポンプ場が水没した。6時50分から給水車15台で応急給水を実施、11頃に復旧した。

  • 嬉野市水道課・ボトル水「うれしのの水」を発売(8/2日本水道新聞)
      嬉野市水道課は、ペットボトル水「うれしのの水」を発売した。水道水の安全性やおいしさのPRが目的。また、災害備蓄用としての利用も狙っている。原材料は同市嬉野町の多々良山系にある春日渓谷の表流水。簡易水道である春日浄水場の緩速ろ過池でつくられた水道水をボトリングの際、加熱殺菌し、塩素を除云。硬度は39度、pH7.9の弱アルカリ性でお茶や紅茶などに適した軟水だという。値段は500mL-100円、2L-200円(いずれも税込)。各1万本ずつの製造で、各種イベントなどで無料配布する。販売は水道課窓口で行っているが、今後様子を見ながら販路を拡大する予定。

  • 日水協中部、中国四国支部総会・7地方支部総会が閉幕(7/30日本水道新聞)
      日本水道協会中部地方支部は7月24日、津市の「メッセウイング・みえ」で第85回総会を開いた。正・賛助会員ら約350人が出席する中で、支部の予算・決算、事業計画など6議案を決議した。会員提出議題では、財政支援関係を軸に5題。「指定給水装置工事事業者更新制度の早期確立」を除く4題を全国総会に上程することを決めた。次期開催地は高岡市。会員提出議題は、@水道施設の再構築事業に対する財政支援措置の拡充A地方債制度の拡大・充実B水道水源の水質保全対策強化C広域的な災害応援体制の確立D指定給水装置工事事業者更新制度の早期確立−の5題。指定給水工事事業者対策は、日水協工務常設委が7月末に専門委を設けて具体的な対応の審議が動き出すことなどから議了とした。総会終了後、安成・名古屋大地球水環境研究センター教授が「地球温暖化は日本の水循環・水資源にどのような影響を与えるか?」の演題で講演した。
     また、中国四国地方支部総会が7月26日、下関市で開かれ、約1カ月にわたる7地方支部総会が幕を閉じた。席上、来賓、正賛助会員ら約350人が出席する中、18年度決算、19年度事業計画、協会本部理事の内定、地方支部幹事の選任など8議題を審議、決定。会員提出問題は、起債関係1題、補助関係4題の計5題を全国総会へ上程することを決めた。今回提出された問題は、@企業債の借換制度の拡充・条件緩和A水道施設の更新・改良事業に対する国庫補助制度の創設B水道施設の災害対策に対する財政支援C簡易水道に対する国庫補助制度の見直しDダクタイル鋳鉄管の耐用年数の見直し−の5題。
    総会終了後、講演会が開かれ「《技術環境を問うことから》福岡市の節水策とモタセシステム」をテーマに、下関市立大学長の坂本教授が、技術を意識する人の視点から論理を展開した。坂本教授が使い姶めた「技術環境」をキーワードに成功をおさめている福岡市の節水都市づくり、行政と住民が一体となって達成された柳川の掘り割りの再生浄化、この両方に通じ合う技術と知恵について「モタセシステム」の技術と仕組みを分かり易く紹介。「技術環境」は、私たちの身の回りの環境を覆っている技術の中で、技術システムの型、規模や質はどういった技術で覆われているのかを問いかけるための用語と定義。福岡市の節水コマを事例にあげて、水がどっと流れる出るような浪費型であれば、いくら節水を意識しても効果に限界がある。節水コマや節水型のトイレであれば、流れる量が少ないことから人々が節水する方向へ意識が働くとし、技術環境があるから節水意識が高まると説いた。
     「モタセシステム」では、流れる水を一気に流下させず、内水を空間的に広く分散させるしくみ(水流制御装置類とその組合せ)とし、節水技術には「モタセ」が組み込まれているとした。節水や省エネ、エコロジー意識は、「技術環境」が変わることで人々の意識も変化し、私たちの「技術環境」がどういう状態にあるのか問いかけることから、環境問題は解決に向かうことができると力説した。

  • 京都府企業局・経営健全化検討会で乙訓系の広域化検討(7/30日本水道新聞)
      京都府企業局では、向日市、長岡京市から要望を受け、今年3月から「上水道事業経営健全化検討会」を設置し、両市が属する乙訓地域の水道事業が抱える料金問題や施設の統廃合などについて検討を重ねている。7月26日には、第3回会合を開き、2市で4カ所ある浄水場を最終的に1カ所に集約する上での課題整理などを行った。今年10月を目途に報告書(案)をまとめる方針。
     京都府の用水供給事業には、宇治浄水場、木津浄水場、乙訓浄水場の3系統あるが、宇治系統(基本料金1立方m当たり=43円)と乙訓系統(同=92円)では受水単価に2倍以上の格差がある。向日市、長岡京市は、府営水道のほか、自己水(地下水)を持っている。両市ではこれまで、経営健全化を進め、現行の給水単価を維持しつつ事業を行ってきたが、将来的な更新投資を控え、市域を越えた広域的な視点での事業運営も模索していた。両市長は今年2月、「市域を越えた広域的、総合的な見地から、京都府も交えた乙訓全体の水道事業の抜本的な財政の健全化」を求める旨の要望書を府知事に手渡し、翌月、同検討会が設置された。
     検討会では、「総コスト低減の取組案」として、@浄水場コストの段階的低減A府営水と地下水との配分割合の見通しB府営水の供給単価の引き下げの検討C大山崎町を含めた広域的整備の検討−に分類し、各項目ごとに議論を重ねている。コスト上のメリット、デメリットを検討しっつ、2市で4カ所ある浄水場を3カ所→2カ所→1カ所と段階的に集約する見通しが示されている。26日の会合では、向日市は物集女浄水場(施設能力=2万1000立方m/日)に、長岡京市は東第2浄水場(2万立方m/日)に集約する案が示された。また、今後の進め方として、▽浄水場の集約化を進める上での課題などについて、削減額などを精査する▽府営水道給水単価のあり方について、近く府営水道事業経営懇談会に諮問し、同懇談会でも検討を開始する▽引き続き大山崎町の検討会参加を促す−が挙げられた。次回開催は8見下旬の予定。

  • 兵庫県企業庁・「水道緊急資材ネット」がスタート(7/30日本水道新聞)
      兵庫県企業庁が中心になって設立された、24時間体制で漏水補修金具などの備蓄資材情報を仲介するネットワーク「水道緊急資材ネット」が7月2日、スタートした。水道資材の備蓄を巡っては、阪神・淡路大震災以降、各水道事業体が個別に備蓄してきたが、団体間のネットワークがなかった。西川・同庁管理局水道課施設整備参事は「全ての資材を備蓄するのが困難な上、利用率が低い。備蓄のない小規模な水道事業体も少なくない」と問題点を指摘する。
     同庁では、民間会社と連携し、備蓄資材の効率的運用を目指し、任意参加による資材情報のネットワークづくりを模索してきた。同ネットでは、同HPにアクセスし、各備蓄団体の備蓄資材リスト、備蓄場所などを確認した後、必要な資材を各団体に直接問い合わせ、資材を調達する。受渡しや支払いなどの手続きは団体ごとに異なり、同ネットは情報仲介のみを行う。設立時点での備蓄団体には、同庁、大成機工、旭鉄工、光明製作所の4団体が参加している。備蓄団体への参加は、水道事業体や民間会社を問わず水道資材を備蓄し24時間対応が可能であれば参加できる。参加ルールを緩和することで、ネットワークの充実、拡大を狙う。「今後ネットワークが拡がっていけば、全ての資材を備蓄でき、全国をカバーできるようになる」(西川参事)と期待を寄せている。同ネットのHPはここで。

  • ミツカン水の文化センター・生活意識調査結果レポートまとまる(7/30日本水道新聞)
      ミツカン水の文化センターはこのほど、「水にかかわる生活意識調査結果レポート」をまとめた。同調査は毎年6月に行われており、今回が13回目。リポートでは、水道水の評価および利用度に関して過去最高を記録。水道水への回帰傾向が一段と強まってきたことが明らかになった。
     今回の調査は、東京圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)、大阪圏(大阪・兵庫・京都)、中京圏(愛知・三重・岐阜)に居住する20〜60歳代の620人を対象に行われ、うち71.5%となる443人から回答があった。水道水に対する10点満点の評価では、過去最高となる平均7.0点を記録。特に、東京圏では前年度比プラス0.4点となる6.8点となった(大阪圏7.1点、中京圏7.5点)。また、水道水の使用割合もすべての項目で増加。水道水をそのまま飲むと回答した割合は、前年度比プラス1.0ポイントとなる24.4%。コーヒー・紅茶・緑茶における水道水の使用は39.7%(前年度比プラス1.9ポイント)、調理における水道水の使用は54.2%(同プラス2.6ポイント)、炊飯における水道水の使用は53.5%(同プラス3.0ポイント)、食器洗いにおける水道水の使用は(同プラス1.5ポイント)となった。
     しかしながら、水道水に対する不満では、おいしくないとの回答が44.2%と一位を占めた。特に、東京圏で52.9%、大阪圏で41.4%と高く、中京圏では29.7%にとどまった。他には、水道料金が高いとの回答は32.3%、貯水槽や水道管が汚れているような気がするとの回答が32.1%、塩素などの消毒剤は体に良くないとの回答は31.2%と続き、特に不満はないとの回答は19.6%だった。地震等の災害で断水した際の飲用水は、行政等の救援の給水を待つと回答した割合が66.1%で1位。続いて、常備してある水(63.2%)、近所・親戚の人に分けてもらう(19.9%)となった。また、使っている水の水源地を知っていると回答した人の割合は49.0%、水道施設等を見学したことがあるとの回答は47.4%、使った水の排水先を知っているとの回答は23.9%だった。

  • 日水協関東、北海道支部総会・会員提出問題を各々上程(7/23日本水道新聞)
      日本水道協会関東地方支部は7月17日、さいたま市内で第75回総会を開いた。開催担当は埼玉県支部・さいたま市水道局。来賓、受賞者をはじめ、正・特別・賛助会員ら約600人が出席。5議案を審議し、会員提出問題9題の全国総会上程を決めた。次期開催担当は神奈川県支部・川崎市水道局。会員提出問題は、【協会本部への要望】@一般競争入札に関する不良不通格業者の排除A水道事業関係団体の国等に対する要望書提出の一本化、【補助】B水道施設の再構築を対象にする補助制度の創設C水道施設の安全強化のための施設整備に対する補助制度の創設D水道施設の震災対策等に対する財政援助E水道事業における国庫補助金の採択基準の見直し、【起債】F財政融資資金および郵政公社資金の借換制度の創設および公営企業金融公庫資金借換債のさらなる拡充、【水源】Gダム等の水道施設の開発促進、【その他】H八ッ場ダムおよび湯西川ダムの建設に関する事業費圧縮等の要請。また、会務報告では、新潟県中越沖地震への対応を報告。大谷・横浜市水道局長が即座に連絡体制を撃え、情報収集や応援準備に当たった経緯を説明した。
     総会後、日本テレビ系「笑点」でおなじみの落語家・林家たい平さんが「笑い・健康・水」と題し講演した。全国各地を回るたい平さんは、ご当地の水道水を飲むことが習慣だという。「"活き活き"や"潤い"など豊かな生活を連想させる漢字には水を意味する"さんずい偏″が使われている。日本の水道水は直接蛇口から飲めるという貴重なもの。その水道水を飲みながらよく笑い、健康で過ごしたいもの」と締めくくった。
     また、北海道地方支部は7月19日、旭川市内で第78回総会を開いた。開催担当は道北地区協議会・旭川市水道局。正・特別・賛助・準賛助会員ら約350人が出席、7議案を審議し会員提出問題4題の全国総会上程を決めた。次期開催担当は道東地区協・帯広市上下水道部。会員提出問題は、@水質分析測定機器の更新時の補助制度の創設A「水道施設維持管理積算要領」(仮称)の作成B老朽化した水道施設の更新・改良に対する新規補助制度の創設C起債融資条件等の改善。
     議事終了直前に、北見市の坂本・公営企業管理者が、大規模断水事故を報告した。札幌市をはじめ道内39団体の支援に感謝を述べたのに続き、6月22日の浄水場における濁度上昇から、浄水処理不能による広郷浄水場の供給停止、市内ほぼ全域断水から復旧までの状況を説明、今月11日には対策本部を解散したと報告。今後、原因調査委の経過を踏まえ、しつかりと対応したいと述べた。

  • 土木学会、地盤工学会・中越沖地震災害緊急調査団の速報会開く(7/23日本水道新聞)
      土木学会と地盤工学会は7月19日、東京・千代田区の主婦会館プラザエフで、「新潟県中越沖地震災害緊急調査団」の速報会を開いた。ライフライン被害については宮島・金沢大学教授が報告した。このうち水道被害については、柏崎市で全戸、断水となり復旧の立ち上がりが遅れている原因について、「同市では、ダムから赤坂山浄水場まで3系統の導水管で水を運んでいるが、そのうち2系統が大きな被害を受け、ダムから浄水場に必要な原水が来なくなったのが大きな原因。導水管というシステムの最上流の重要な管路が被害を受けた」などと説明。
     「上水道の管路は上流に行くほど重要で、なかなか更新がやりにくく老朽化した管路が残っている例がある。能登半島地震でも、穴水町で導水管が破損し全戸断水となったが、使われていたのが最も古い管(ヒューム管)だった。今回も、同じように導水管が大きな被害を受け断水となった。重要度を考慮して、施設更新、耐震化を進めていかなければならないというのが教訓だ」などと指摘した。

  • 神奈川県あり方懇・秋頃に骨子提出(7/23日本水道新聞)
      神奈川県の「今後の水道事業のあり方を考える懇話会」は7月13日、11回目の会合を開き、県下5事業者に行った聞き取り調査の整理と水道事業の広域化について意見を交わした。議事では、千葉県総合企画部水政課水計画室から、今年2月にまとまった『これからの千葉県内水道について』に関し概要説明を受ける場面があった。委員らは神奈川県の現状を踏まえ、提言のベースになる各試算値について検討を進めることを確認した。次回委は8月に開催する予定で、秋頃の骨子提出を目指し具体作業が本格化する。

  • 水団連・横浜水道展の出展者説明会を開く(7/23日本水道新聞)
      日本水道工業団体連合会は7月18日、横浜水道展の出展者説明会を開き、事務局や各委託業者が、開催概要、展示物の搬入・搬出、展示ブースの装飾・電気・給排水などの説明を行った。横浜水道展は、11月7〜8日、横浜市のパシフィコ横浜・展示ホールBで開催。展示総面積は3286平方mと、昨年の秋田展(4530平方m)の約7割の面積だが、出展者数は増加しており、昨年より6会員多い115者が出展を決めている。また、今年は、日本水道協会総会の開催担当である横浜市からの要請を受け、一般市民向けの展示として、展示場入口に「パブリックコーナー」を設け、配水小管や給水栓などの実機展示を予定している。一般向けの展示を行うのは、水道展開始以来初めての試みという。

  • 工水協会・研究大会で4テーマを議論(7/19日本水道新聞)
      日本工業用水協会は7月12・13日の2日間、岡山市で平成19年度工業用水道事業研究大会を開いた。正会員はじめ全国から約160人が参加。初日に、「技術の継承方法」「管路・隧道の維持管理および緊急時のバックアップ体制等」、2日目に「ユーザーとの情報・意見交換」「経営問題等」−の4テーマについて、先進事業体の取組み事例等を題材に議論を深めた。
    技術の継承は、他事業同様、工業用水道事業でも大きな課題となっている。同協会が実施したアンケート(回答107事業体)によると、職員の年齢構成で最も多いのが55〜59歳で全体の約1/4を占めており、この年代の大量退職と民間委託の進展を主な理由に約7割が技術の継承に不安を感じている。また、技術の継承に向け何らかの取組みを行っているのは約6割で、主なものとして、研修会の開催や内部検討会の設置、マニュアルの作成、整備、電子データ化、現場研修を挙げている。退職者を活用できる枠組みの有無ははぼ半々だった。5事例の発表があり、このうち静岡県企業局では、ワーキンググループを立ち上げるなどこの2年間、技術の継承を最重点の一つに取り組んでいる。同県の場合、地震対策が大きなテーマで設計、修繕等被災後の復旧工事の対応に重点をおいた人材育成などを視野に入れ、富士川浄水場に体験型の研修施設を設けている。研修メニューも各レベル・分野で8種類捕えている。東京都水道局は、水道事業を支えるレベルの高い技術の維持向上と技術開発とのフィールドの共有を目指した研修開発センターの概要と取組み等を紹介。合わせて、ベテランの技術者を研修の講師として養成していることや、継承すべき持術を暗黙知から経験知へと可能な限りマニュアル化していること、これまでのノウハウが失われないようナレッジバンクの構築に着手したこと、研修がお客さまサービスの向上にどう繋がったかを必ず検証していることなどを紹介した。沖縄県企業局は、職員の視点で、職員自らが浄水蕩管理、危機管理、管路、水質管理、電気等々各種マニュアルづくりに取り組んでいる。部門別、手作りで、順次、見直すことを前提に作成している。「こういう事項も盛り込んだ方が良いのではないか」と職員が自主的に文書を作成する効果などを生んでいるという。
     管路・隧道の維持管理および緊急時のバックアップ体制等については、A4約150頁に及ぶ同協会の詳細なアンケート結果が報告され、実態が浮き彫りにされた。調査、内部点検、漏水事故への対応、隧道の改良工事、バックアップ体制構築など8事例が紹介され、事故はどこでも起こりうるものとしての認識を改めて共有した。「今回の事故では、配水管が新管との連結によりループ状になっていたため、断水となるユーザーを最小限の2社に止めることができた。ループ化していなければ影響は20社を超えた」などループ化をはじめ、2条化、バイパス管による他水系との連絡の有効性を証明する取組み事例等に注目が集まり、関連費用等ユーザーとの調整、バックアップ時の料金負担や水利権問題等、質問が相次いだ。

  • 岩手紫波水道事業協議会・広域化と事業のパラダイムシフトで議論(7/19日本水道新聞)
      1市5町1村で構成する岩手紫波水道事業協議会では、小規模事業体が連携して、単独では困難な専門職員の育成や、地域で共通する課題を解決するため、理論と実務を融合させた計画的な研修を実施している。少ない職員数、短期の人事異動という小規模事業体の現状に対し、緩やかなネットワークを形成してソフトな広域化を実現、事業運営の強化を図るもの。持続的な経営が懸念される小規模事業体にとり、注目される取組みだ。7月13日には矢巾町公民館で「水道の広域化〜水道広域化と水道事業のパラダイムシフト〜」と題して水道フォーラムを開催、約110人が参加した。
     岩手紫波水道事業協議会は昭和58年に設立、八幡平市、岩手町、葛巻町、雫石町、紫波町、矢巾町、滝沢村の1市5町1村で構成している。給水人口は8000人程度から5万人未満と小規模。従来、年1回、事務研修会を実施してきた。平成14年度からは形式的で一貫性のない研修のあり方を見直し、持ち回りだった協議会会長を固定化(滝沢村)、浜銀総合研究所の佐藤・地域経営研究室長を専任アドバイザーに迎え、計画的な研修会プログラムに基づき、研修を実施している。専任アドバイザーによる研修会は年6回開催、制度研究や財務会計、管理会計について一貫した取組みを進めている。学んだ理論を実務に融合させるため、課題ごとに作業部会を設置して解決策を検討。実際、予算科目・勘定科目などを整理した成果は、八幡平市の町村合併(旧西根町・安代町・松尾村)の際、統一経理基準作成の資料に役立てられている。
     小規模事業体では、職員数が少なく多目的な業務に追われる上、短期の人事異動で専門性の高い職員を育成しにくいなど、全国的に共通の課題を抱えている。同協議会の取組みについて、佐藤室長は「制度的な広域化を考えることすら遠い現実に対して、組織統合を伴わないソフトな広域化、緩やかなネットワークを構築することで経営管理力強化を目指したもの。人事異動があって一事業体では困難だった知識・ノウハウの継承が、協議会内で行われることになる。新しい広域化モデルとして参考になるのでは」としている。13日開かれた水道フォーラムは、協議会会員に限定しない公開の研究会で日水協若手県支部が後援している。
     水道フォーラムでは、基調講演で、太田・作新学院大教授が水道の広域化の過去・現在から今後を展望した。太田教授は、これまでの広域化を検証、運営基盤の強化という内部経営的要素が主目的の"新たな広域化"について、技術・経営・制度・協働の4つの基本要素で説明した。その中で、広域化では規模の経済性が強調されるが、施設の7割を占める管路の使用効率が高まるといった密度の経済性が働くかどうか吟味する必要がある、国の広域化に関する財政措置はダウンサイジングによる施設の再構築に対応していない、などと課題を指摘。水道の将来像を見据えた上で、広域化を議論すべきと述べた。
     その後、パネルディスカッションを実施。太田教授をコーディネーターに、福田・盛岡市水道部次長、佐藤室長、中村・日水協経営アドバイザー、巻藤・紫波町水道事業所長をパネラーとして、技術、経営、社会の側面から水道事業のバラダイムシフトについて議論した。福田氏はインフラとして脆弱性が高まりつつある現状に対し、独立性の獲得や財務体質の強化が求められるとして広域化も解決策の一つに挙げた。中村氏は需要者、民間、国・都道府県など事業者を取り巻く環境を整理、需要者から何が求められているのかを考え、説明責任を果たす必要があると述べた。太田教授は中小事業体からの情報発信がなかなかない中、今回のフォーラム開催は今までにない重要な取組みと評価。「立体的な議論ができたのでは。岩手の地から未来の水道の一歩を示してはしい」とまとめた。

  • 東京都水道局・海外水道事業体実務者向けのHPを開設(7/19日本水道新聞)
      東京都水道局は同局HP内に海外水道事業体の実務者向けのHPを設置した。同局の保有する漏水防止技術などを世界各国に発信することで国際貢献を行うことが目的。世界各都市の漏水率は先進国でも10%以上のところが多い。N.Yで5月に開かれた「世界大都市気候変動サミット」で、石原慎太郎都知事が水の有効利用に取り組むことで地球環境の保全に貢献すべきと提言し、東京の漏水率が3.6%(18年度)という値を紹介したところ、その値の低さにサミット参加都市から関心を集めていた。その対応を含め、HPには英語版の漏水防止ガイドブックも掲載、順次コンテンツの充実を図るとしている。

  • 横浜市水道局・研修ビデオ「私は間違えない」が好評(7/19日本水道新聞)
      横浜市水道局が昨年10月に作成し、職員や検針業務など委託先の研修に活用している研修ビデオ「私は間違えない」が評判を呼んでいる。この作品は、個人情報の取扱いが多い事業の特殊性を重視したもの。「ミスをしない!」という誓いのもと、局が立ち上げた「私は間達えない」プロジェクトに参加した職員が脚本、演出など製作にいたる全ての過程を製作している。内容は、誤投函やメータ検針時に陥りやすいミスを交え、そのミスがなぜ発生するのか、またその対策をストーリー仕立てで紹介している。  同市は17年4月の個人情報保護法の施行を受け、個人情報条例を大幅に改正している。それに伴い同局でも営業部を中心に事務処理 ミス防止マニュアルの作成や指差し呼称研修、昨年6月からは「ミスゼロ運動」を実施するなど個人情報取扱い事務におけるミスの防止に取り組んでいる。

  • 日水協東北支部総会・水道施設の地震保険創設を上程(7/19日本水道新聞)
      日本水道協会東北地方支部は7月12日、盛岡市内のホテルで第76回総会を開いた。開催担当は岩手県支部・盛岡市水道部。正・特別・賛助・準賛助会員ら約310人が出席、6議案を審議し会員提出問題6題を全国総会に上程することを決めた。次期開催担当は宮城県支部・大崎市水道部。会員提出問題は、【補助関係】@水道水源開発施設整備費および水道広域化施設整備費に対する国の財政支援の強化A水道施設等の更新事業に対する補助制度の採択基準の緩和等B水道施設の再構築事業に対する新たな財政支援体制の確立C水道施設の震災対策事業等に対する財政援助、【起債関係】D水道事業に対する起債融資条件等の改善、【その他】E水道施設に対する地震保険制度の創設−の6題。
     会員提出問題の6題のうち、宮城県支部提案の水道施設に対する地震保険制度の創設については、日水協は保険制度を拡充してきた経緯を説明、地震保険制度について被害実態や耐震化の進捗状況、検討が進むガス事業の動向を調査、可能性を検討していきたいと説明した。その後、厚労省が「最近の水道行政の動向」と題し、3年目を迎え点検作業に取り組む水道ビジョンフォローアップ検討会や、地域水道ビジョンの策定状況、アジアゲートウェイ構想を解説。アジアゲートウェイ構想は予算要望も検討中で、官民連携による国際展開へ理解を求めた。また、18年度立入検査結果で118件の文書指導があったことなどを踏まえ、よりよい水道を目指し水道技術管理者に猛省を促した。総務省は地方自治体財政健全化法などを説明した。

  • 水コン協・地震解析事例でシンポジウム(7/19日本水道新聞)
      全国上下水道コンサルタント協会の水道・下水道施設の耐震対策特別委員会は7月9日、「能登半島の地震の被害報告および最新の地震解析事例報告シンポジウム」を開いた。同委では、地震による上下水道施設の被害状況を収集・整理するとともに、土木学会等と連携して最新の地震に関する情報を収集し、今後の上下水道設計施設の耐震設計に役立てるため活動している。今回のシンボでは、会員ら約70人が参加する中、土木学会や日本水道協会の能登半島地震調査団長を務めた、宮島・金沢大院教授や同委の委員による、能登半島地震の被害報告のほか、3編の地震解析の事例報告が行われた。
     シンポジウムでは、宮島教授が能登半島地震の被害調査の概要を報告、各地の震度や道路・住家・人的被害、病院の復旧事例等について、データを示しながら説明した。「能登半島地震による上水道施設の被害」では、日水協の調査団に参加した大嶽委員が、輪島市の配水池や水管橋、管路などの被害状況を紹介し、今後の課題として「小規模水道の耐震化や、民間委託会社との非常時における職務分担の明確化等が必要では」などと述べた。
     「静岡市中島浄化センターの東海地震・津波来襲時の被害予測について」では、千葉委員が、東海地震・津波の来襲が予想される同センターをモデルに、構造物の地震被害の予測と、地震による津波の初期予想水位をパラメーターとした津波被害の予測、その復旧日数の試算等の検討内容を報告した。「札幌市駅前通公共地下道と沿道超高層ビルの接続について」では、小黒委員が、地震時に被害が発生しやすい箇所である、地下道とビルの接続部における、接続点の設計と性能設定に関する検討の内容を紹介。「想定地震時ひずみと高性能軸方向変位吸収継手の提案」では、相原委員が、地盤の剛性急変化境界(硬軟急変化部)での小口径埋設管の地震時の挙動を調べ、軸方向の突っ込み変位に対応させた継手を考案し、その挙動と効果について解析した結果を報告した。

  • 日中水道友好協力会総会・事業計画等を決める(7/19日本水道新聞)
      日中水道友好協力会は6月29日、第22回総会を都内で開き、技術検討会を開催するなどの内容の2007年度事業計画案等を審議し、決めた。昨年度同会は、「中国城鎮供水排水協会(中国上下水道協会)」の設立大会への参加や、同協会の李振東会長の来日時の対応等を行った。
     今年度は、中国の水不足・水汚染が深刻化する中、中国北西部を対象に「中国西部地域水道支援検討会(仮称)」を同協会と共同で開き、日本の簡易水道建設の経験や上下水道施設(資材)の紹介等をテーマとした交流を行う。また、8月に北京で開催される「第2回中国城鎮水務発展戦略国際検討会」や、10月頃開催が予定される「全国城鎮供水管網および輸配水システム 安全と技術発展戦略セミナー」へ協力も行う。冒頭挨拶に立った玉井代表幹事は、「上下水道事業を通じての日中交流は、28年前に水交会が訪中して以来となる。この間、長年中国建設部や城鎮供水協会と築いてきた人脈は太くなってきており、今後もつなげていきたい。現在の中国の水事情は水量・水質ともに深刻で、これに対してどのように協力するかが課題」と、今後の活動の見通しを話した。また、出席者からは中国の水環境に対する報告が行われた。

  • 大都市水道事業管理者会議・関係府省に予算要望活動(7/12日本水道新聞)
      大都市水道事業管理者会議は7月10日、東京・国際フォーラムで臨時会を開き、終了後、関係府省に20年度国家予算に対する要望活動を行った。要望内容は@健全財政の確保に対する支援策の強化(厚生労働省・総務省・内閣府)A水道水源の確保に対する施策の強化(国土交通省・厚労省・環境省)B水源の水質汚染・汚濁に対する施策の強化(厚労省・環境省)きの3点。財政では、水道水源開発施設整備事業、高度浄水施設等整備事業などを推進するための国庫補助所要額の確保や20年度に廃止される公営企業金融公庫の制度存続など10項目、水道水源では、長期需要に対する新規水資源開発基本計画策定の要望など10項目、水質関係では下水道整備の促進など生活排水対策をはじめ7項目を要望している。

  • 健康のため水を飲もう推進委・夏の甲子園地方大会で場内にアナウンス(7/12日本水道新聞)
      健康のため水を飲もう推進運動の一環として、(財)日本高等学校野球連盟(高野連)は7月3日付で、89回目を迎えた全国高等学校野球選手権(夏の甲子園)地方大会の場内アナウンスで、熱中症予防のため、こまめに水分補給するよう場内アナウンスを流すよう協力を呼びかけた。啓発ポスターも合わせて送付した。
     健康のため水を飲もう推進委員会の委員である田名部・高野連参事の働きかけで、協力の要請が実現した。日頃屋外での練習で、暑熱馴化ができている野球部員たちも、体調によっては熱中症に十分注意する必要がある。控え選手や指導者、応援席の観客も同様に、注意が必要だ。試合間またはイニングのインターバルに放送係員から以下の場内放送を流すよう依頼した。
     『「しっかり水分 元気な夏=こまめに水を飲みましょう=熱中症、脳梗塞といった健康障害や重大な事故を防ぐためには水分補給が大切です。皆さん、喉が渇く前に早めに水分を補給しましょう」〇○県高等学校野球連盟は厚生労働省の健康のため水を飲もう推進運動に協力しています』。夏の甲子園地方大会はすでに17道府県で熱戦の火蓋が切られており、今月中旬から一斉に地方大会が展開される。
     <熱中症>発汗によって血液中の水分が減少すると、生体内では細胞外液と内液の移動によって循環機能に支障を来さないように体液を維持するなどの調整が行われるが、水分補給を行わないと、脱水による血液の凝縮のために循環不全を起こし、酸素や栄養素の運搬あるいは体温調節にも重篤な障害を起こして、発症することがある。

  • 名古屋市上下水道局・用地空間利用検討会が報告書とりまとめへ(7/12日本水道新聞)
      第7回名古屋市上下水道局用地空間利用検討会が7月5日開かれた。議事では、分科会からの報告をはじめ、上下水道施設の空間利用に関する検討報告書(案)について意見を交換した。なお、約2年間にわたって行われた同検討委は今回で終了、今後、修正などを経て報告書がとりまとめられる。
     検討報告書では、名古屋市の上下水道施設の中には建設後50年を経過しているものがあり、今後大規模な整備が必要となるケースが急増してくることに言及。この施設整備の機会を捉え、上下水道局が大規模な施設の新築・改築を行う場合に必要となる空間利用の考え方を、充分に検討・整理し、名古屋のまちづくりに活かしていく、とその背景と目的を説明している。検討施設は市内の上下水道施設およびすいどうみち緑道の28施設で、この28の検討施設を▽まちづくり拠点型▽環境調和型▽機能利用型▽地域共生型−の4タイブに分類、それぞれの位置づけを考慮しながら個々の事例ごとに検討を重ねていくことが必要としている。
     空間利用に際しては、「まちづくりへの貢献」「環境への貢献」「防災への貢献」「施設の使いやすさ」の4つの視点から、その対象となる施設を取り巻く自然条件や社会条件、上位計画、関連計画といった地域特性について精査し、これらをとりまとめた「施設カルテ」を作成、上下水道施設に関する制約条件などを考慮しながら各施設空間に求められる役割と方針を定める。さらに多くの市民や周辺地域の人々が親しみや愛着を持って利用し、管理運営できるような連携・協働の重要性を述べている。
     また、上下水道施設が水循環を司る根幹的な施設であることから、名古屋における水の流れに着目、現存の水と緑と人とのネットワークの形成を積極的に支援していくような空間利用方法を検討していく。なお、増設中の柴田下水処理場、改築更新中の露橋処理場、工事着手を控えた空見スラッジリサイクルセンター(仮称)については分科会を設置。それぞれ具体的な空間利用の方法を検討することとし、その内容や成果を同報告書にフィードバック、内容の充実を図っている。

  • 千葉県水道局・「おいしい水づくり推進懇話会」を設置(7/12日本水道新聞)
      千葉県水道局は、平成27年度までの10カ年を計画期間とする『おいしい水づくり計画』の取組み状況に対して、利用者側からの助言を得るため、「おいしい水づくり推進懇話会」を設置、7月10日、局幕張庁舎で初会合を開いた。学識経験者、一般・大口利用者の16人で構成、堺谷・水道局長から委嘱状が手渡された。同局ではこれまで、おいしい水づくり計画を策定する際、利用者や学識経験者を委員とする策定懇話会を設置、インターネットモニターやアンケート調査結果なども踏まえ、局独自の「おいしい水づくりの水質目標」を設定している。計画は目標達成に向けた各施策を体系化したもので、今後も利用者の声を施策に反映させるため、同推進懇話会を設置した。委員には策定懇話会のメンバーが多数参加している。
     推進懇話会では、計画に掲げた施策の実施状況に対する評価や、検討中の水質目標(トリクロラミン)の設定などを意見交換する。得られた意見は年度ごとにとりまとめる実績状況に反映、上位の中期事業計画事業等評価委が計画進行を評価していく。初会合では、懇話会の趣旨を説明、HPやペットボトル、イメージキャラクターを活用して安全でおいしい水道水を積極的にPRする「おいしい水づくりキャンペーン」や、自宅の蛇口の水質検査等に協力してもらう「ウォーターメイト制度」の実施報告が行われた。7月から実施しているウォータメイトには60人が登録、約半数を20代から40代の女性が占めている。週1回の水質検査結果は懇話会にも随時報告される予定。

  • 日水協関西支部総会・総会後に「関西ウォーターワークスセッション」(7/12日本水道新聞)
      第76回日本水道協会関西地方支部総会が7月10日、吹田市文化会館で開かれた。席上、正・賛助会員ら約360人が出席する中、18年度決算、19年度事業計画・予算、新幹事・幹事(18人)の選任など6議案を決議した。会員提出問題では、財政支援関係2題、水源保全の推進、専用水道に関する法整備、指定給水装置工事事業者処分に関するガイドライン策定−など6題を採択。横浜市で開かれる全国総会への上程を決めた。次期開催地は和歌山市。
     今回提出された提出問題は、@水道水源の水質保全対策の推進A水道施設の再構築事業および危機管理対策事業に対する財政援助の強化B財政融資資金および公営企業金融公庫資金の借換制度や繰上償還制度の要件緩和等C地下水等による専用水道の利用にかかる法整備および施策の検討D水道料金のクレジット支払にかかる手数料E指定給水装置工事事業者および給水装置工事主任技術者の処分に関するガイドライン等の策定、の6題。
     総会終了後に開かれた関西ウォーターワークスセッション2007では、名古屋学芸大客員教授の石澤清史・環境省環境カウンセラーが招かれ、「水と食の安全・安心〜水道水への回帰とお客様心理〜」のテーマで90分にわたり、客観的な視点から水道事業をはじめ、水を巡る話題について知見を紹介した。総会から引き続き参加した正・賛助会員をはじめ、環境教育研修の一魂として地元吹田市の学校教師らも出席、市民合わせて約600人が熱心に耳を傾けた。石澤講師は、1961年NHK入局以来、大阪放送局制作部長、番組制作局制作主幹など要職を歴任、仕事を通じて学んできた豊富な知識と経験を生かして、日本人の水の価値観、世界の水危機、国民が行政に要望していること、地球環境問題サミットが南アフリカで開かれた時に感じたことなど、市民の視点から水に対する過去・現在・将来について、客観的なデータをベースに参加者に語りかけるように解説した。
     また、第2回ウォーターギャラリーが7月10日、大阪府吹田市メイシアター特設会場で、日水協関西地方支部総会と併設して開かれた。会員各社15社が出展した。会場入口には、関西地方の各事業体ご自慢のボトルウォーターが展示され、市民に水道水の安全・安心を熱心にアピールしていた。

  • 各務原市水道部・料金を平均4.6%値下げ(7/12日本水道新聞)
      各務原市水道部は7月1日から、水道料金を平均4.6%値下げした。経営コスト削減により経営状況が極めて良好なことから、利用者還元を図るもの。基本料金は変更せず、水量料金が1〜20立方mで50→40円、21〜50立方mで115→110円、51立方m以上は175→170円(いずれも税抜)となる。

  • 水団連上水道基礎研修・水道事業の流れ学ぶ(7/12日本水道新聞)
      日本水道工業団体連合会は6月21、22日の2日間、上水道基礎専門研修を開いた。同研修は、会員の水道事業分野に配属されて間もない社員を対象に、水道事業とその流れなどを系統的に把握してもらおうと毎年実施しているもの。今年は、約50人が参加する中、各分野に造詣の深い専門家により、水道事業の概要や法体系、水道事業体の経営と現行契約の仕組み、最新の水道技術の進展状況などの講義が行われたほか、2日目の午後には東京都水道局の金町浄水場を見学した。
     2日目の金町浄水場では、座学で施設の概要を学んだのち、2班に分かれてオゾン発生器や接触池、生物活性炭処理施設等の高度浄水施設や、同浄水場内でPFIモデル事業として導入された常用発電設備等、場内の各施設を見てまわった。参加者からは、「(講義は)ボリュームが多くて大変だったが、非常に勉強になった」などの声が聞かれ、意義のある研修となったようだ。研修日程は次の通り。【1日目】▽水道事業の概要(今後の水道事業の方向性)▽水道事業の経営@(水道事業の経営の仕組み)▽同A(現行契約の仕組み)【2日目】▽水道技術の基礎(水源から蛇口までに係わる基礎的技術)▽施設見学=東京都水道局金町浄水場

  • 大規模用供管理者会議・厚労、総務、財務省に支援拡充を要望(7/9日本水道新聞)
      全国大規模水道用水供給事業管理者会議は7月6日、第1回管理者会議を開き、20年度水道予算、水道施設整備予算に対する要望活動を行った。19団体34人が出席、厚労省、総務省、財務省に要望、衆参国会議員13人に要請した。  厚労省へは補助関係9項目、水源開発関係2項目を要望。水道水源開発施設整備費、水道広域化施設整備費の採択基準の緩和や、高度浄水施設整備費の枠拡大、老朽施設の建設改良、更新に対する補助創設、単独水道における水質検査体制の整備に対する補助創設、水道用水供給事業の未稼働施設に係わる企業債利息に対する補助創設、水道施設の危機管理上必要な協設に関する補助創設など所要財源の確保とともに、補助制度の創設、拡充を求め、水源開発では利水者負担の軽減措置、渇水対策事業に対する補助創設を要望している。総務省、財務省には上水道企業債、上水道高料金対策借換債、公営企業金融公庫資金および政府資金の既往債など4項目に関して、条件の改善、制度の創設を求めている。

  • 東京都水道局・23区でカード決済導入(7/9日本水道新聞)
      東京都は10月検針分から、23区内を対象に水道料金、下水道料金のクレジットカード払いを導入する。都道府県・政令指定都市で初。20年度には多摩地区にも導入していく方針。同水道局ではこれまで、お客さまセンターによる一括受付や口座割引制度の導入など、ニーズに応じたサービス、利便性の向上を図る施策を展開してきた。クレジットカード払いもその一環。お客さま満足度調査などから利用者の要望を把握、新たな取組みを実施することになった。  申込みの受付は8月1日からで事前に登録し、その後、継続的にカード決済される。利用可能なクレジットカードはイオン、オリコ、セゾン、ジャックス、CF、DC、UFJ、NICOS、UC、JCB、ダイナース、VISA、MASTERの13種。同局では、クレジットカード払いに関する申込受付や請求・消込、照会などのデータ処理業務をGMOペイメントゲートウェイに委託、同社の「公金クレジソトカード決済サービス」を採用している。

  • 名古屋市上下水道局・口座割引キャンペーンを実施(7/9日本水道新聞)
      名古屋市上下水道局は、10月から1年間限定で口座割引キャンペーンを実施、来月からPR活動を展開する。割引対象は、キャンペーン終了期限の20年9月30日までにすでに口座振替をしている利用者と新たに口座振替を申し込んだ利用者。すでに申込み済みの利用者は19年10月から1年間、新規は手続き完了後の請求分から1年間、2カ月ごとの請求の際に105円、総額630円の割引を行う。現在、約8割の市民が口座振替を利用しているが、ここ数年申し込み件数が減少している。同局では、利用者に口座振替の利便性をPRするため、今回のキャンヘーンを企画、一層の収納コストの低減を図る方針。  具体的なPR活動として@検針表裏面を活用し、利用者にキャンペーン趣旨を告知A納入通知書発送時にチラシおよび申込みハガキを同封(@、Aいずれも8〜9月)B検針時にチラシを全戸配布(10〜11月)C全営業所で一斉に口座推進勧誘活動を実施(11月)−など。同局は、今回のキャンペーンにより、口座普及率を全利用者の83%まで引き上げたいとしている。

  • 堺市上下水道局・運搬給水コンテナ借用協定を締結(7/9日本水道新聞)
      堺市上下水道局は7月1日、泉南乳業(株)と「災害発生時における牛乳搬送用コンテナ容器の賃借等に関する協定」を締結した。同社は市内に飲料を大量に運搬できる容器を所有しており、災害時にはその容器を無償で提供するとしている。同局では、今後高い確率で発生が予想される東南海・南海地震を想定、災害時の対策強化を図るため今回の協定に至った。これにより、同局所有の給水タンク18基に加え15基増加。また、給水タンクによる飲料水の提供量も従来の1.5倍増、約1万人→1万5000人分の給水対応が実現する。同局では「市内で断水が発生した場合、被災地域へより迅速に水道水を届けることが可能になる」としている。

  • 新潟市水道局・災害対応強化をにらみ防災訓練(7/9日本水道新聞)
      新潟市水道局は6月10、17日に防災訓練を実施、2日で延べ約900人が参加した。防災意識の高揚と関係機関との連携による災害対応能力を強化することが目的。今年度から政令市移行した同市では区制を導入、区単位で訓練を実施している。
     10日に秋葉区・小須戸運動広場で行われた訓練は「初動対応訓練」「防災パビリオン」の2部構成。防災パビリオンにブース出展した同局は、災害時の応急給水や応急復旧の説明、給水車・仮設給水栓を展示した。また、17日、東区・江南小学校グラウンドで行われた訓練では、「避難訓練」「体験型訓練」を実施。局ブースでは可搬ポリパックの展示や災害時の局対応の説明などが行われ、参加した市民は熱心に耳を傾けていた。両日、同局のボトルトウォーター「柳都物語」も災害備蓄用PRとして、2日間で640本を配布、市民の好評を博していた。同局では6月に「局震災対策計画」を改訂、現在危機管理マニュアルの改正作業中で、基本的な対策計画やマニュアル、連絡体制の整備を進めている。

  • 舞鶴市水道部・中国・大連市、カンボジアから訪問(7/9日本水道新聞)
      6月25日、中国・大連市の水道行政関係者ら9人が舞鶴市水道部を来訪、一行は同市の浄水場2カ所を視察し、浄水処理方法などを学んだ。大連市では、農村部の水道設備が整っていないため井戸を使用、恒常的に生活用水や農業用水が不足しており、緊急の課題になっているという。今回の視察はその背景を踏まえ舞鶴市が古くから小規模集落で導入している簡易水道施設の見学となった。
     今回の来訪はJICA・草の根技術交流事業と舞鶴市・立命館大学でつくる「京都・まいづる立命館地域創造機構(MIREC)」が実施する「大連市簡易水道普及事業」の一環。舞鶴市は昭和57年に大連市と友好都市盟約を締結、平成14年から3年にわたり大連市水道公社の職員を受け入れるなど簡易水道技術の支援を実施している。また、17年には同部職員を大達市に派遣、大連市の水環境改善に貢献している。
     5日、カンボジアの水道技術者2人が同部を来訪、上福井浄水場で滅菌に使用している塩素ガスの扱い方などを視察した。2人は5月20日から7月21日まで、北九州市水道局で水道技術を学ぶ研修のため来日中。現在、カンボジアでは地方の上水道の水質改善が課題になっているという。今回の視察は、カンボジアで採用している滅菌処理が同部と同様の処理方法だったため、北九州市が協力を要請、同部がこれに応えた形。

  • 鯖江市上水道課・料金を段階的に値上げ(7/9日本水道新聞)
      鯖江市上水道課は、1日から水道料金を改定した。今回の改定では@基本水量を20→10立方mに低減A基本料金を1400→900円B水量料金を各20円ずつ値上げする(いずれも税抜)。同市では18年12月から県施工の日野川地区水道用水供給事業からの受水を開始、今後113円/立方m(同)で購入することが決まっている。加えて、県水受水施設の建設費や現施設の老朽化による維持補修費の負担増が想定されるため、今回の料金改定に踏み切った。22年度までに基本料金、水量料金の段階的な値上げを実施、23年度以降の水道料金に関しては、県の最終的な工事が完了する22年度に予定されている受水費の見直しを受け、改めて検討を行うとしている。

  • 岡崎市水道局・ボトル水「額田仙水」を販売開始(7/9日本水道新聞)
      岡崎市水道局は先月からペットボトル「額田仙水」の販売を開始した。15年の通水70周年記念に作られたもので、災害時の備蓄用や水道水のおいしさや安全性をPRするため毎年製造、販売している。原材料は同局の烏川浄水場の浅井戸からくみ上げた地下水。ラベルには同市の観光地であるくらがり渓谷や岡崎城、同局マスコットキャラクターのスイットくんがデザインされている。値段は1箱2000円(24本入)。局や浄水場で販売するほか、公共施設の売店などでは1本100円で販売する。

  • 水コン協・19年度要望と提案作成(7/9日本水道新聞)
      全国上下水道コンサルタント協会は、「平成19年度上下水道コンサルタントの要望と提案(案)」を作成した。同案は、同協会が19年度の重点事業の一つに掲げている「技術競争市場の確立」の一環として、水コンサルの健全な発展のため、発注者側に品確法に実行ある適用を要望するもの。@技術力の評価による選定・調達の促進A建設コンサルタント業務標準契約約款による契約と業務遂行の実施B著作権の侵害−に関する3つの要望と提案で構成する。
    @技術力の評価による選定・調達の促進では、競争入札制度における競争参加資格者の明示や、総合評価方式などの技術力を反映した制度の採用、その際の評価基準の明確化などを求めている。
    A建設コンサルタント業務標準契約約款による契約と業務遂行の実施では、エラーを防止するため、発注者側が発注の意図を明確に示すとともに、適時・的確な打ち合わせと記録簿の整備を行うこと、また設計瑕疵について、その発生原因と責任範囲を明らかにするため、甲乙協議の場を設けることなどを要望。
    B著作権の侵害については、コンサルの作成する報告書や図面等は著作権法上の著作物に該当するが、昨今電子データでの納品を求められるケースが多いため、受注者・発注者と電子データ流通に関する特記事項の協議が必要としている。また、同協会が作成した「CAD製図基準(案)水処理施設編」「下水道施設重点施工監理業務委託要綱」の採用と、災害支援に対する、同協会と会員各社の活用も呼びかけている。

  • 「骨太の方針2007」が閣議決定(7/5日本水道新聞)
      経済財政運営の基本方針2007(骨太の方針2007)が6月19日、閣議決定された。財政健全化の一里塚として、「基本方針2006」で示された歳出・歳入一体改革を確実に実現する方針。平成20年度予算は、この改革を軌道に乗せる上で極めて重要な予算であることから、歳出全般にわたって、これまで行ってきた歳出改革の努力を決して緩めることなく、国、地方を通じ、引き続き「基本方針2006」に則り、最大限の削減を行う方針。
    また、予算編成を戦略的かつ効果的なものとするため、「予算の全体像」の策定を通じた戦略的かつ効果的な予算編成、中期目標との整合性、政策評価の機能の発揮、予算書・決算書の見直し、年次報告書の充実などを柱とする予算制度改革を行う。道州制についても、ビジョン懇談会で平成19年度中に大枠等に関する中間報告をまとめ、一定の方向を出す。

  • 情報通信技術分科会・空きTV波の有効利用、分野別周波数を答申(7/5日本水道新聞)
      情報通信審議会情報通信技術分科会は6月27日、第50回分科会を総務省第1特別会議室で開催。「VHF/UHF帯における電波の有効利用のための技術的条件」について一部答申した。平成23年の地上テレビ放送のデジタル化により、現在のアナログテレビ放送の周波数は、23年以降に空きとなる。このため、貴重な資源である空き周波数の有効利用のため、同分科会は「電波有効利用方策委員会」を設置し、昨年4月から会合を開催。先月21日の第8回委員会で報告がまとめられた。また、同委員会に先だって、総務省ではVHF/UHF帯電波の有効利用方策について広く提案を募集。これに対し、水道関係者らも、「固定無線ネットワークによる自動検針システム」の提案があるなど、100者から149件の提案が寄せられ、同委員会等で検討されていた。27日の分科会では、土居・分科会長代理(中大理工学部教授)が、同委員会の報告を説明。
     報告の中では、災害対策やセンサーネットワーク等の「自営通信」や「放送」「電気通信」「高度道路交通システム(ITS)」の4者問の周波数帯配置案が示された。前述の自動検針システムが分類される自営通信については、ガードバンドを含めて170〜205メガヘルツを使用するという案が示された。この日の報告については、同日、情報通信審議会より菅・総務大臣への答申が行われた。
     VHF/UHF帯電波の有効利用万策については、総務省が昨年3月27日〜4月27日の1カ月間提案を募集。水道関係者からは、第一環境および高畑精工の2企業が、「固定無線ネットワークによる自動検針システム」について提案し、以来両社は、電波有効利用方策委員会の作業班に参画し、同システムの公共性や重要性等についての提案を行ってきた。同提案は、「自営通信」の「センサーネットワーク」に分類された。
     今回の答申は、自営通信全体に対して、周波数の割り当て案が示されたもので、提案内容の具体的な検討は今後行われる。また答申では、自営通信については、「安全・安心な社会」の実現を優先するとしているが、同提案は、検針データの即時データ処理による水供給体制の最適化等、電波の活用によりさまざまな利便性を提供することが可能だ。水道事業における電波の活用について、幅広い議論が必要な時期が来たとも言えるだろう。
    <センサーネットワーク>  無線による計測技術をベースに遠隔や無人での状況判断や管理、制御に役立てるもの。計測器(センサー)は、温度、湿度、水位、水量、水質、位置など計測可能なあらゆるもの。防災、防犯、医療、介護、自然・環境保護、生産・物流管理など多岐にわたる分野で利用が検討されている。多種のセンサー同士がネットワークを形成する利用形態や、センサーに管理・制御機能を付加し、精度と付加価値を高める研究が広く進められている。

  • 簡水協役員会・大会決議の要望活動第1弾を実施(7/5日本水道新聞)
      全国簡易水道協議会は6月28日、東京・日比谷公園の松本楼で平成19年度第1回役員会を開き、平成20年度政府予算編成に係る関係府省予算対策と要望の実施方法を決めるとともに、終了後、山村・厚労省水道課長を始めとする同課担当官との意見交換を間に挟み、2班に分かれ、厚生労働省、総務省、国土交通省(離島・北海道)、内閣府(沖縄)の幹部に、簡易水道整備に対する国の強力な支援を求めた。
     6月7日の平成19年度全国簡易水道大会(徳島市)における7項目の大会決議を受けた要望活動第1弾。関係府省の概算要求への反映が狙い。毎年、全国の市町村トップが先頭に立っての同協議会の要望活動は、簡易水道のみならず水道予算全体にも影響力を持つものとして関係方面から大きな期待が寄せられているところ。要望事項は、@簡易水道国庫補助制度の充実と要望額の満額確保A簡易水道国庫補助率の1/2以上への引上げB簡易水道給水人口の拡大と財政措置の確立C簡易水道等施設整備費の補助基準緩和等D地震・渇水等災害対策事業に対する財政措置の拡充E起債融資条件等の改善F簡易水道関係地方交付税の大幅増額〜の7項目。要望理由の詳細を関連データを替えた冊子にして手渡した。9月6日には、第2回理事会・第1回事務局長会議の合同会議を開き、財務省を含む関係府省に概算要求決定後の要望活動を実施するのを始め、今後も全国の町村トップを先頭に多方面に波状的要望活動が展開される。

  • 埼玉県企業局・総合評価審査委員会を設置(7/5日本水道新聞)
      埼玉県企業局は、建設工事への総合評価方式導入を審議する「埼玉県企業局総合評価審査委員会」を独自に設置、6月20日、職員会館で初会合を開いた。官製談合の防止や入札制度改革など県の公共調達改革の一環として、同局も総合評価方式の拡充を図ることにしている。初会合では発注予定5件への総合評価方式導入が了承された。
     5件の案件のうち、水道関係は@需要家テレメータ設備更新工事(行田浄水場)A大久保浄水場遊水池築造工事(第一水道建設事務所)B高倉中継ポンプ所非常用発電機設備工事(同)、の3件。総合評価方式はいずれも技術提案型で、主な評価項目として@、Aは工期短縮、Bは環境負荷の低減を挙げている。技術提案型は類似工事の経験、工事成績等の技術資料の提出に加え、施工に伴う安全対策や交通・環境への配慮などの技術提案を求め、技術力と価格との総合評価を行うもの。同局では今年度10件以上に適用したいとしている。
     県では公共調達改革推進工程を作成、全体で進捗管理している。総合評価方式の拡充は入札制度改革の一つで、19年度150件、20年度200件の適用が目標。今年3月には県土整備部・都市整備部が「埼玉県総合評価方式活用ガイドラインVer2.1」を作成している。

  • 東京都水道局経営問題研・経営プラン2004を高評価(7/5日本水道新聞)
      東京都水道局は7月3日、18回目となる「東京都水道事業経営問題研究会」を開き、18年度が最終年度となる3カ年計画『東京水道経営プラン2004』の実施状況を記明した。同研究会は、監理団体との一体的事業運営体制に対し助言する運営体制諮問委、高度浄水施設の整備などを検証する事業評価委とともに、学識者の知見や市民感覚を局事業に反映させる重要な会議。プラン2004では、同研究会が15年7月に提言した「今後の水道料金制度のあり方について」を踏まえ、基本水量の引き下げなど料金体系を見直し、口座割引制度を導入するなど大きな成果を挙げている。委員からは計画を上回る実施状況を高く評価、引き続き安全でおいしい水道水のPR、環境対策などを積極的に取り組んでほしいと意見が出された。
     プラン2004では、質の高い水道サービスの提供、多摩地区水道の広域的経営、効率経営の推進を主要施策に掲げ、16年度からの3カ年で着実に事業を推進してきた。高度浄水処理率(利根川水系)では18年度決算速報値61%と15年度から26ポイントも増加、25年度に朝霞浄水場高度2期工事が完成すれば、100%達成となる。高度浄水施設の整備費は計約2000億円。また、50年前は20%だった漏水率は18年度3.6%と驚異的な数値で15年度からさらに1.1%改善、配水管のダクタイル化や漏水の9割を占める給水管のステンレス化、漏水修理など長年にわたる地道な取組みが成果となって表れている。6月20日に開かれた審議会定例会で水道技術の国際貢献を求める質問に対し、石原慎太郎知事は「第2回世界大都市気候変動サミット」で東京の漏水率が参加都市の驚嘆を呼んだこと、世界の大都市として地球環境問題をリードしていく方策の一つとして、漏水防止などの水道技術とノウハウを世界に向けて発信することに言及、東岡・水道局長も早期に海外実務者向けの発信を充実させ、海外事業体と双方向で情報交換できる仕組みを構築していきたいと答弁している。
     その他では、区部・多摩のお客さまセンター開設、太陽光発電設備の導入(18年度末5520kw、8浄水場・所)、PFI手法(朝霞・三園PFI事業)や多摩地区の事務委託解消に伴う包括委託などに取り組んできた。また、企業努力として計画を34億円上回る349億円の節減を達成、18年度末の収支で16億円の累積黒字を計上、安定的な財政を維持している。349億円の内訳は事務事業の効率化70億円、工事コストの縮減122億円、資産の有効活用等40億円、諸経費の削減117億円。職員定数も350人削減、18年度末累計で設計後VE121件の活用実績をあげている。
     同研究会の提言を踏まえた料金改定では、17年1月から基本水量を10立方mから5立方mに引き下げ、最高単価を415円から404円に逓増度で4.51倍から4.16倍に緩和。月額50円割り引く口座割引制度とあわせ、平均2.2%の値下げを実施した。日割算定方式も同5月から導入している。18年度末の口座振替普及率は73.46%。研究会からは、環境重視の視点や節水努力が反映されるよう基本水量制を将来的に廃止すること、小口の給水コストを大口の収益でカバーするコスト構造を、受益者負担の原則や少量使用者が必ずしも低所得者ではないとの視点から最高単価を適切に見直すことを提言。こうした学識者や都民の声が反映された形で料金改定が実現している。
     モニターアンケートによると、基本水量制は「見直すべき」という回答が14年7月に55.8%から、改定後の18年12月には37.7%まで減少、現行の5立方mを容認する意見が約半数を占める結果が出ている。また、単身世帯の割合は7年度37.8%から17年度42.5%に増加、18年度末の給水件数は668万件で14年度末に比ベ46万件増加し、1件あたり調定水量(一カ月)は14年度19.95立方mから18年度18.86立方mに漸減している。これに対し、委員からは事業環境の変化を踏まえ、基本水量制や最高単価の見直しは今後も課題とし、引き続き検討するよう求める意見が多数を占めた。
     議事ではこうした実施状況を事務局が説明。今後の経営課題として、企業の社会的責任(CSR)、気侯変動への対応など地球環境対策、水道水源の保全、次世代への引き継ぎや水道文化の継承、財政制度や人的資源の活用といった企業経営を挙げている。井手座長は「水道は都市生活の中で重要なインフラであり、とりわけ首都東京を支える東京水道は重要な責務を負っている。研究会が幅広い観点から事業を見つめ、都民の立場に立ち市民感覚で提言していくことは非常に大事。料金改定はその成果の一つで、局も研究会からの提言を積極的に取り入れてもらっている。その役割の重責を感じているところ。こうした仕組みが全国の事業体にも広がってほしい」と話している。

  • 熊本市・節水社会実験を開始(7/5日本水道新聞)
      熊本市は7月1日から、3回目となる節水社会実験を開始した。7月の1カ月間、10%の節水と一人当たりの生活用水使用量230Lを目標に市民参加で取り組むもの。これまでの削減率は、17年度約2.3%、18年度約3.1%となっている。また、7月の水道使用量を含んだ検針票で、前年同期より節減できれば、商品券などの抽選に参加できる「節水キャンペーン2007」も実施する。

  • 日立市企業局・パブコメ経て中期経営プラン策定へ(7/5日本水道新聞)
      日立市企業局は、19年度から5カ年の実施計画『日立市上下水道事業中期経営プラン(案)』を公表、6月29日までパブリックコメントを募集した。同案では、経営の健全化や効率化といった経営基盤の強化、サービスの充実を図るため、課題分析を踏まえた経営方針、上下水道事業の具体的施策、主要な施設整備計画・事業計画が示されている。意見を踏まえて最終策定する。長期ビジョンづくりにも着手する予定。水道では、「安全な水を安定的に供給」「防災機能の向上」「高水準サービスの確保」「健全経営の推進」を基本目標に掲げて施策を推進する。
     「安全な水を安定的に供給」では、ろ過設備や中央監視装置、沈澱池設備、配水場電気・機械設備など浄水施設、配水施設を計画的に更新、施設の安全性を向上させる。19年度は青葉台配水場を築造する。膜やオゾン、UVなど高度浄水処理の導入も検討していく。また、職員定数は23年度122名、17年度比で5%削減を目標にしている。

  • 青森県今別町・水道料金を27%値上げ(7/5日本水道新聞)
      青森県今別町は7月17日から、水道料金を27%値上げする。6月27日の町議会で条例改正が可決された。平成10年以来9年ぶり。町財政健全化計画の一環として実施、来年度決算から適用される地方自治体財政健全化法に対応したもの。これにより、口径13mm1カ月当たりの家事用料金(10立方m)は現行2720円から3110円となる。

  • 北見市企業局・断水事故、7月1日には完全復旧の見込み(7/2日本水道新聞)
      6月23日に発生した北見市企業局の断水事故は、すでに約5万8000世帯への断水をはぼ解消、飲用可能な地区は徐々に広がりつつある。しかし、6月28日現在、飲用水供給は依然として給水タンク車による拠点給水が主。拠点数は18カ所に減り、うち11カ所の給水時間帯は短縮されている。応急給水袋は累計8万枚が提供され、新たに同局から5000枚が日水協北海道地方支部に追加要請された。給水拠点数の減少に伴い、自衛隊や網走支庁管内市町の応援部隊は一部撤退を開始。現在、配水管内の排泥作業を継続、1日には完全復旧の見込み。

  • 技研セ・水道サロン・気候変動サミットで御園前東京都水道局長が講演(7/2日本水道新聞)
      水道技術研究センターは6月27日、東京・霞が関の東海大学校友会館で第81回水道サロンを開いた。「第2回世界大都市気候変動サミットに出席して」と題し、同会議に出席した前東京都水道局長の御園良彦氏をゲストに迎え、会議の模様、感想等について講演を聴いた。サミットは5月14〜17日までニューヨークで開かれ、石原慎太郎都知事も出席した。温室効果ガスの削減や気候変動対策の推進に関する世界の大都市の関心は高く、約50都市の関係者が出席した。御園氏は石原知事とともに、水に関するパネル会議(水資源を枯らさずに水道水の供給を維持するために)に出席。水の循環利用や漏水防止など水の有効利用に関する東京都の取組みを紹介した(石原知事が講演)。
     講演では、東京都がこの50年間で漏水率を20%から3.6%にまで低減させ、水の有効利用とCO2削減の面で非常に大きな効果を上げていることなどを紹介。新たな都市整備や再開発において水の循環利用を導入したり、漏水防止対策を積極的に推進することで地球環境の保全に貢献すべきと提言した。特に、ロンドンが26.5%など世界の多くの都市の漏水率が10〜30%という中にあって、東京都の3.6%という漏水率は参加した各都市から驚きをもって受けとめられ、その取組みに各都市の質問が集中した。  御園氏は「東京都、そして日本の水道のレベルの高さを世界にアピールできた。多くの都市から、東京水道は先進的な取組みを世界にPRする責任があると言われた。今後、ぜひそうしたい、都は有効利用の技術を各都市に提供することを惜しまない、と約束してきだ」などと語った。また、水道は最も気候変動と関わり合いが深いことから、今後、都として調査研究に乗り出す方向にあることを紹介した。水道事業と気候変動の関係については、IWA(国際水協会)も委員会を立ち上げる方針で、東京都にも委員として参加要請が来ているという。

  • ダルビッシュ有水基金・第1号プロジェクトはネパールの学校井戸(7/2日本水道新聞)
      北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ有投手が1勝を挙げるごとに10万円を基金に寄付し、途上国の安全な飲み水の供給につながる活動の支援に充てようという「ダルビッシュ有水基金」。基金の管理、プロジェクトの選定をしている日本水フォーラムによると、今年3月設立された同基金の第1号プロジェクトがネパールの学校(チトワン郡ディナビガール)の井戸建設に決まった。
     同基金は6月18日現在、ダルビッシュ投手6勝×10万円、賛同者からの寄付11万4422円の合わせて71万4422円が積み立てられている。同プロジェクトでは、学校内に新たに深井戸を掘削し、手押しポンプや電動ポンプを使用して地下水を汲み上げ、タンク(2000L)へ貯留。安全な水を常時利用できるようにする。敷地内には小学校から大学までの校舎が建設されており、6才〜24才までの約2000人が通っている。支援金額は1700USドル。

  • 三重県菰野町・CADベースのGISシステムを導入(7/2日本水道新聞)
      三重県菰野町は、AutoCADをベースとしたGISシステムを段階的に導入、水道をはじめ、下水道、農林、建設など各部署へ導入範囲を広げている。地理空間上における情報の一元管理、操作性、住民への迅速なサービス提供といった利便性だけではなく、CADベースのソフトウェアの特性を生かし、CAD積算システムも導入、作業効率が格段に向上したという。
     菰野町の水道は、給水人口約3万9900人、給水戸数約1万3100戸、年間配水量471万3400立方m(有収率85.74%)で、1上水2簡水を事業運営している。同水道課では平成2年頃、紙データで管理していた管路図や給水台帳などに、GISによる上水道総合管理システムを導入。順次、下水道総合管理システム(下水道課)、道路管理システム(建設課)、農地管理システム(農林課)、航空写真検索システム(税務課)と、地理空間上で情報を一元管理する体制を整えた。同町が導入したのは、東洋テックの地理情報システム「Netsee」。CAD分野の最大手、オートデスクが提供するAutoCADをベースに、CADの施設データとGISを統合、一元管理するもの。ベースがオープンソースでCADから発展させたGISシステムであることから、操作性、費用面などにメリットがある。同社のシステムは鈴鹿市や新発田市、矢板市などで導入されている。
     導入当初、正確な紙データが完備されてはなく、電子化を進める以前の作業に苦労したという。現在では、下水道整備に伴う布設替え、鉛給水管の布設替え、給水管の口径拡大などの工事に伴いデータを収集、徐々にシステム上に情報を蓄積。詳細な管網図、管種・弁栓類、給水台帳など属性データなどを網羅、地番囲も入力されている。また、16年度からは配管詳細図を属性データに追加、事故発生時、必要な資材が即座に把握でき、迅速な対応を図ることができる効果は大きいという。漏水については、断水時の給水影響を把握できる断水波及シミュレーション機能もある。
     CAD積算システムも水道課では16年度から導入、画面上で設計、自動的に数量計算を行い、配管詳細図が完成する。完成図は属性データとしてシステム上に蓄積されることになり、CADとGISの統合という同システムのメリットが生かされている。CAD積算は水道単費工事を対象に活用、従来1週間程度の作業が半日程度で終了できると、格段に作業効率が向上している。同町水道課の職員数は現在11人。大羽根、潤田、田口の3浄水場などは全て無人化している。GISシステム導入は、限られた職員数で円滑な事業執行とサービスレベルの向上を図るツールとなっている。

  • 鋼管協会(WSP)総会・事業計画案等を決定(7/2日本水道新聞)
      日本水道鋼管協会(=WSP)は6月25日、平成19年度定時総会を開催し、鋼管の安定供給と需要拡大を目指す内容の19年度事業計画案等を決定した。昨年度は、大径管部門では、前年度からの継続事業としての水輸送用塗覆装鋼管のJIS制定に取り組むとともに、協会規格制定、水道研究発表会での発表等の活動を実施した。また、小径管部門では、塩ビライニング鋼管の耐久性向上のために日本金属継手協会と共同調査・研究を実施するとともに、新世代配管用鋼管システムや、大量処理が可能な低コスト塩ビライニング鋼管リサイクルシステムの検討を行った。
     今年度大径管部門では、管路や配水他の更新・更生の需要に応えるべく、水輸送用塗覆装鋼管をはじめとする製品に対して普及活動と研究開発を行っていく。また、小径管部門では、樹脂ライニツグ鋼管のライフサイクルコストについてPR活動を行うとともに、前年度同様、新世代配管用鋼管システムの調査研究等に努めていく。